Impressリモートを試す


LibreOffice4ではandroid端末を使ってImpressのスライドコントロールが出来ると聞いて、色々試してみました。

LibreOffice4(4.02)をインストールしたPCは、Windows7MacBook AirUbuntu(12.01)で、android端末は、Xperia VL、Walkman(NW-Z1050)、ASUSタブレット(TF101)です。

android端末にImpressリモートというアプリをインストールして、Bluetooth接続でPC上のImpressスライドショーをコントロールします。
こちらに動画があります。
http://www.youtube.com/watch?v=hM5H4fUxq4M
それと、私の知人が実際にプロジェクタでのプレゼンで使っていました。

Impressリモートは、android端末のPlayストアからダウンロード・インストールします。

結果から先に申しますと、Impressリモートが正常に動作したのは、以下の組み合わせでした。

XperiaWalkmanASUSタブレット
Windows7×××
MacBook Air×
Ubuntu ×
Windows PCではImpressリモートが動かず、ASUSタブレットではBluetoothのペアリングがうまくいかない結果となりました。

Windows7 PC

こちらのPCは自作したもので、元々Bluetoothは付いていません。
そこで、USB接続のBluetoothアダプタを購入しました。
PLANEXのBT-Micro3E1Xです(安かったので。。。)。
PLANEX Bluetooth Ver3.0+EDR Microサイズ USBアダプタ (Class1/100m) BT-Micro3E1XZ [フラストレーションフリーパッケージ(FFP)]

LibreOffice4はここからダウンロードしました。
OSとバージョン(4.02)、言語を確認してMain installerをダウンロードします。

他のOS版と違い、日本語化パッケージは必要ありません





Impressを立ち上げ、「ツール」→「オプション」と選択します。
左のペインから「LibreOfice Impress」→「全般」を選ぶと左のような画面になりますので、その中の「プレゼンテーション」の「リモートからの操作を許可する」にチェックを入れます。
一旦、Impressを終了します。

android端末とPCとのBluetoothペアリングですが、ASUSタブレットとのペアリングが何度やってもうまくいきません。
一旦ペアリングしたように見えても、すぐに切断されてしまいます。
BT-Micro3E1Xに付属しているBluetoothスタックはモトローラ製ですが、ダメもとで東芝製のBluetoothスタックで試してみましたが、やはり同じようにペアリングがうまく出来ませんでした。

ASUSタブレットは諦めて、XperiaWalkmanでペアリングしてみました(モトローラ製スタック)。
こちらは、すんなりとペアリング出来ました。
Bluetoothでのファイルの転送はもちろん、Xperia上で音楽を再生すると、PCのスピーカーから音が出ます。

そこで、Impressを立ち上げスライドの状態にしておき、期待しながらXperiaのImpressリモートを起動すると、、、、

NAUSICAAとは、Windows7 PCのコンピュータ名です。。。。
これまた、何度試しても同じでした。

Walkmanでも同様に、ペアリングはうまくいくのですが、Impressリモートでは接続出来ませんでした。

ちなみに、別のWindowXP PCでも試してみましたが(東芝製スタック)、同様にImpressリモートが接続出来ませんでした。

Impressリモートの利用にあたり、Bluetoothのどのような機能やサービスが必要なのかよく解りませんので、これ以上の追求はは諦めました。

MacBook Air

Macでの利用は一番すんなりいきました。

Mac版のLibreOffice4も、Windows版をダウンロードしたサイトで入手します。

Windows版との違いは、Main installerのインストールのあとに、日本語化パッケージであるTranslated usr interfaceもインストールすることです。
どちらも問題無くインストール出来ると思います。

Impressリモートを接続するための設定ですが、Windows版とちょっと異なり、「ツール」からではなくて「LibreOffice」→「設定」から入ります。
その他は、Wndows版と同様で、「リモートからの操作を許可する」にチェックを入れます。
あとは、一度Impressを終了し再度立ち上げます。

Impressが編集状態の時にImpressリモートを立ち上げMacに接続すると、

のような画面になり、「プレゼンテーションを開始」をタップすると、Mac上のImpressがスライドショーに切り替わります。
あとは、Impressリモートの画面をタップしたフリックすることにより、Mac上のスライドも連動して動くことになります。
  
PowerPointにもありますが、Impressにはスライド毎にノート(スライド用のメモ)を記述することが出来、Impressリモートではスライドと一緒にこのノートも表示させることが出来ます。(右の画面)

