トロイの木馬もGoogle Mapを使っている。

素直に「良くできたシステムだな」と……。

 Websenseによれば、このスパムメールから感染するトロイの木馬は、感染マシンにWebサーバをインストールして、マシンがネット接続している時に攻撃者がアクセスできる状態にしている。

 攻撃者のコントロールパネルでは、感染マシンのIPアドレス、国名、感染マシンに攻撃者がアクセスするためのポートが一覧表示され、Google Mapsの地図で各IPアドレスの所在地を示しているという。

ITとはまったく無関係ですが、先週辺りからチマチマと「イリアス」を読み始めた。
もちろん、トロイア戦争とかが出てくる叙事詩です。と、言っても木馬の計略とかは出てこないんですがね……。
そーいえば、トロイア戦争の発端はあれだね女の取り合いってんだから面白い――
イリアスは節を付けた口伝だそうで、西洋の平家物語みたいなモノでしょうか?
私たちも、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響き有り。沙羅双樹の花の色盛者必衰の理を表す」なんて冒頭を覚えさせられませんでした?
イリアスの冒頭も西洋では有名で「Menin aeide, thea, Pele-iadeo Akhileos」という部分から始ります。この冒頭部分の「メーニス・エイデテ」といえば「イリアス」って分かるのが西洋人の教養程度だそうで……。
ちなみに意味は「怒りを歌え、(文芸の)女神よ*1ペレウスの子アキレウスの(破壊をもたらす怒りを)」という感じでグッと話しを引き込む書き出しです。

*1:ギリシア叙事詩の冒頭は文芸の女神に語りかける所から始ります。

と、言うわけで……。

昨日のOperaの件、「ルーム数が多いと表示できない、だっけか。8.5でもできなかった気がする。。」という重要情報を入手。
えー、って事は回避方法は無いのかも知れないのか……。あ、もしかしてリスト取得にタイムアウトの設定があったりするのかな? 若しくは取得行数のパラメタとか……。
設定ファイルとかと格闘せねばなりませんか?
 

「言霊信仰」についての若干のメモ*1――

似非科学について波動と言霊が好かれているわけですが……。まずは言霊とは一体何か?について知っておくべきかなと思いましたのでメモ。
志貴島の日本の国は事靈の佑はふ國ぞ福くありとぞ
というような歌もあるように日本古来からある信仰形態です。主に神道では重要視されています。
神道で神に奏上する文を祝詞(のりと)と呼ぶのですが、祝詞は一字一句詠み間違えてはいけないのですよ。延喜式にも書いてあったかな(ページとか忘れたけど)。
ご存じの通り「言葉にも魂(力)が宿っている」という素朴なアニミズム信仰なわけですよ。
別に日本だけにある概念ではないです。
西洋にも、魔術や魔法という概念がありますが、重要概念に四大元素とか五大元素とかありますね。地水火風空って奴ですが、グノーシス派では空というモノを「言葉とか意識」という意味合いで使っています。だから呪文があるわけですね。あまねく呪文を唱える言葉には何らかの力があると信仰されるので別段不思議でもないのですが、日本では「同音異義語にも意味を与える」という面白い考えもあるのです。
例えば「事」と「言」、言葉は事に相通じる。結婚式では重ね言葉とか忌み言葉とかありますね。つまり、言った言葉が事象として現れるという信仰です。
他にも神社によっては神と髪とかありまして、重要な儀式の折には切ってはダメとか常に伸ばしてないとダメとか、神は上とか長官とか守に変化したりします。意外と言霊信仰は同音異義語にも意味をもたらしてるわけですね。

霊と魂の違い

コトダマはなぜ言霊と書いて言魂ではないのか? という疑問がありました。
一般的には、「霊」とは「肉体を離れて存在するもの」という意味合い。魂は「肉体に宿るエネルギー(精神活動)という考え」です。肉体+魂が人間で、肉体が滅びて魂が残ると霊になるという仕組み。
だから、肉体から離れた言葉は「霊」になるのですね。

