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2018-06-13 仮想通貨のこと。

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仮想通貨をめぐる報道を見ていて、ユーザー目線でふと気づいた。
将来の仮想通貨を使った「決済の明るい未来」はさておき。

仮想通貨は「ここしばらくの資産の逃避先」なのではないだろうか。

仮想通貨を「投資対象として見る」とその値動きばかりに目がいくが、そうではなく。
自分が投資家でなく、一消費者で感じてみて、今の経済はどこかおかしい。
企業の業績は空前の良さだというが、誰に聞いても実感がないという。

株とか国債とか、巨額の年金運用とかファンドとか。
どこか天空成層圏で、専門家が試合をしているようだ。

扱うお金は自分たちと同じものでも、その役割は全く違う。
日本の借金とかアメリカの赤字とか、EUの格差とか。

実体とかけ離れたお金はバブルである。
今の「成層圏」の人たちの破綻は必ずやってくるという気がする。

もし投資性の金融商品を持っているなら、現金以外の姿に変えておく必要があるだろう。

JDD CTO 楠氏やマネーフォワード瀧氏が語る、ブロックチェーンと仮想通貨の可能性
仮想通貨の「寿命は短い」は本当か?

三菱UFJフィナンシャル・グループMUFG)の子会社であるJapan Digital Design(以下、JDD)は2018年5月、「仮想通貨とBlockchainの未来を考える」と題した勉強会を開催した。同勉強会では、第一部としてJDDのCTO(最高技術責任者)である楠 正憲氏が講演を行い、その後、第二部ではマネーフォワード取締役Fintech研究所長である瀧 俊雄氏を交えた対談、会場とのディスカッションが行われた。仮想通貨とブロックチェーンに関する最近の話題を交えながら、今後の展開や可能性についての議論がなされた。

Japan Digital Design CTO 楠正憲氏

カンブリア爆発”のように登場するブロックチェーン技術

 仮想通貨を取り巻く環境は激変している。最近では2018年初のコインチェック事件、仮想通貨価格の乱高下や各国のICO(Initial Public Offering)規制などが起こった。また、2018年3月には、経済大国を中心とした世界20カ国で構成される「G20」の会議において、投機性の高さから「仮想通貨(Virtual Currency)」ではなく「暗号資産(Crypto Asset)」と位置づけ直し、その規制の在り方を見直す議論もあったばかりだ。

「ブロックチェーンには、期待の先走りと現実とのギャップがある」――、勉強会の冒頭で楠氏はこう語り、「仮想通貨とBlockchainの課題と展望」というテーマで講演を行った。

同氏は、インターネット総合研究所マイクロソフトヤフーなどを経て、2017年10月にJDDに入社して現職に就任。「OpenIDファウンデーションジャパン」代表理事、「ISO/TC307 ブロックチェーンと分散台帳技術に係る専門委員会」国内委員会委員長金融庁「仮想通貨交換業等に関する研究会」メンバーなどを務めている。

楠氏は「一般的にブロックチェーンに対して、“何でも仲介役がいらなくなる”というイメージを持たれている」と説明した。経済産業省も「シェアリングエコノミー」や「サプライチェーン」、「プロセス取引自動化」などで大きな市場が生まれるという期待を持っているという。

そのうえで「現実的なインパクトとして、ブロックチェーン上で契約を自動化する“スマートコントラクト”のような仕組みなど、組織を超えて利用できる点でブロックチェーンの可能性は非常に大きい」と語った。
ブロックチェーンが情報システムにもたらしうる影響
 一方、ビットコイン適用用途については「決済処理が遅すぎる」「電力を消費しすぎる」という批判も起こっている。これに対して、最近「Hyperledger Fabric」などの企業向けブロックチェーンや、データ構造によらない分散台帳「ディストリビューテッドレジャー」なども登場している。複雑な処理をスマートコントラクトで実行できることを売りにした、多くの「プライベートブロックチェーン」が開発されているという。

こうした現状について、楠氏は「“カンブリア爆発”のように様々な技術・サービスが出てきたが、これから数年で優勝劣敗があるのでは」と予測する。

仮想通貨バブルを経て直面する課題

 ブロックチェーン進展の背景には、仮想通貨の存在がある。楠氏はビットコインに代表される仮想通貨の最新動向を解説した。ビットコインは最近まで中国で9割近くの採掘(マイニング)が行われていたが、中国政府がマイニングを規制したことで他の国々に移転したという。

2017年8月、ビットコインが分裂を果たして「ビットコインキャッシュ(BCH)」という新しい仮想通貨が誕生した。分裂の理由の1つとして、楠氏は「処理能力が低いという技術的な問題がある。日本の決済ネットワークでも毎秒数千件の取引ができるのに対して、ビットコインの取引処理能力は毎秒5、6件ほどしかない。また、P2Pだから決済コストが安いと言われるが、実際は1件を処理するのに1万円くらいかかっている」と指摘する。

現在、処理能力を向上させるソフトウェアとして「セグウィット」と「ビッグブロック」の2つの派閥(プロジェクト)の採用が進んでいるが、楠氏は「セグビット派が強いと感じる」との見解を示した。

仮想通貨に関連して2018年に世間を騒がせたのが「コインチェック事件」だといえる。大手仮想通貨取引所のコインチェック(Coincheck)のシステムがハッキングされ、顧客から預かっていた約580憶円相当の仮想通貨「NEM」すべてが流出した。

