「えすえむ」 パピオビールーム

teru10162017-02-19


19時〜 共通チケット利用8500円 劇団森キリン

作・演出 森山貴邦

キビるフェス〜福岡きびる舞台芸術祭〜が始まった。
流れは福岡演劇フェスティバルなのだけど、ネーミングに凝ったのね。

期間は9日間、観劇作品は5つで、他にシンポジウムやワークショップが数回。
作品の4つは福岡以外の土地からの参加だ。
コンパクトにまとまっているので観る立場では行きやすいかな。

1つ目の観劇は森キリン、もちろん初観劇だ。
エグポップが主流ということで、ポツドール風?あそこはポップではないか^^;

さて、えすえむ。想像した通り、男女の絡みの話が単独で3つ。
DVの彼氏と別れられない彼女。
ブラコンでペットの犬をバター犬にしている彼女。
風俗店で働いているのを見つけた男が自宅でSMプレイを強要する。

ことばにするとすごく下卑た感じだけど、演じる役者は極々平凡で、
「誰にも言えない話」は誰にでもありうる。ってことを感じながら観た。

さらっとみれて面白かったが、どうにも性的描写は苦手だ。
知り合いがげらげら声をあげて笑っていたので、なるほどそれも1方法だとw

主宰の森山さんは2話の犬をやっていたけれど、犬になりきっていて、
犬の気持ちをとうとうと独白していたのが印象に残った。

初めて演劇を観る人にはちょっとハードル高そうな感じ。

キャスト 森山貴邦、吉原真理、佐治静、田山幹雄、木村衣織、三浦葵

「たわけ者の血潮」 ぽんプラザホール

18時〜 共通チケット利用8500円 トラッシュマスターズ

作・演出 中津留章仁


昼夜はしごでキビるフェス。なかなかハードだ。
トラッシュマスターズは初めて観るのだけど、中津留さんの名前はどこかで聞いていた。
調べてみたら、トムプロデュースのお芝居で彼の作品を観ていた。

やはり社会的な命題をキーにしたような話が多かったようだ。

有名な女優の死に関してその家族親族と関係者がものすごい議論を戦わせる。
ちょっとした事柄から壮大な世界的次元のレベルまで。
いやもう驚いた。150分と長い時間と膨大なセリフ。役者の力量がすごい。
議員、翻訳家、演出家、役者、評論家、などなど普通の人がいないのにびっくり。
ちょっと推理小説っぽい感じもしたけれど、本質はそんな部分ではなく、
現代の日本の抱える問題点に関して警告みたいな、感じかなぁ。

慰安婦問題や大麻などに関しては、普通に考えていたことを覆すような内容でこれまたびっくり。
思い込みはいけないけれど、考えの押し付けも演劇ではまずいのでは。。

内容はきつかったけど、かなり好みの役者さんがいて、(川崎初夏さん)みとれてしまった。
福岡出身の林雄大さん、林田麻里さん、多田香織さんがすごく頑張っていた。なつかしい〜

もうちょっとテーマを絞ってくれた方が観やすかったかもしれない。せめて120分で。
でも、また来てくれたら絶対に観にいくな。

キャスト
星野卓誠、倉貫匡弘高橋洋介、森下庸之、森田匠、長谷川景、川崎初夏、林雄大林田麻里、多田香織