キル・ビルのテーマに乗せて送る、メル・ギブソン最新作

guideさんのやじうまGUIDEの日記より。

駄目だ、これは無茶苦茶に面白い。キル・ビルのテーマに乗せて送る、血湧き肉躍るメル・ギブソン最新作です。何だか分かんないけどピッタリです。こんなの良く思いつくな〜。
右クリックでローカルに保存したい人はこちら→(quicktime 10.2MB) 変な拡張子だなー。

はっぴいえんどBOXのジャケットが松本大洋 かなり勘弁

松本隆自身が公式BBSで

[890] はっぴいえんどBOXについて。
魔☆[2003/08/22/05:49]
まだ正式な返事は一切していません。
どんなアナウンスがあったのか知りませんが、
それはまだ元のメンバー四人の了解を得ていません。

きちんと決定したら、このBBSに必ず書きますので、
それ以外の情報に惑わされないように。

と直々に書き込んでいたにも関わらず、2003年9月6日にamazon.co.jp上でCCCD/SACD(全7枚中7枚目のみCD-EXTRA)でのリリースが電撃的に発表され(この時の発売日は12月31日)、箱を買おうと思っていたファンの猛然たる怒りを買いまくり、多分御大の怒りも思いっきり買って、怖じ気づいたのか何なのか数日後には「発売未定」に逆戻りし(この辺の経緯は曖昧な記憶によるものなので、前後や日付を取り違えている可能性もあります。すんません)、結局12月にはCD-EXTRAに仕様を変更してリリースの再告知、と言う無様な経緯を見せつけまくった「はっぴいえんどbox」ですが、ジャケットは松本大洋です。松本大洋。あのー、松本大洋嫌いじゃないけどもね、この安直さは一体何ですか?まあ実際に絵を見てみるまでは・・・と思ったら何の絵ですかこれは?変だろ明らかに。
しかしまあよりによって松本大洋とは、はっぴいえんどがどの時代においても実は小賢しいサブカル的小道具としてしか生き延びてこられなかった事実を浮き彫りにする見事な人選と言えなくもないけども、そんなの別に浮き彫りにされても虚しいだけだし、またここ20年に渡って自称文系の、心の中では俺ってカルチャー目利きという自負に溢れた若者の間で持続的に再発見され続けると言う矛盾に満ちた表現がピッタリくる不気味としか言いようのない評価のされ方が21世紀になってもまだゾンビーのようにリサイクルされている、つまり20年かかって伝説になった、ではなく、消費される小道具として遂に定着しました、と言う、古のファンからすれば思わず倒れ込んでしまいそうな、それってはっぴいえんどの功績に対して余りにも軽すぎる受け止められ方なのではないか、でも振り返ってみると常にそういう消費のされ方だったよね、何てこった、的な、あまり指摘されたくない図星を射抜きまくる絶妙な箱イラストと言えなくもないわけだが、そんなのを射抜かれたところでやっぱり誰も幸せにならないので、要するにこのジャケットは大失敗だと思います。繋がらない文章は煮えたぎる怒りを暗示しています。
若者から支持を集めている漫画家という人選にこだわりたかったなら、松本大洋よりは変な臭いの少ないしりあがり寿あたりにしとくとか、いっそ華倫変とかタイム涼介と言ったフィットしてるんだかしてないんだか誰にも分からない微妙な線を狙ってファンを無意味に唸らせてみるとか、鬱蒼と安達哲にしてみるとか、先祖返りを起こして永島慎二とか、辰巳ヨシヒロとか鈴木翁二とか取りあえずガロガロしければ文句も出ないだろうと言う方向に走ってみるとか、脈絡がなくても誰もが満足せざるを得ないつげ義春を起用して大騒ぎにしてみるとか、色々アイデアはあったはずなのだ。ちょっと真面目に書くと、もう再利用とか再評価とかこれで終わりにするつもりで、永久保存の「はっぴいえんど封じ込め箱」を作るぐらいの覚悟は欲しかったのだ。だから「今の(と言うかどの時代にもいた)はっぴいえんど再評価組が好きそうな」みたいな人選は避けて欲しかったのだ。
こうして「はっぴいえんどbox」は、後発にもかかわらず、しかも本家であるにもかかわらず(avexだけど)、アイデアにおいても情熱においてもOZ DISC版「はっぴいえんどかばあぼっくす」に及ぶものではなくなってしまった。

絵を見て即注文を取り消したりはしなかったけど、正直かなりショックを受けました。さすがavex、容赦なく音楽の敵です。春になったらあんまり飾っときたくない上半身裸の目出し帽を被った怪人が描かれたワケの分からない箱が家に届くのでしょう。誰なんだ貴様は。あーぁ。

「ロード・オブ・ザ・リング(s)」11冠について

王の帰還」のパンフレットに掲載された柳下毅一郎の文章から一部を引用しよう。
タイトルは「10年に一度の大いなる冒険」。

ロード・オブ・ザ・リング』三部作はこの映画化そのものについての映画である。そう、不可能と言われた映画が七年にもおよぶ長い苦労の末見事に達成され、ニュージーランドの辺境にいた一介のホラー映画監督が歓呼のなかでハリウッドに迎えいれられる。すべての賭けに逆らって長き冒険が成就し、無冠の者が王となるのだ。

まさに言うとおりの結末になりましたね。おめでとうピーター・ジャクソン