電子竹林:Blog

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2015-07-10

[]「アリスのままで」-Still Alice-

リチャード・グラツァー+ワッシュ・ウェストモアランド監督脚本、リサ・ジェノヴァ原作「静かなアリス」。アリス(ジュリアン・ムーア)は50歳の言語学者、次女リディア(クリステン・スチュワート)たち三人の子供も一人前になり医者の夫ジョン(アレック・ボールドウィン)との二人暮らし。講演中に言葉を忘れたりジョギング中に道を忘れたりが続いたアリスは医者を訪ね若年性アルツハイマーと診断されるが…。リアルだけど深刻すぎない表現はいいバランス。小さな所で映画的な盛り上げを作っているのも上手い。言語学者として生きて来た知識が消えていくという恐怖感、無常感が突き刺さってくる。高学歴の方が症状を認知の蓄積がカバーしてしまって発見が遅れるそうだ、そして進行も速いらしい。知らなかった。ALSの監督リチャード・グラツァーは2015年3月に死去、RIP.

http://alice-movie.com

2015-07-05

[]「チャイルド44 森に消えた子供たち」-Child 44-

ダニエル・エスピノーサ監督、リチャード・プライス脚本、トム・ロブ・スミス原作。1953年スターリン政権下のソ連、国家保安省のレオ(トム・ハーディ)の部下フョードルの息子の遺体が発見され、殺人事件が疑われるが "殺人は資本主義の病である"という建前から事故として処理される。またレオの妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にスパイの容疑がかけられ、やがてレオはウラル山脈の東側ヴォウアルスクに左遷させられ、そこでも連続した惨殺事件が発生していることを知る…。1978年から1990年にかけてのウクライナ生まれの連続殺人者チカチーロの事件がベース。リドリー・スコットが製作、原作はこのミス2009年版海外編第1位、主演トム・ハーディヴァンサン・カッセルゲイリー・オールドマンジョエル・キナマンと主役級の豪華な俳優が並ぶ割には地味な公開。あまり話題になってない。原作未読だけど'50年代の恐怖政治ソ連の人々の描写がかなり面白い。その設定を活かして陰鬱とした中でハードボイルドに動く主役に徐々に感情移入していく感じ。ただ映画的な盛り上がりにはちょっと欠けるかな。こういう地味な映画は話題になりにくいのだけど、もったいないな。 

http://child44.gaga.ne.jp

[]「天の茶助」

SABU監督脚本原作。脚本家たちが地上の人々の人生のシナリオを書いている天界、そこでお茶くみする茶助(松山ケンイチ)は女性ユリ(大野いと)が交通事故に亡くなることを知り地上へ向かい、骨董品店の種田(大杉漣)、元ボクサーのラーメン屋彦村(伊勢谷友介)と知り合いユリを助けようとするが…。人間の人生は天の脚本家によるという天使モノ、設定がすごくいいけど途中からは活かせてないかなあ。出だしから面白いのだけど、それが持続しない印象。沖縄という舞台の雑多な雰囲気、空気感はいい。あと映像的にすっごく疲れる気がした。

http://chasuke-movie.com/

2015-07-04

[]「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロ」-Avengers: Age of Ultron-

ジョス・ウェドン監督脚本。ヒドラの残党ストラッカーがロキの杖による人体実験を行っていることを知ったトニー・スターク( ロバート・ダウニー・Jr)、ソー(クリス・ヘムズワース)たちは東欧ソコヴィアの研究施設を急襲するが、特殊能力を持った双子ワンダとピエトロにより反撃を受ける。杖を奪還したスタークはその石の能力を知り、自らのウルトロン計画に利用するが自我に目覚めた人工知能ジャービスとコンタクト、さらにボディを獲得しアベンジャーズを攻撃するが…。前作(id:zom-1:20120908#p1)同様かなり雑。アクションはスピードだけだし、CGも粗っぽい。キャラは多くなった分さらに薄く感じる。全体に中二病的な安っぽい世界観、まあアメコミだから中二病でいいのか。今回は次世代紹介としての作品なのか。そして次世代しょぼすぎてがっくりする。今回はホークアイ(ジェレミー・レナー)の出番が多いのが意外。

http://marvel.disney.co.jp/movie/avengers.html

[]「愛を積むひと」

朝原雄三監督、エドワード・ムーニー.Jr原作。東京の町工場を閉め、思い出のある北海道に移住してきた夫婦、篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)。篤史は以前の住人が計画していた石塀作りをバイトの徹(野村周平)と始め、そして徹の恋人・紗英(杉咲花)も協力していくが…。原作未読、有名作品らしい。原作がしっかりしているのか見応えがあるヒューマンドラマ。それを丁寧に作り上げている。北海道、美瑛の自然の表情も豊か。ちょっと「P.S.アイラヴユー」(id:zom-1:20081024#p1)を連想させたけど、こっちの方が成功しているかな。

