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京都からすま和田クリニック 和田洋巳の相談室 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-06-29 講座:がんは生活習慣病!? -1- このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

今回から新講座をはじめていきます。

この講座は、2017年4月15日に、京都にて開催された当クリニック患者会でお話しさせて頂いた講演内容になります。

前回の講座は少し専門的なところも多かったですが、今回は患者さんやそのご家族に向けたものでわかりやすく実践的な内容となっていますので、是非多くの皆さまに読んで頂ければと思います。

前回の講座で「がんは代謝疾患である」ということを学びましたが、がんは食事を始めとした生活習慣が深く関わっており、多くの場合で生活習慣病であるといえます。よく「がん家系」などと言いますが、遺伝的なものが原因というよりむしろ家族で同じような生活習慣をしている影響が大きいと考えられます。

肉や乳製品などは人生のある時期において適切な量を食べる分には問題ないかもしれませんが、少なくともがんを治す段階では向いていない食事だと思われます。生活習慣を変えない限りがんを治すことは難しいです。

がんによくない生活習慣を続けていると身体に慢性炎症が起きます。慢性炎症とは組織がただれているような状態ですが、これにより組織が脱落すると今度は修復が起きます。この脱落と修復が繰り返されているうちに細胞の一部が生き延びようとし新たな形質を獲得します。これががんのもととなります。

日本でのがんの死亡率は1947年と比較すると現在は4倍以上になっていますが、このような急激な増加傾向を辿っているのは先進国では日本だけです。

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アメリカでは1973年頃にマクガバンレポートという食事と健康に関する大規模調査の結果が発表され、この調査報告をもとに野菜や果物を多く摂り肉類や高脂肪食の摂取を少なくしようという試みがなされました。すると急速に脳血管障害の死亡率が減少し、またその20年後くらいからがんの死亡率も減少を始めました。同様の傾向は他のヨーロッパの国々でもみられます。これは食事ががんに深く関わっていることを示しているといえるでしょう。

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2017-06-06 平成29年 講演会スケジュール このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

北海道医学会総会(腫瘍系分科会)

  日時:10月21日(土)13:00〜14:30(内1時間)13:43 2017/06/06

  場所:未定

ハルメク 福岡講演会

  日時:9月29日(金)13:30〜15:00

  場所:レソラホール 西鉄福岡(天神)駅前

青森講演会

  日時:9月9日(土)13:00〜17:00

  場所:青森県火災共済協同組合

第6回エビデンスに基づく統合医療(eBIM)研究会

  テーマ:「がんは代謝疾患である」EBMからSBMへ

      -paradigm Shift-栄養療法の基礎と臨床視点から

  日時:9月3日(日)14:15〜15:00(予定)

  場所:神戸学院大学 ポートアイランドキャンパス

     B号館2階講義室


==== 講演会終了分 ====

日本メディカルサプリメント協会

  テーマ:がん治療における食事の意義

      -pHiとpHeの視点から見て-

  日時:7月9日(日)13:00〜14:30

  場所:BIS新宿 A研究室 (東京都新宿区西新宿6-8-2)

日本がんコンベンション

  テーマ:がん治療における食事の意義

      -pHiとpHeの視点から見て-

  日時:7月8日(土)14:10〜15:10

  場所:ヒューリックホール(浅草橋)

第17回日本抗加齢医学会総会

  テーマ:食事でがんは治るのか-pHiとpHeのおはなし-

  日時:6月3日(土)15:35〜16:05

  場所:東京国際フォーラム

NPO丸山ワクチンとがんを考える会

  テーマ:「がんは代謝疾患である!?」

      がんの本質とは?-丸山ワクチンは有効か?-

  日時:5月20日(土)15:00〜17:00(内40〜45分)

  場所:東京神田如水会館 スターホール

京大医学部肝胆膵移植外科 新大学院生向け講義

  日時:4月11日(火)19:00〜19:40

田中消化器科クリニック

  テーマ:がんに負けない身体をつくる-食事でがんが治るのか-

  日時:3月11日(土)13:30〜15:00

  場所:静岡音楽館AOI(静岡市葵区)

2017-01-21 講座:がんは代謝疾患である!?-13- このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

本講座も今回で最後となりますので、締めくくりをしていきたいと思います。

最後も事例をベースにお話していきます。

私のクリニックにいらっしゃった最近の患者さんの事例です。こちらの患者さんは、76歳・女性で2015年8月に胃痛を強く感じたため病院で胃カメラを受けたところ、胃がんと診断され、再検査にて悪性リンパ腫と診断されました。抗がん剤治療を勧められたものの断り、私の本を読んで1ヶ月ほど実践している状態で、私のクリニックに来ました。

私のクリニックに来た時点ですでに尿中のpHは7.5とアルカリ性に傾いており、良い状態に入りつつありました。

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この患者さんは、ケーキなど甘い物が大好物でしたので、それを止めるように言うのと、肉類も止めるように言いました。代わりに野菜・果物をたくさん取り、うめテルペンと夏白菊というサプリメントを摂るように指導しました。

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結果、約半年で、抗がん剤の服用もなく、胃内の悪性リンパ腫が消えていました。この患者さんは、抗がん剤すら利用せずに今も元気に過ごしています。

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ここまでたくさんの事例を続けて紹介してきました。私が言いたかったのは、仮にステージが進行ししていても、予後の悪いがんだとしても、食習慣を変え、体質を変えることで、がんをおとなしくすることがまず第一であること、そしてそれに加えて少量の抗がん剤を服用すればがんは劇的に寛解するケースが少なからずあるのだということを知っておいて欲しいということです。そしてその裏付けは、本講座で何度も紹介してきた以下のスライドに示す癌細胞の代謝特性にあるということです。

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こうした仕組みをきちんと理解すれば、臨床の現場であっても、適切にがんを沈静化させることができるはずです。

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本講座は、2016年6月に一般社団法人日本がんと炎症・代謝研究会の学術総会で私がお話した内容を元に編集を加えたものを紹介してきました。

このブログを見てきていただいた方には、タイトルの「がんは代謝疾患である」ということが良くおわかりになっていただけたのではないかと思います。

さらに詳しく知りたい方は、下のスライドにある私の著書も読んでいただけたら幸いです。

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また次回の講座もご覧いただければ幸いです。ご覧頂いた皆さまにはこの場をお借りしまして、御礼申し上げます。

ありがとうございました。