ちょっとどうでも良いこと

ところで、神道では「一霊四魂」という概念があります*1
一霊とは「直霊(ナオビ)」といいまして、天と直に繋がっている魂のことを指しているのですが、「夢と怪談と精神分析:似非科学とTBSの捏造 - 泣き言メイン(琴子のセンス・オブ・ワンダーな日々)」で書いたような「超自我」に近い道徳観念を直霊と言います。直霊は四魂と呼ばれる4つの魂の形態を統治して自我という存在を形作ると言われています。
四魂は「荒魂(アラミダマ)」「和魂(ニギミダマ)」「奇魂(クシミタマ)」「幸魂(サチミタマ)」とそれぞれ言われ、元は「荒魂」と「和魂」の二分法でしたが「和魂」を更に二分して「奇魂」「幸魂」に分類されます。
荒魂=字義の通り荒々しい台風や水害や火山といった自然災害を代表する。怒れる魂。転じて勢いやエネルギーという考えにもなります。
和魂=荒魂に対応する。雨や日光の恵みなどのを主体とした。加護表す魂。
そして、神の加護には「直接人間にもたらされる加護」と「間接的に人間にもたらされる加護」に別れます。このそれぞれを「奇魂」「幸魂」と呼ぶんですね。
これらの魂にも分量とかありまして、日本らしく神に善悪の概念を持ち込まないように、マイナスの概念もあるわけです。「直霊」に対する「曲霊(マガツヒ)」というわけですが、「禍々しい」ですとか「魔がある」というように「曲がる」というのは日本ではあまり良くない意味合いですね。ちなみに四魂についても同様に思わしくない性質になることを曲がると言います。
直霊が上手く四魂を制御できないと魂は曲がりフィードバックして直霊も曲霊になるという考え方が日本の神道の代表的な考え方です。
これを個人レベルに落とし込むと次のような関係が生まれます。

四魂

つまり、良い言霊というのは直霊から来て、直霊は四魂から来る。四魂が直ならば善であり霊も直。故に、「寿=言祝ぐ(ことほぐ)」です。

今回一番重要なこと

神道における言霊信仰とは「意味」に重きを置いているのではなく「音」に意味を持たせていることなんです。
つまり、同音異義語は「必ずどちらかの意味に収束する」という考えが言霊信仰の重要なところでして……。

私の危惧するところは、「必ずどちらかの意味に収束する」という部分を逆用されちゃうところかなぁと思います。

例えばひらがなで「きけい」と書いた場合。
「畸形」なのか「貴兄」なのか「奇警」なのか「奇計」なのかというのが分かりませんね。
水伝に限定して、形の悪い結晶だった場合の言い訳として「言葉の善悪はともかく形質の違う意味の言葉だから結晶もそれに合わされたんだ」という言い訳が出来ますし、逆に良い形の結晶が出来た場合は「貴兄という相手を思いやった言葉だから良い結晶が出来たんだ」という言い訳が成り立つわけです。
つまり、二重の意味を持つ言葉でも二重の言い訳が成り立つという意味に於いて言霊信仰的にはまさしく正しい理論になるわけですね。
(雨が降るまで雨乞いすればその儀式は100%の確率で成功するのと同じ理論ですね。結果が先にありきって事です。)
ま、科学的厳密性を見えないカタチで排除するのが似非科学の手腕ですから致し方のないことかと思いますがね……。

ここが、同音異義語で水に語った場合は?という問いに対する逃げ道なんだと思います。

追伸

力を持たされる言葉: Interdisciplinaryさんとこ経由→力を持たない言葉:Chromeplated Ratさんとこ途中下車でぶらり→言及先「http://ameblo.jp/taneichi-5910/entry-10025808905.html」行き
途中下車の途中で書いてよかったよ、行き先まで読んだら頭がクラクラしてかけなくなるところだった。

論旨が読み取れなかった人へ――

「ありがとう」というのがキレイなんじゃなくて、正しい四魂から生まれた直霊(ナオビ)としての発せられた「ありがとう」という言霊が美しいのですよ?
主体と客体を逆にしてるからおかしい論調になるの。
 
主体はあくまで人の心ですよ?

*1:どちらかというと、復古神道と呼ばれる江戸後期から明治後期くらいまでの神道で定言された言葉。それ以降、いわゆる太平洋戦争終結までは国家神道が主流。それ以降は教派神道として若干の性格が異なる。