「ペコロスの母に会いに行く」 映画 

teru10162013-11-23

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原作:岡野雄一 脚本:阿久根知昭 監督:森崎東

上映前のCMに西日本新聞のぎんぎら家族が〜〜!!TVで見たことがなかったので、
初ギンギラ家族w 楽しかった〜〜大画面にも似合うね。

さて、話題作のペコロス
去年、原作本をFACE BOOKで知り購入して読んでいた。
作者が同年代であり、親がちょっと心配という点では似ている。
介護が必要かそうでないかのは紙一重だ。
まだうちの親は一人暮らしができている。だが、物忘れは激しい。
このあたりをどうやって判断すればいいものかは悩むところだ。

おっと、作品に注目。中年の岡野雄一岩松了)と子供のまさき(大和田健介)ちょっとボケ始めた母親のみつえ(赤木春恵
昼間に一人状態のみつえをおいておけなくなった。雄一は悩んだ末にグループホームへみつえを入れる。
最初は不安そうなみつえだったけど、だんだんになじんでいく。
しかし病状は一進一退、雄一を子供だと認識できないこともあり、そんなときは無理に認識を求めるでなく、ホームの人が介在してくれる。
そんな中でランタン祭りの思い出を語り、懐かしがる様子を見せるみつえを祭りに連れていくことに。
ホームの職員や親戚も誘って楽しんでいたが、やっぱりみつえははぐれてしまった。
探し回った雄一が眼鏡橋の上でみつえを見つけたとき、亡くなった父やおさななじみのちいちゃんと一緒だったのだ。。。。

岩松さんの淡々とした演技も良かった、赤木さんは本当に演技?という迫力で素晴らしかった、
若きみつえを演じた原田貴和子さんも昭和の女性を完璧に演じていた。
福岡のミュージシャン、まとしょーこと的野祥子さんもライブ風景で出演していて嬉しかった♪
特別出演の原田知世さんは美しかった、竹中直人さんには笑った、加瀬亮さんはいい味を出していた。
岡野さんは漫画とか音楽とかで発信できる強みを持っている。それはとても羨ましいことだけど、
何もできない平凡な人にも訴えるものがあったと思う。

いろんな立場の人がいろんな感想を述べているけれど、それぞれの受け取り方でいいんだと思う。
実際に介護の立場にならないとわからない過酷なこともあるはずだ。
ことばの使い方に違和感を持つ人も多いはずだ。

私はこの作品に共感を持った。関心を持った。それでいい。
そして自分に置き換えて誠心誠意で親と向き合いたいと思うし、自分の老後も考えていける。

そういうきっかけを作ってくれた、岡野さんを始め、監督、スタッフ、役者、プロデューサー、たくさんの人に感謝します。

「ショーシャンクの空に」キャナルシティ劇場

13時〜 4500円  


原作:スティーブンキング 演出:川原雅彦 脚本:喜安浩平
出演:益岡徹、成河、高橋由美子

「無実を訴えながらも殺人の罪でショーシャンク刑務所に投獄されることになったアンディ(成河)。過酷な状況になっても常に希望を失わず、自由を求める彼の戦い、老囚人のレッド(益岡)と友情を育んでいくさまを描き出す。」サイトより引用。

有名な映画を観ていない私はこの説明を読んだ限りではほとんど起伏のない淡々とした作品かと思っていた。
実際、最初の方は賢いアンディがいかに刑務所内の囚人をやる気にさせるかとか、看守を引き込むかとか、感心させられるくだりが多くて、
塀の中もやり方次第で居心地は良くなるものだなと驚いた。それがまさか、、、ああいう結末になるとは。
映画観てなくて良かったかもw  

休憩を2回挟む公演で、アンディが投獄されてから10、20、30年を経た時代の話。
無実で投獄されたアンディとは違い、あきらかに殺人の罪で投獄されているレッドは一日たりとも罪の意識から逃れられない。
3幕それぞれで仮釈放時に刑務所内の生活を回想し、それはあたかも事実なのか?フィクションなのか?自分でもわからなくなってきているレッド。
しかし、この記憶を残しておかねばと書き綴る毎日。
アンディは圧巻だった、冤罪なのに淡々と刑に服す。こんな人がいるのかと思わせる。
レッドは実際に殺人をおかしていて、とても共感などできないが、自分だってこういう状況になるのかもしれないのかも。
とひやっとした感じを持った。どうしてこんなに極々人間的な人が殺人をするのだろう。。それが人間なんだろうか。

アンディが希望して、独房の壁に張られる女優のポスター。これらが擬人化されて実に魅力的。
リタ・ヘイワースマリリン・モンローラクウェル・ウェルチ、マリリンモンローしか知らなかったけど実在の有名な女優たちということ。
アンディの真実をずっと見てきた彼女らが色っぽくて意味深で最高。この3人に高橋由美子新良エツ子、宇野まり絵。3人とも素晴らしい!
彼女らがずっと見てきたものはとんでもないものだった。。。

アンディに感化されて希望を持つようになるレッドに感動した。
エンディングからカーテンコールあたりで周りのすすり泣きが半端ない。思わずもらい泣き。

割引チケットで後方よりの観劇だったが、全く問題なく舞台の感動をもらった。
偶然に感謝はするものの、やっぱり値段で観る観ないを決めちゃいかんなと反省した。