http://www.ai-tsumu.jp

2015-07-02

[]「騒音」

関根勤監督(初)、舘川範雄脚本。開発中の東京都S区に、謎の地底人が現れ有毒ガスで人々を襲っていく。しょぼくれた中年の5人が毒ガスに耐性がある事がわかり、淡路(温水洋一)、五社(村松利史)、岩井(岩井ジョニ男)、河村(酒井敏也)、区役所の日陰(飯尾和樹)によるチームが編成されるが…。予想遠りにかなりチープ、面白い部分も社会性もあるけどやっぱりチープか。人脈によるお笑いタレント多数の登場は内輪ネタにになってないだけマシか。もうちょっと何か出来たんじゃないかなあという残念さは残る。千葉真一は意外に登場シーンが多い。S区って明らかに品川区

http://www.souon-movie.com

2015-07-01

[]「虎影」

西村喜廣監督脚本原作。虎影(斎藤工)は忍びを抜け、妻の虎影(芳賀優里亜)、息子の孤月(石川樹)とともに平和に暮らしていた。ある時、財宝の在り処を示す巻物をめぐる争いに巻き込まれ、虎影と虎影は邪教に支配された城へ忍び込む事になるが…特殊造形の西村喜廣が監督その他。基本的には「仮面の忍者 赤影」、特に「金目教編」をモチーフにした話で物語はそれなりなんだけど、演技がなぜかみんなヒドイ。演出もチープ。真面目に作ればそれなりになった気もするけど、なんでこんな出来? なんかもったいない。元の「赤影」もかなりギャクやチープさが入っているけど、それが現代に受けるとは思えない。「TOKYO TRIBE」(id:zom-1:20140922#p1)の清野菜名は出番少ない。津田寛治、しいなえいひも面白い役ではなかった。続編も作る気満々みたいだけど、これではなあ。

http://torakage.com/

2015-06-28

[]「グローリー 明日への行進」-Selma-

エバ・デュバーネイ監督。ノーベル平和賞を受賞したマーティン・ルーサー・キングJr牧師(デビッド・オイェロウォ)は、黒人の有権者登録妨害への抗議にアラバマ州セルマへ向かう。1965年3月7日、キング牧師ら600人はデモを行うが、公民権運動に不快感を持つウォレス州知事(ティム・ロス)のもと警察隊はデモ隊を鎮圧する…。物語的には悪くは無いし社会的な意味もある、役者もやたらに豪華だけど全体には平凡な印象。エンディングの実際の行進の映像の方が印象的だった。米国では概ね好評みたいだけど、これは文化的な違いなんだろうか。オープニングののんびりとした映像から一気に事件へ持っていく所の緩急のつけ方などは上手いと思ったけど。ティム・ロスのいやらしい政治家ぶりが一番良かった。リンドン・ジョンソン大統領演じるトム・ウィルキンソンも良い。

http://glory.gaga.ne.jp

[]「ゆずり葉の頃」

中みね子監督。米国から突如帰国した進(風間トオル)は母の市子(八千草薫)が国際的な画家・宮謙一郎(仲代達矢)の個展のために軽井沢へ出かけた事を知り後を追う。市子は珈琲歌劇の店主(岸部一徳)と知り合い、さらに意外な出会いを重ねて行くが…監督は岡本喜八の奥さんで初監督作品。全体に八千草薫のプロモーションビデオのような雰囲気を感じる。そして全編を覆うポジティブ感覚が妙に居心地を悪く感じさせるのはナゼだろう。何か全体がぼんやりとした輪郭にしか感じられない。

http://yuzurihanokoro.com/

2015-06-27

[]「ストレイヤーズ・クロニクル」

瀬々敬久監督、本多孝好原作。1990年代初頭、寿命が限られながら特殊能力を持った子供たちを作り上げた秘密実験があった。その20年後、昴(岡田将生)、良介、ワタルたちは渡瀬(伊原剛志)の元で様々なミッションをこなしていた。ある時、昴はかつての仲間の沙耶(成海璃子)、隆二たちと再会する。そして昴たちとは違う実験のライン、遺伝子操作による特殊能力を持った学(染谷将太)、アオイ(黒島結菜)、ソウ、モモ、シズカ、ヒデたちと出会うが…。原作未読。全体になんかチープ、限られた寿命も含めて、主人公たちの苦悩には薄っぺら感しかない。ここがダメだと全体に成立しないと思うので、まったくの残念。アクション的には頑張っているところはあるけど、そもそも特殊能力が地味すぎてアクションは見せ場にはならないと思う。瀬々敬久はツマラナイのばかりだなあ。「64(ロクヨン)」の出来が心配だ。そもそも学の特殊能力って、何のために作られたかさっぱりわからないんだけど。

