タイで軍事クーデター

首都バンコクで19日夜にクーデターを起こしたタイ軍部は20日未明、ソンティ陸軍司令官名で声明を発表、全土に戒厳令を布告した。同司令官が首相職を代行し、近く暫定首相を指名する。タクシン派の反撃は今のところなく、タクシン政権は事実上崩壊した。バンコクの首相府周辺などには同日午前も戦車が集結しているが、衝突や混乱は見られず、市内は平穏だ。

 いまどき軍事クーデターがあるんだなあ、しかも、タイで。タイは、そうした途上国状態を脱したと思うけど。昔、何かの本で、貧しい国では、知的エリートは国費で養われる軍に集まるなんて話を読んだことがあった。だから政治活動の中心も軍に集まるというのだが(もう一つの国費で養われる知的エリート層は教師だろうけど)、タイはそうした経済状態を脱したのかと思っていた。ちょっと意外な感じ。

戦後生まれの安倍晋三氏が総裁就任

自民党の第21代総裁に安倍晋三官房長官20日決まった。安倍氏は21日に52歳となり、国会での首相指名選挙を経て、初の戦後生まれで戦後最年少の首相が誕生する。総裁就任の記者会見では「デフレを脱却して、しっかり成長することが財政再建につながる」と述べ、成長戦略を重視して改革を加速する考えを強調した。党三役などは25日に決める方針で、中川秀直政調会長らの名前が浮上している。

 ポスト小泉は安倍氏。66%というのは大勝なんだけど、事前が圧勝予想だったので、何となく対抗馬の麻生、谷垣が存在感を示した形。このあたりの情報コントロール、やはり小泉首相のほうが巧みなような気がする。しかし、これからが本番。内閣、党三役の選び方を誤れば、改革路線からの逆行ということで、マーケットで売りを浴びてしまうのだろうなあ。為替も、株式も、金利も、投機のいい材料になってしまう恐れも。