奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

百合小説情報

ツイッターで小説の情報があったので覚書程度に紹介。


ネートチカ・ネズワーノワ(ドストエフスキー,新潮社/ドストエフスキー全集〈2〉)
父を2歳の時に亡くした「わたし(=ネートチカ)」は、屋根裏部屋の住まいで、病身の母と継父のエフィーモフ(ヴァイオリン弾き)と暮らしていた。継父はなかなか仕事にありつけず、一家でひっそりと暮らすその貧しくて息苦しい生活の中で「わたし」はこの逼塞(ひっそく)した生活から抜け出したいと考えて空想にふける日々を送っていた。
(あらすじはこちらよりお借りました→http://www.coara.or.jp/~dost/25-18.htm



儚い羊たちの祝宴米澤穂信,新潮社文庫)
夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。



てらさふ(朝倉かすみ文藝春秋
北海道小樽在住の中学生・堂上弥子と鈴木笑顔瑠。中学一年の三学期、運命的に出会ったふたりは、「ここではないどこか」に行くため、手を組んで「仕事」をすることにした―。



終点のあの子(柚木麻子,文春文庫)
プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。



賢者の愛(山田詠美中央公論新社
初恋の人を奪った親友の息子に、『痴人の愛』から「直巳」と名付けた真由子。22歳年下の直巳を手塩に掛けて“調教”し―。憧れ、嫉妬、そして復讐。山田詠美が『痴人の愛』に挑む絢爛豪華な愛憎劇。



グロテスク 上・下(桐野夏生,文春文庫)
名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。圧倒的な筆致で現代女性の生を描ききった、桐野文学の金字塔。



沙羅は和子の名を呼ぶ(加納朋子集英社文庫
もしもあの時、別の選択をしていれば、全く違う人生を歩んでいたのだろうか…。平凡な会社員・元城一樹のふとした夢想が、すべての始まりだった。一人娘の和子の前に姿をあらわした不思議な少女沙羅。その名前が甦らせる、消し去ったはずの過去。やがて、今ある世界と、あり得たはずの世界とが交錯しはじめて―。表題作を含む、全10編を収録。珠玉のミステリ短編集。



インデックス(誉田哲也,光文社)
池袋署強行犯捜査係担当係長・姫川玲子。所轄に異動したことで、扱う事件の幅は拡がった。行方不明の暴力団関係者。巧妙に正体を隠す詐欺犯。売春疑惑。路上での刺殺事件…。終わることのない事件捜査の日々のなか、玲子は、本部復帰のチャンスを掴む。気になるのは、あの頃の仲間たちのうち、誰を引っ張り上げられるのか―。



もひとりのタイピスト(スーザン・リンデル,東京創元社
1924年、ニューヨークの警察署でタイピストとして働くローズの前に現れた、美しい黒髪を煌めかせ最新流行の高級な服に身を包んだ、新人タイピストのオダリー。平凡なローズは華やかで洗練されたオダリーに魅了され心酔するが、しだいに彼女に犯罪の影を感じ、疑問を覚えはじめる。ホテル住まいの贅沢な生活の資金はどこから? 必要はないのになぜ働いているのか? 女性同士の友情、裏切り、そして殺人を描く究極のサスペンス!



リンナチェーン(扇智史ほかアンソロ,河出文庫/NOVA7書き下ろし日本SFコレクション)



アトラクタの奏でる音楽(扇智史ほかアンソロ,河出文庫/NOVA9書き下ろし日本SFコレクション)



あと、本屋さんで気になった本。


警視庁行動科学課(六道慧,光文社文庫
警視庁行動科学課は、不審死や迷宮入りした事件、事故などを科学的に解明すべく設けられた部署である。FBIで捜査の訓練を受けた上條麗子刑事は、犯人像作成のプロフェッショナル。日本で初めてME(メディカル・イグザミナー)の資格を取った一柳清香特別検屍官は、司法解剖で死体の異状を見つけ犯罪を推理する。下町を舞台に、幼なじみコンビが難事件を解決!



月のない夜に(岸田るり子祥伝社
他人を操り、貪り尽くす女が死体となって発見された――
東京で暮らす月光のもとへ、故郷の京都に残した双子の妹・冬花が殺人罪で逮捕されたという連絡が入った。被害者は冬花の高校時代の同級生・川井喜代。妹がなぜあの女を?二十年前、冬花を弄んだ喜代が許せず二人を引き離したはずだったのに……。帰省した月光は、冬花に思いを寄せる男・杉田とともに真相解明に乗り出す。だが、浮かび上がるのは成功者となった喜代の疑惑と悪行、そして孤独な人々を引きずり込む黒い罠だった――。



女王はかえらない(降田天,宝島社文庫
小学三年生のぼくのクラスでは、マキが女王として君臨し、スクール・カーストの頂点に立っていた。しかし、東京からやってきた美しい転校生・エリカの出現で、教室内のパワーバランスは崩れ、クラスメイトたちを巻き込んだ激しい権力闘争が始まった。そして夏祭りの日、ぼくたちにとって忘れられないような事件が起こる―。伏線が張りめぐらされた、少女たちの残酷で切ない学園ミステリー。



あらすじを読む限り、ガチ恋愛系というよりも、女性同士の特殊な関係のものが多そうです。
恋愛ものは少ないですね。
10月に更新しました、百合小説リストがありますので、気になる方は参考までに。