1月第一週の記録 / 新宿区歴史博物館



金曜の夕方、伊勢丹会館のラランジェで旬のワッフルを食べる。今は苺。
夜は最後のおもちをピザっぽくして食べた。餅嫌いの私の部分は冷凍してあったナン。フライパンで、薄切りにしたネギをごま油でよく炒めて、その上にソーセージとチーズ、おもちの順に乗せ、蓋をして火を通し、お皿にひっくり返して醤油をたらす。ネギが二人で1本じゃ足りなかった。


土曜日はシネクイントで「チャプター27」を観る。面白かった(感想は下に)。ジャレッド・レトの出演作では、ヒッチハイクがキッカケでえらい目に遭う「スイッチバック」が印象的だ。硬派なサスペンスで、クライマックスは少し「北国の帝王」+007というかんじ。
年末や三が日に比べ、渋谷は空いていた。映画の後、東急東横店のクレイトンズカフェであまいシナモンラテを飲んで、フードショーで玉子焼きの試食をしたら、巻き寿司が食べたくなったので、サーモンなどを買って帰宅。太巻きを作ってもらう。美味しかった。



日曜日は新宿区歴史博物館へ。

東京生活31 (エイムック 1451)

東京生活31 (エイムック 1451)

「東京生活no.31 新宿」(上記、画像ないけど…)で紹介されていた常設展示が面白そうだったから。ちなみにこのムックは、行きつけのお店で、載ってますと教えられて手に取ったもの。さすがに知ってる所が多い。
展示の内容は、区内の出土品に始まり、内藤新宿ジオラマ模型(写真)、江戸時代の商家や昭和時代の「文化住宅」の再現(中に入れる)、東京市電の復元模型(運転台部分に乗れる)、新宿駅周辺の商業施設の歴史など。文化住宅はこじんまりと便利そうで住みたくなった。玄関の傘立ての仕組みが分からずガタガタやっていたら、同行者が開けてくれた。百貨店や映画館の昔の様子も楽しかった。その他初めて知ったこともたくさんあって、例えばバルト9の隣に京王が持ってるビルがあるんだけど、昔はあそこが京王線の始発駅だったとか、そういうの。
ちなみに超ローカルな話題だけど、上京以来ずっと東新宿方面に住んでいる私は、新宿六丁目の交差点(日清の向かいあたり、正確には喫茶マリエールの脇)を「歌舞伎町の入口」と認識してるんだけど、普通はそうじゃないと先日気付いた。自分だけの「当然」だ。



それから、昨年23区内に初出店した名古屋発祥のコメダ珈琲・下丸子店へ(参考記事)。やっと行けた!愛知県人の私からしたら、メニュー的には大したことない喫茶店だけど(実家近くなら、コーヒー注文してケーキがついてくるくらいで「普通」だから…)、ファミレスぽい内装やサービスは居心地がいい。
下丸子はいかにも私鉄沿線の静かな町で、お客さんくるのかな?と思ってしまったけど、駐車場はほぼ満車、店内も空席待ちだった。メニューが地元より少ないような気がしたけど、とりあえずミックスサンドとコメダグラタンを注文。サンドウィッチは昔懐かしい作り、グラタンは煮詰まったクリームシチュー(刻みのりがかかっている)と、いずれもおばあちゃんが頑張って作ってくれたような味だった。その後コーヒーとシロノワールを追加。デニッシュにソフトクリームの乗ったシロノワールは昔は好きじゃなかったけど、がんがん効いてる暖房の中では、やたら美味しく感じた。コーヒーも美味しかった。
夜はきのうのお寿司の具の残りでピザを作ってもらった。ごちそうさまでした。

チャプター27


とても面白かった。抽象的な言い方だけど、こういう私的な物語って、作り手と主役がよほど「一体」でないと飽きてしまうものだけど、そういうスキが一瞬もない。ほぼ全編に渡る、主役を演じたジャレッド・レトのナレーションに魅せられた。



1980年12月、クリスマスの近いある日、マーク・デヴィッド・チャップマン(ジャレッド・レト)はニューヨークの空港に降り立った。目的はジョン・レノンに会うこと。同じようにジョンを待つジュード(リンジー・ローハン)のアドバイスでサイン用の新譜を買った彼は、「ライ麦畑でつかまえて」を抱え、ダコタ・ハウスの前に立ち続ける。


観ながら、物事に「理由」はなくとも「意味」はある…正しくは、私は物事の「理由」は求めないが「意味」は求めてしまう、ということを改めて認識した。
私は自分自身の髪型、服、靴などには全て「意味」があると考えている。ジャレッド・レトを画面で見た瞬間、彼…ジャレッドがなぞっているマーク…の格好、あの眼鏡や白い靴、上着にはどういう「意味」があるのか考えてしまった。積極的な選択でなくとも、決定に至る背景があるはずだ。ホテルで着替えるシーンが何度も挿入されるので、余計に気がいく。ちなみに服装は、私には聖職者ぽく感じられた。
また、ラストに挿入される「あなたに向かって話してるんだ」と言う場面には、彼にとって「誰かに何かを話す」ということにはどういう「意味」があるのか、考えさせられた。
マークがジョン・レノンを殺した「理由」については、はっきりと描かれない。「別人になる」と部屋を出るので、自分のためだというのは分かる。ただひっきりなしに、彼の独白が続くのみだ。それらが積み重なって、引き金に指がかけられる。そういうものだと思う。


「作品からメッセージが伝わってくると、親友になったような気になる、まるでいつでも電話できるような…」とマークは言うけれど、私にそういう気持ちはない。実際に自分と関わらない人間に対して、どうこう思うことはない。でも彼のように感じる人もいるのだろう。世の中には多くの有名人がいるけれど、皆よく殺されないで済んでるなあと思った。


私はよくお風呂で、鏡を使って自分の背中をチェックする。背中の脂肪は、中年以前の人の場合、「太った人」としてある程度の年月を過ごした証拠だ。一方下腹なら、怠惰になればすぐにたるむ。この役のために30キロ太ったジャレッド・レトの体は、やはりアンバランスな感じがした。お腹が異様にふくらみ、バックショットはごつごつしている。急激な食生活の変化のためか、顔の肌が荒れていたのも気になった。本物のマークは艶々していたんじゃないだろうか。


リンジー・ローハンと同じく、私もポランスキーは眠くなるタイプ(笑)なので嬉しかった。映画での彼女はとても好きだ。あの声もいい。


(マーク、ニューヨークの街での独白)

「人は『する』といったことをしない」


(ホテルから電話をかけて)

「あのときは電話しないと言ったけど、なんとなく…」