このように、Macでは感単にImpressリモートを利用することが出来ます。

Ubuntu

Ubuntuの最新版は13.04のようですが、日本語化するが面倒なようでしたので、日本語版の12.10をインストールしました。
http://www.ubuntulinux.jp/
インストールしたPCは、VAIO T(VGN-TX90PS)と言う古いノートPCです。

Ubuntu12.10をインストールすると、デフォルトでLibreOfficeもインストールされるのですが、このLibreOfficeは3.6でImpressリモートには対応していません。
Ubuntuで何かのソフトをインストールする場合「Ubuntuソフトウェアセンター」上からインストールすると簡単なのですが、現在「Ubuntuソフトウェアセンター」で選択出来るLibreOfficeは3.6です。

そこで、デフォルトでインストールされたLibreOffice3.6をアンインストールして、新たにLibreOffice4.0.2をインストールする事にしました。


Ubuntuソフトウェアセンター」上でLibreOffice3.6をアンインストールして、例のサイトでLinux-deb(x86),version4.0.2,Japaneaseを選びます。
必要なモジュールは、Macの場合と同様にMain installerとTranslated user interfaceです。

まずMain installerをダウンロード後ターミナル上でセットアップするのですが、ほとんど未経験状態で不安でしたがREADME_en-USと言うファイルにインストールの方法が書いてありましたので、その通りに行いました。

最初に躓いたのが、rootへの移行方法です。。。suがどうたらこうたらだったけ。。。
結局ネットで調べて

# sudo su -
passwordはログインパスワード
で良いらしい。

READMEの説明に従って、展開したファイルのディレクトリに移って、

.../DEBS# sudo dpkg -i *deb
次に、desktop-integrationディレクトリに移って、同じコマンドを実行するとインストールは完了のはず。
.../DEBS/desktop-integration# sudo dpkg -i *deb
....
dpkg:libreoffice-debian-menus_4.0.2-2_all.deblibreoffice-debian-menusを含んでいることを考慮すると:
libreoffice-debian-menusはlibreoffice-bundledと競合(conflicts)します
libreoffice-bundledを提供するlibreoffice-coreが提供され、導入済みです。
dpkg:libreOffice-debian-menus_4.0.2-2_all.debの処理中にエラーが発生しました
パッケージの競合-libreoffice-debian-menusのインストールは行いません
処理中にエラーが発生しました。
なんかエラーでインストールが失敗したらしいです。
メッセージを見ると、libreoffice-bundledを何とかしないといけないみたいです。

またネットで検索してみると、apt-get purgeと言うコマンドを使うらしい。

.../DEBS/desktop-integration# sudo apt-get purge libreoffice-bundled
.....
.....
注意:'libreoffice-bundled'の代わりに'libreoffice-core'を選択しています
.....
「注意」がでているけれど、とりあえず再度dpkgコマンドを実行してみますが、やはりというか、最初と同じエラーで、インストールが出来ません。

それなら、「注意」されたlibreoffice-coreをpurgeしてみよう、と言う事で以下を実行。

.../DEBS/desktop-integration# sudo apt-get purge libreoffice-core
....
....
以下のパッケージは「削除」されます:
 libreoffice-base-core* libreoffice-core* ....
....
続行しますか[Y/n]
.......を削除しています....
.......
削除出来たようです。

満を持して、再再度dpkgを実行します。

.../DEBS/desktop-integration# sudo dpkg -i *deb
 ....<何やらインストールしているらしい>
 ....
エラーも無いようですので、DashホームでLibreOfficeを検索し(READMEによれば、デスクトップにOfficeのメニューが出来るはずなのですが・・・)起動すると、ようやく4.02がインストール出来たことが確認出来ました。
このままではメニューが英語なので、日本語化パッケージをインストール。
Translated user interfaceをダウンロード・展開し、ファイルのあるディレクトリに移動、root権限で、
.../DEBS/# sudo dpkg -i *deb
 ...<何やら設定しているらしい>
で、無事にメニューが日本語化されました。

LibreOffice4がインストール出来れば、あとはMacの場合と同様にすんなりImpressリモートが動作しました。
  



ASUSタブレット(TF101)でペアリング出来ないことや、Windowsでペアリングは出来るもののImpressリモートで接続出来ないことの理由は解らないままです。
確か、Windows PCとASUSタブレットでImpressリモートを使っていたところを見たと思ったのですが、見間違いだったのか。。。
あと非力なUbuntu PC(VGN-TX90PS)でもImpressリモートは結構スムーズに動きました。

Impressリモートは(実用性はともかく)見た目が結構インパクトがあるので、少しでもLibreOfficeの普及に繋がればと思います。