漁書日誌 3.0

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泪橋古書展+七夕2009

泪橋古書展。こういうのが、今度東部古書会館というところで開催されるというのを知ったのはネット情報。そういえば、ポスターすら見かけたことがない(単に気づかなかっただけか)。
それで今日昼過ぎに降り立ったのは、南千住駅。古書組合のサイトに出ていた地図を携帯写真で撮影し、それを地図として見ながら南千住界隈を歩く。

徒歩五分くらいであろうか。それはそうと、広さ的には、まあ小宮山の脇でやっているガレージ…よりちょい大きいくらいかという印象。ちゃんと入口に下駄箱があって、靴は各自の責任での張り紙。十分くらいでザーッと見終わる。尾崎士郎の「明治堕落女学生」(新潮社)初版カバ1050円というのがあったが見送り、下記一冊のみ拾う。
イーザー「行為としての読書」(岩波書店)重美300円
いつだか2000円で買ったのに安いしキレイだなあと買ってしまう。あとでよく見たら、扉に某広島大学の蔵書スタンプを砂消しで消したような痕があった。これ廃棄印ないし・・・。今後継続して定期的に開催されるのか聞いてみたが、まだわからないとの由。本部、南部、西部並みに目録発行して定期的にやってもらいたいものである。そういえば、今日は家を出る前に本が一冊届いていた。ネットオークションで落札したもの。
松沢弘陽「近代日本の形成と西洋経験」(岩波書店)凾極美1000円
これ、安いよなあと思う。定価7000円で90年代に出た研究書。こういう硬い本はオクに限る、かもしれない。

でまあその後、神保町へ。
実は昨夜も来たのだが、むろん、七夕の下見である。勿論メインは三島由紀夫の聖セバスチァン扮装写真の今回初めておもてに出てきたやつ。しかしねえ、説明キャプションにはいろいろ書いてあったが、「血と薔薇」掲載のやつみたいに屋外でロケ撮影したものでもない(確実にスタジオ撮影)、しかも体にあててるライティングも篠山紀信のとは全く違う。口から血も出ていて、これは全く別の機会に撮影されたものではないかと推測。
さて、その他に見たものといえば、例えば春日井建「未青年」(作品社)初版包紙付き献呈署名入りの資料付き、というもの。資料って何だと思っていたのだが、これが出版記念会の案内冊子。ガリ刷り二つ折り四頁のものであった。当日の進行と来賓一覧が掲載されていたが、三島や寺山の名前は記載されておらず。これ、当時の中部短歌会発行「短歌」の「未青年」出版記念会特集号を見ると、記念会での写真とかお祝いの挨拶文とか出ているのだが、そこには三島や寺山の言葉が掲載されている。三島は当日行かなかったのだが、寺山も飛び入りだったのだろうか。
ほかには、まあ鏡花やらそういった本を幾つか手にとって見たが、気づいたのは、室生犀星森茉莉宛献呈本が幾つか印象に残った。谷崎の「青い花」の草稿も出ていたなあ。本よりもそういう資料系に目がいった。
かわほりに行ったあとでチラリと田村に立ち寄り、雑誌「L'EVOCATION」最新号8号を購入。それから一路池袋へ。東京芸術劇場にて上演中のプロペラによるシェイクスピアを観に。「真夏の夜の夢」である。