http://www.strayers-chronicle.jp

[]「おかあさんの木」

磯村一路監督脚本、大川悦生原作。長野の田舎の村、ミツ(鈴木京香)は郵便局員の謙次郎(平岳大)に嫁ぎ7人の子供を産んだが夫は若くして他界。ミツは謙次郎の同僚の昌平(田辺誠一)やその娘のサユリ(志田未来)に助けられながら一人で子供を育てるが、戦争により一郎、そして二郎(三浦貴大)と次々と出征。そのたびにミツは畑に桐の苗木を植えていくが…。元は有名な児童文学らしいんだけど未読。物語を、そのままストレートに作った感じで、メリハリがなく退屈感が強い。こういう話こそ見てもらえるように作って欲しいのになあ。戦時中の雰囲気もちょっとリアル感にかけるかな。

http://www.mothers-trees.com/

2015-06-25

[]「攻殻機動隊 新劇場版」

黄瀬和哉監督、黄瀬和哉総監督、冲方丁脚本、士朗正宗原作。2029年3月大使館占拠事件が発生、草薙素子(声:坂本真綾)率いる独立部隊のバトー、トグサ、イシカワ、サイトー、バズ、ボーマが出動するが、同時に総理大臣暗殺事件も発生。草薙は元上官501機関のクルツも同席していた事を知るが…。物語的には既視感ある展開だけれど、少佐の出生の秘密、501機関、9課誕生の背景、電脳ウイルス"ファイア・スターター"などなどのネタの出しかたがマニア心をくすぐる。ファンにとっては満足でしょう。東亜連合の存在、義体の寿命"デッドエンド"とか社会的な問題の暗喩のようで面白い。絵については文句ないし、音の設計もなかなか。少佐のパッツン前髪もかなり見慣れた(^^。

http://kokaku-a.jp/movie/

2015-06-21

[]「マッドマックス 怒りのデス・ロード」-Mad Max: Fury Road-

ジョージ・ミラー監督。資源枯渇と環境汚染により砂漠化し荒廃した世界、荒野でマックス(トム・ハーディ)は砂漠を牛耳るイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)の一味に捕らえられ輸血袋とされてしまう。ある時、ウォータンクで資源調達に出かけたフュリオサ大隊長(シャーリーズ・セロン)がイモータン・ジョーの妻を連れ逃走。それを追うウォーボーイズのニュークス(ニコラス・ホルト)の血液袋としてマックスは砂漠へ出ることになるが…。27年近く経っての続編、リメイクではなく世界観にあった自然な続編である所が関心する(2に似てるけど)。ジョージ・ミラー、70歳でコレを監督する熱意には敬意を表する。物語も上手く出来ていて、最後の最後まで一秒たりとも飽きさせない。特に、再びマッドマックスの世界を構築していく最初30分の畳み掛ける展開は素晴らしかった。映像もシリーズ1作目を連想させ、まったく違和感ない迫力の出し方。シャーリーズ・セロン始めキャラもいい、ニュークスの意外な存在感が深みを与えているし、オバちゃんたちもみんないいキャラ。女性陣が美人とオバちゃんしかいないけど。シリーズ一作目の派手なスタントと映像は健在。まあCGは多用しているだろうが。

http://www.madmax-movie.jp/

2015-06-20

[]「トイレのピエタ

松永大司監督脚本原作、手塚治虫原案。美大を卒業したが、いまは絵の道を諦めビルの窓清掃のバイトを続ける宏(野田洋次郎)は、突然に胃癌で余命三ヶ月を宣告される。知り合った高校生の宮田真衣(杉咲花)と交流を続け、病院では食道癌の横田(リリー・フランキー)と知り合うが…。粗っぽい所はあるけど好きな映画。全体にはヒューマンドラマだけど静かなパワーを秘めている。ラスト近く、絵までのスピードある展開や迫力はなかなか良くて、強いカタストロフィを感じる。ピエタ、そして浄化と昇天という言葉から感じられる死生感が哲学的。野田洋次郎杉咲花ともに好演。監督は初監督なのかな、次回作も期待できそうな気がするのでよく覚えておこう。

http://www.toilet-pieta.com

[]「極道大戦争」

三池崇史監督、山口義高脚本。毘沙門通りのヤクザ、亜喜良(市原隼人)は不死身の神浦玄洋(リリー・フランキー)の舎弟。神浦は謎の組織の刺客、狂犬(ヤヤン・ルヒアン)たちに襲われ絶命するが、亜喜良をヤクザ・ヴァンパイアにしてしまう。そして、さらなる刺客のKAERUくんが現れるが…。ヤクザ・バンパイアに血を吸われると極道になるといういかにもB級な話。でも、これは真面目に作ればかなり面白くなるネタだと思うのでこの映画の出来は残念。とくに脚本がかなり雑で、繋がりが悪く、起伏も乏しく面白みがない。さらに、いま世界でもっとも熱い格闘スターのヤヤン・ルヒアンを持ってきて、しょぼい格闘しか見せないのがヒドイ。KAERUくんの驚くべき身体能力も見所だったけど、最後に見所を作れなかったのも残念。成海璃子もどーでもいい役。三池崇史は良い悪いの差が激しいけど、これは完全に悪い方。

http://www.gokudo-movie.com

 
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