同事件などを受けて、仮想通貨・暗号資産に関する議論が活性化されている。楠氏は、今後の論点をスライドにまとめてポイントを解説した。
仮想通貨・暗号通貨をめぐる今後の論点
 たとえば、金融庁の「仮想通貨等に関する研究会」では、ICOの取り扱いや仮想通貨取引所のセキュリティ基準、証拠金取引やICOの法律上の取り扱い、匿名通貨の取引の容認などに関して議論しているという。

また、「そもそも仮想通貨は支払い手段として社会に受け入れられているのか」という大きな論点も上がっている。「仮想通貨は胡散臭いが、ブロックチェーンはすごいという議論もある。単体でみたときにコストに見合う価値があるかはまだ議論の余地がある」と語った。

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ブロックチェーン ジャンルのトピックス

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仮想通貨の寿命は短い?
 日本でここ5年間、1000億円を超える仮想通貨の流出事件が起きている。「これまで仮想通貨を容認してきた日本政府だが、最近雲行きが変わってきた。仮想通貨の安全性を確保できるかがそのカギを握る」と楠氏は指摘する。

また、楠氏は「国や地域に捉われない新しい通貨が本当に誕生するか」について関心があるという。実際、キプロスギリシャでは、経済危機のときに大規模な資本逃避が仮想通貨に対して起きていた。

その上で「法定通貨を含め、通貨には寿命がある。日本では、幕末第二次世界大戦のあと紙くず同然になったこともある。P2Pや暗号の世界では、技術の寿命は最も短く、ほとんどの技術が10年や20年の間で危殆化していて、30年もったものはない」と説明する。

さらに「技術の危殆化は、コンピュータの処理能力が速くなる以上は仕方のないこと。技術のトレンドはより短い間で動いている。今後は、スマートコントラクトを使ったどんなアプリケーションが出てくるのか、またプライベートチェーンはどう進展していくかに対する期待が大きい」と講演を締めくくった。

ブロックチェーンの弱点とは?

 第二部では、楠氏に加えて瀧氏が登壇し、両氏による対談が行われた。瀧氏は、マネーフォワード設立に参画し、経済産業省「産業・金融・IT融合に関する研究会」金融庁「フィンテックベンチャーに関する有識者会議委員などを務めている。

楠氏とマネーフォワード 取締役兼Fintech研究所長 瀧 俊雄氏(右)
 家計簿アプリなどを提供するマネーフォワードは2018年5月、仮想通貨の交換業に参入することを発表している。

この取り組みについて、瀧氏は「当社は、元々Fintechに強いというわけではなかったが、優秀な人材が集まったことで、結果としいいてサービスが開発できている。仮想通貨に取り組む以上は、仮想通貨交換所の開設を視野に入れている。これについては、日銀や金融庁での経験がある神田 潤一を中心に進めている」と説明した。

また、ブロックチェーンなどの新しい技術の台頭については「日本では、システムをアウトソースする考え方が経営レベルではよくされるので、内製でシステムを開発するという発想がタブー視されているところがある。その流れを内製化に向けて引き戻して考えるチャンスになっていると思う」と語った。

両氏は仮想通貨、ブロックチェーンを含めた今後の取引システムの在り方についての議論を展開した。

楠氏によると「日本の金融機関の勘定系システムの多くは、第3次オンラインシステム以降、抜本的な再構築を経ずに改修を続けてきた。1980年代に開発されたプログラムがたくさん残っていて、それがトラブルなく取引処理ができている。これらをまったく新しく書き直そうにも、当時の要件定義や仕様策定に携わった世代は引退しつつある。ビットコインが登場して驚いたのは、処理速度やスケーラビリティはまだまだだが、現在の仕組みで現実に何百億円ものお金を動かしていること」だという。

また、瀧氏は「国際送金ネットワークである『SWIFT』や日銀ネットを介した取引には暗号通貨はまだ入りこめていない。そういう状態だからこそ、システムへの採用は牧歌的な議論になっていると思う。その一方で、シンガポールでは対外的な取引を暗号通貨でできないかという動きもある」と現状を説明した。

その発言を受けて、楠氏は「SWIFTを使っている中央銀行に対するサイバー攻撃もここ1、2年でより精度が高くなってきている。結局、最後の砦は人間しかない。プログラム道理に自動実行してしまうブロックチェーンはその部分が弱い。ブロックチェーンは機械的に書かれた通りに動くのが正しいが、その手前で人間並みに機転の利く色んなパターンのものに反応できるものが作れるかが面白い」とコメントした。

「ブロックチェーンで何かをやらなければいけない症候群」

 楠氏は「政府機関のシステムにブロックチェーンを導入するかを検討したことがあるが、相当困難だと感じた。グーグルなど先端の民間企業ではDevOpsといわれるようにテストを自動化して運用と開発を一体化し、常に最新のミドルウェアを利用している。一方、政府機関のシステムは、人海戦術でテストを行っているため、何年か前のデータベースや古い実行環境のまま塩漬け運用しているケースが少なくない。ブロックチェーンを構成するソフトウェアはDevOpsを前提に頻繁に更新されており、こうした運用管理ができない組織がブロックチェーンを使いこなすのは難しい」と語った。

瀧氏は「多くの人が『ブロックチェーンで何かをやらなければいけない症候群』に陥っている。利き腕じゃないほうでラーメンを食べることに似ている」とコメントし会場の笑いを誘った。また、「10年に1回くらい流行る言葉で、10年分くらいの技術キャッチアップを図るのは、日本人に向いた発想かもしれない」と指摘した。