取り調べ中にカッター、佐賀地検検事を不起訴

http://www.asahi.com/national/update/0924/SEB201309240016.html

高検によると、検察官は2月19日午後5時ごろ、佐賀地検の検察官室内でわいせつ略取事件の容疑者を取り調べ中、ペン立てのカッターナイフを取り、刃を数センチ出したうえ、刃先を容疑者に示した。
高検の説明では、脅された被害者の気持ちを理解させるためで、2人の間が1メートル以上離れ、刃を出したのが5秒ほどだったことから、嫌疑なしと判断した。検察官は、この事件の担当から外したという。

「脅された被害者の気持ちを理解させる」ために、なぜ取調べ中にカッターナイフの刃を示す必要があるのか、まったく理解できませんし、取調べ中で相対している程度の近距離で、5秒も刃を出して示せば、相手を十分畏怖させる脅迫行為でしょうね。試しに、家で、家族の人にでも(きちんと同意を得て、驚かせすぎないように注意しながら)、カッターナイフの刃を数センチ出して、テーブル越しにでも、1、2、3と秒数を数えながら5秒、示せば、家族の人を十分に怯えさせることができるでしょう(やるなら慎重に試してみましょう)。
このような行為について「嫌疑なし」にするというのは、被疑者が検事でなければあり得ない認定です。嫌疑なし、という、最初に結論ありきのでたらめな捜査であった可能性が相当高いと思います。そもそも、嫌疑もないような行為であれば、なぜ担当から外す必要があるんですかね(失笑)。
他の報道では、付審判請求へ、という流れのようですから、佐賀地裁の判断が注目されるところです。日本も、警察、検察といった法執行機関がどんどん堕落して犯罪を犯しても取り締まられない、やりたい放題、という憂慮すべき流れになってきつつあるようです。

みのさん次男を再逮捕=酔客からかばん窃盗容疑―警視庁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131001-00000046-jij-soci

容疑者は直後に身分証などが入った自分の財布を落としており、一部始終を通行人が目撃。付近の防犯カメラにも、同容疑者が男性の前を何度も往復した後、突然走り去る姿が写っていた。
約10分後には、別のコンビニの現金自動預払機(ATM)で男性のカードが使われ、防犯カメラにATMを操作する同容疑者が写っていた。暗証番号が合わず、引き出せなかったとみられる。

先行した逮捕容疑は、上記の記事にある「約10分後」のもので、これを処分保留とした上での再逮捕、という流れになっていますが、両容疑事実は、全体として1つの流れの中にあるもので、互いに、犯罪の証明としては支え合う関係になっているように思われます。検察庁としては、全体についての捜査を尽くした上で、処分保留とした逮捕容疑と今回の再逮捕容疑の双方について、一括して処分を決めようとしているのでしょう。
この被疑者が犯人である、と決めつけることはできませんが、ATMで他人のカードを使っていてそれが防犯カメラに写っていたこと自体(他人のカードを間違えて使った、という弁解はかなり苦しいものがあるでしょう)、犯罪の立証上は有力な証拠になるもので、上記のような記事から推測される証拠構造を踏まえると、あくまで印象論ですが、起訴の可能性は高まりつつあるという印象を受けます。
ただ、窃取したカードでは暗証番号がわからずやみくもに入力しても引き出せるはずもありませんからそこはどういうつもりであったのか、何らかの方法で暗証番号も入手できていたような状況があったのかなど(そこがクリアできないと「自分の財布と間違えて他人の財布を手にしてしまった」「落とした自分のカードと間違えてATMで使った」といった弁解を排斥できなくなりそうです)、起訴するには、解明すべき点も残っているのではないか、ということも感じます。
今後の捜査を慎重に見る必要があると思います。

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2013年09月30日のツイート

要求高くて対価は低い 佐川がアマゾンとの取引撤退 宅配業界大揺れ

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131001/biz13100108070009-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131001/biz13100108070009-n2.htm

配達員のほとんどが社員であるヤマトでは、配達する荷物が増えるほど効率が上がる。だが、下請けに依存する度合いが高い佐川では、数量の拡大は外注費増に直結する。その分だけ、アマゾンからの値引き要求の打撃が大きかったとみられる。佐川は、今後は原点である企業間物流に活路を求める。
一方のヤマトも安泰ではない。佐川の仕事の一部は日本郵便の「ゆうパック」が引き継いだが、配送品質が心配なアマゾンはこの仕事をしばらくヤマトに任せる方針だ。急激に増えた仕事を、ヤマトは配達員の残業で何とか回している。さらに物量が増えたときの人件費増をどうすべきか、ヤマトにとっては頭の痛い問題だ。

アマゾンで注文すると、本にしてもその他の物にしても、総じて届くのが早く、送料も別途にはかからないことが多いので、私もかなり利用していますが、日頃から、あの物流を支え切るのは並大抵のことではないだろうと感じていました。音を上げて撤退するのもわかる気がします。
利用者として気になるのは、ヤマト運輸が、現状のサービスをどこまで支えて維持できるか、ということですね。支えられない、維持でいない、ということになれば、もう、他の宅配業者という選択肢はないですから、サービスの内容低下、値上げということに直結するでしょう。非常に便利な、膨大な人々の日常生活に直結したサービスが、1私企業の意欲、能力に依存しているというのは、怖い気がします。現状を当然のことと捉え過ぎると、状況が変わった際にダメージ(心理的な面も含め)が大きくなりますから、当然ではない、ぜい弱なものの上に立っている、という意識は持っておいたほうが良さそうです。