RCP

Java Worldですが、Web+Db Pressと同様にEclipse3.0をフューチャーしてます。で、ざっと古酒呑みながら斜め読みしたんですが、目を引いた特集記事はやっぱRCPでしょう。
 プラグインプロジェクトを作成してから、参照すべきクラス、継承するクラス、実装するクラスといったおまじないの手順からパースペクティブにビューを乗っけるところまでのサンプルを説明しています。
 もっとも、こっからが大変でしょうし、SWTのコーディングってアレじゃないですか。ともあれ、スマートクライアントの対抗馬として、これからに期待です。
 後の広告記事や記事で気になったのは・・・
 ・NECFlash MX2004対応の商用コンポーネント集をリリースですか。GrapeCityあたりが、手を付けるかと思ったんですけどね。過去にもEnhydraの商用サポートとか、保守的で堅い会社に見えて面白いプロダクトを販売されてるんですね。
 ・Project BeehiveってJDK1.5のMetaDataを使ってるんだあーー。
 ・カレーミュージアムネタの続き、ほう、洋食屋ですか。本編の要求分析編も’その⑦’と長期戦で引っ張ってます。
 (追記)来月はCaynneの特集でつか。とりあえず、読み方が判りません。内緒ですが、キャイーンだと思いました。今週、英会話の授業で聴いてみます。O-Rマッパーは現状ではHibernate(または期待を込めてNHibernate)がデファクトだと思いますが、どうなんでしょう。

Web+Db Press

ともあれ特集3が肝でしょう、DB設計の熱い檄文と言ってもいいかもしれません。過去にIDとコード体系とのごっちゃになった設計を山程、見たり、過去に自分もやらかしたりしました。諸口問題の例に挙がったテーブル設計を見たことある人なんて、かなり多いんじゃないでしょうか。
 請求書Noの虫食い番号を若い順から再利用したいといった要望なんかもあるのは事実なんで、こうしたキー設定の分類の知識は非常に重要です。
 可逆性を有することも非常に大事です。排除する必要のある不可逆性の項目なんかも、(恐らく)面倒な故に残したままな例も非常に見受けられます。
 つい、最近見たのは人事システムで年休の使用履歴も発給日も失効日も補正日数も持っているのに、年休残を持っているカラムを見ました。
 複雑な条件分岐はDB設計の怠慢なんですね、その通りです。データ側もプログラム側も分割統治してやらんならんのです。
 日常は何の気無しにやってるグルーピングを設計の場でも、より意識的に行うことは非常に重要な気がします。
 で、且つ、顧客の業務上のデータの考え方も尊重し、設計理論至上主義にならないように配慮する必要があるんですね。
 素面の状態で丁寧に再読したいと思います。
 GUIの記事は今月のWeb Designingの特集と併せると、一層、楽しめますね。Flash時代の記事は、Flashの有り様として顧客への提示のサンプル実例があると、より良かったかもしれません。
 PLUTOの紹介も面白かったです(←浦沢先生の漫画じゃないよ)。JetSpeedを以前、触ったときにも感じたのですが、ベンダさんのスーツ製品使うほどでも無いけど、ポータルやりたいよねって話を顧客としたのを思い出しました。要チェックですね。
 後はOpenOLAPによるBIの記事も楽しめました。ちょっとしたキューブを安価で手軽に作成するのであれば、実は今まではMS-SQLのOLAPが最強だったのですが、こちらも注目です。

DB Magazine

連載記事の「グラス片手にDBデザイン 会計システム編」ですが、今月も興味深かったです。前回の販売管理システム編と比較しても、前提知識として簿記の基本を説明しないとDBのデザインまで進めないので、もどかしいと思われる方もいらっしゃると思いますが、会計システムを扱うのなら、このくらいの予備知識は当然です。
 また記事の中で指摘されている事項も禿しく同意です。
 ・勘定科目のマスタ設計が最重要
 ・管理会計をシステムで実現するポイントは「勘定科目マスタ」、「部門マスタ」です。要は設計時に科目の親子関係と必要な仕訳区分を押さえていれば、勝ちですね。
 著者が設計されているGRANDITも、ASP.NetによるWebベースでC/Sの様な操作性を目指されているとのこと、国産のERPも頑張って欲しいので注目です。
 後は「DBエンジニアのためのBI講座」も理論を今月まで解説されていたのですが、次回からはOpenOLAPによるサンプルの構築に入るようです。

Scissor Sisters 「Scissor Sisters」(ISBN:B0001WGE48)

断言します、本年度最強のニューカマーの1stアルバムです。いやね、ホラ、フロイドのカバーをリリースした時は原曲とアレンジの妙で実際は大したこたあない、と思ってました。板さんが今週の一曲で掛けて聴いた瞬間に脱帽です。
 まったくRaptureといい、新人バンドなんて紹介に騙されるが、こういうアレンジ玄人で引き出しの多い連中のデビューは嬉しい限りです。
 メディアでは70年代のエルトン・’ドーリィ’・ジョンやらボウイ先生を彷彿と紹介されてます。なんだよ、レトロバンドかよと思いきや、アルバム中盤以降の80年代エレポップ、90年代ブレイクビーツとリズムへの取り組みというかアレンジのセンスが抜群です。
 要約すると、70〜90年代までのダンサンブルでファンキィだったUKロックのエッセンスが詰まってます。
 え?UKロックなんてメロディだけやん!、2chでクソミソに叩かれとるやん、と思われているかもしれないけど、それは半分ウソで半分はホントです。
 R&Bに憧れて初期はカバーしていたビートルズストーンズはどうでしょうか。リンゴのスッタン・スッタンなリズムはともかくとしても「Tommorow Never Knows」なんてサンプリング+ブレイクビーツじゃないですか。キースとチャーリィのリズムがストーンズの核ですよね。ファンキィでヘヴィでグルーヴィと言えばZEPでしょ。ボウイ先生のプラスティック・ソウルなファンクミュージックは?プログレのひんまがった変拍子は?ジョイ・ディヴィジョンの冷徹なビートは?といくらでも反論の例証が出来るわけです。ローゼスとハピマンによるマンチェ・ブームからクーラシェイカーへのグルーヴィな系譜を最後に、国粋主義なブリット・ポップからの派生でメロディ至上主義なイギリス演歌とリズム至上主義なフロア組に二極分割してしまったように思います。最近は揺り戻しが来たような気もするけどね。
 そういう意味ではレディヘは傍流なんですよね。フォロワーのバンドが次々と演歌なシング・アロング大合唱なバンドになっていくからなあ。どこがロックンロールなんだか、さっぱり判らん。んなに唄いたいなら、カラオケで唄って寝とけって感じです。
 で本題に戻すと、レトロな印象を受けがちな由縁は生ドラムのスネアの録音が、いかにもマイクとトラック数が少な目風になっていることに加えて、サックスや鍵盤といった楽器がふんだんに使われているので70年代っぽいアレンジに聴こえてしまうせいでしょう。
 ところで今や、ディナーショー・ソングしか唄ってないけど、なにやら大物らしいってな世間の印象なエルトン・’ドーリィ’・ジョンですが、デビュー時の楽曲は凄くシアトリカルで躍動感溢れた優秀なのが多かったんです。若人諸君には信じられないかもしれません、私も追体験組ですからね。