グリーンピース幹部ら2人逮捕へ 窃盗容疑で青森県警

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008061901000908.html

グリーンピース側はこれまで持ち出しの事実を認めた上で「横領疑惑の物的証拠を入手するためで、自身の用にあてるためではない」と主張。窃盗罪には当たらないと強調していたが、県警などは悪質な違法行為と判断。国際的な環境保護団体をめぐる刑事事件に発展する見通しとなった。

この件については、先日、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080519#1211153672

でコメントしましたが、若干付け加えて言うと、グリーンピースは、明確な目的の下、時には違法行為も辞さずに行動する団体ですから、敢えて打って出た構成要件該当行為というものについて、刑法上の「正当業務行為」として違法性が阻却される余地はないか、といったことも、今後、問題になるのではないかと思います。もちろん、目的のためには手段を選ばない、といったことは許されませんが、杉原千畝が外務省の訓令に反し独断でビザを発給することで多数のユダヤ人の生命を救ったように、より大きな正義を実現するために比較的小さな、形式上の違法行為が避けられない、ということは往々にして起きることがあり、本件における正当業務行為性、ということについても、私は注目しています。

旅先の伊能忠敬 生の声 『80歳まで生きて書物を』

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008062002000104.html

忠敬は「私としては気ままに測量をしていたい」「八十歳まで長生きして天文、測量の書物をつくりたい」と語り、既に六十八歳だった忠敬の測量への思いが垣間見える。

伊能忠敬については、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041020#1098274896

等でも触れたことがありますが、高齢になった後に学問を志し、多大な成果を上げたという点で、私にとっては、一つの目標であり理想でもあります。前向きな姿勢、みなぎる意欲、といったことが、上記の記事にある伊能忠敬の言葉から強く感じられます。

朝日「死に神」報道に法相激怒 「死刑執行された方に対する侮辱」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080620/trl0806201109003-n1.htm

鳩山法相は20日の閣議後会見で、「(死刑囚は)犯した犯罪、法の規定によって執行された。死に神に連れていかれたというのは違うと思う。(記事は)執行された方に対する侮辱だと思う」と強く抗議した。
死に神」と鳩山法相を表現したのは、18日付朝日新聞夕刊のコラム「素粒子」。約3年の中断を経て死刑執行が再開された平成5年以降の法相の中で、鳩山法相が最も多い13人の死刑執行を行ったことに触れ、「2カ月間隔でゴーサイン出して新記録達成。またの名、死に神」とした。

獄中にいる死刑囚は、「死に神のような法務大臣が出現した」と、戦々恐々として生活している可能性が高いでしょうね。また、死刑が執行された死刑囚の中にも、刑場で、法務大臣を恨み、のろいつつ死んでいった者もいるかもしれません。「死に神」というのは、あくまで法務大臣その人に向けられたものであり、「執行された方に対する侮辱」というのは、的外れであると思います。
しかし、私は、この朝日新聞の記事の表現が正しいとは思いません。確かに、現法務大臣になってからの執行は急ピッチで、この法務大臣には、惻隠の情といったものがあるのか、といった疑問もありますが、法執行を司る法務大臣として、粛々と職務を執行しているのは事実で、それを「死に神」呼ばわりされては、法務大臣としてもたまらないでしょう。
こういった、低レベルの次元で相争うのではなく、死刑制度の是非、それに代わる刑罰制度がないかどうかの模索など、建設的な議論が必要であると思います。

追記:

私自身は、死刑制度というものについて、徐々に疑問がふくらんできていて、賛成と反対の中間で彷徨しているような状態ですが、自分が法務大臣になれば(あり得ないことですが)、法務大臣としての職務の中に死刑の執行指揮がある以上、個人の思想、信条とは離れて、粛々と行うでしょう。慎重の上にも慎重を期し、指揮すべきという判断に至れば、全身全霊を賭けて執行指揮を行い、そのことについて、例え、死に神と言われようが悪魔と言われようが、一切の反論はせず、批判は批判として甘んじて受け、一切を背負って地獄の底の底まで落ちて行く、そういう覚悟を持つと思います。一人執行すれば一人分の業を背負い、二人執行すれば二人分の業を背負う、そういうものであり、職務とはいえ、他人の尊い生命を奪う執行指揮を行った人間は、深い深い奈落の底に落ちて行くしかない、と思います。
その意味で、敢えて言わせてもらえば、鳩山法務大臣は、自らの職責の重大さが今ひとつ理解できていないのではないか、覚悟に足りないところがあるのではないか、と思わずにはいられません。

空自の“自虐ポスター” 情報漏洩防止に効果!?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080620-00000943-san-pol

“見出し”に見立てた標語には「家族にも内緒で毎晩ファイル共有ソフト」「WINNYにハマった懲戒免職までの日々」「どんだけ〜!公私の区別がつかない隊員達 平気で秘密文章をコピー、仕事を家に持ち帰る上官」などと続く。
また、実名告白した元自衛官の顔写真をモザイクをかけて登場させている。
極めつけは、空自トップの田母神俊雄航空幕僚長が会見で使って物議を醸した「そんなの関係ねぇ」を使った「そんなの関係ねぇでは済まされない あなたのパソコン緊急点検ポイント100」。

実物は

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/154748/slideshow/89856/

です。
捨て身になった人間は怖い、と言いますが、このポスターからは、そういった「捨て身」になった気迫、といったものが感じられます。思わず引きつけられずにはいられない内容で、かなりの効果が期待でき、また、効果を上げなければならないでしょう。私は、かなり評価できるポスターであると感じました。

「まねきTV」著作権侵害にあたらず…東京地裁が請求棄却

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080620-OYT1T00541.htm?from=main1

判決によると、同社の加入者はそれぞれ、テレビ番組をネットを通じて遠隔地のパソコンに送信できる市販の装置を購入。同社は、この装置を加入者から預かって都内の事務所で一括管理し、事務所で受信した番組を有料で加入者のパソコンなどに送信していた。

この事件は、既に仮処分で上記のような結論が出ていて、それについては、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060805#1154737180
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060807#1154905672

でコメントしたことがあります。
仮処分の際の決定と、大きな違いはない判決内容ではないかと推測されます。この種のサービスを、徹底して根絶やしにしようとする「電波利権」というものを、改めて感じずにはいられません。