電子竹林:Blog

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2015-03-17

[]「くちびるに歌を」

三木孝浩監督、中田永一原作。五島列島の中学にプロのピアニスト柏木ユリ(新垣結衣)が、親友の音楽教師ハルコ(木村文乃)の産休の臨時教員としてやってくる。コンクール目前の合唱部部長のナズナ(恒松祐里)は顧問となるユリの無気力さに反発、また障害者の兄の面倒を見るサトル(下田翔大)も合唱部への参加を望むが…。原作未読。もっとストレートな話かと思ったら、「中学生日記」3話分ぐらいの残酷さを詰め込んだヒネリ感がいい感じだ。原作の力なのか三木孝浩の仕事なのかわからないがいい話になっている。ヒドイ映画ばかりの新垣だと思ってたが、これと「麒麟の翼」(id:zom-1:20120203#p1)とまともなのがやっと二本。こういう役の方が似合っている気がする。子役がみんな難しい役の割に自然なのがいい。主題歌はアンジェラ・アキ「手紙〜拝啓十五の君へ」。

http://kuchibiru.jp/

[]「風に立つライオン」

三池崇史監督、斉藤ひろし脚本、さだまさし原作主題歌。シュバイツァーの伝記に感動し医者となった島田航一郎(大沢たかお)は、長崎離島の医者である貴子(真木よう子)と離れケニアにある熱帯医学研究所へ派遣される。そこでは研究よりも、戦争の傷を治療する毎日だった。航一郎はさらに危険なロキチョキオにある赤十字戦傷病院に移り麻薬漬けで少年兵となったンドゥング、日本の看護師・草野(石原さとみ)と出会う…実在の医師の話から出来たさだまさしの曲と原作、原作未読。三池的な雑さも目立つけど、全体にはシンプルで、素直に感動できる話になっている。自然の映像はもうちょっと頑張って欲しかったが、予算がないのかなあ。主題歌が流れるラストの映像はなかなかに力が入っていたけど。なぜ三池が監督なのか分からないけど期待には答えている感じがあるのでよかったか。

http://kaze-lion.com/

2015-03-15

[]「唐山大地震」-余震-

フォン・シャオガン/馮小剛監督。1976年7月28日、中国河北省唐山市でM7.8の直下型地震が発生、建物の下敷きとなった姉弟のうち母は弟を助ける事を選択する。弟ファン・ダー(リー・チェ/李晨)は片腕を失くしながら母(シュイ・ファン/徐帆)と共に暮らし、奇跡的に命を吹き返した姉ファン・ドン(チャン・チンチュー/張静初)は養父母のもとで成長するが…。地震で裂かれた心と家族、それを再び取り戻す大地震という構成、純粋にドラマとしてよく出来ている。それぞれの深い心の傷を、抑えた描写で描きだす繊細さは見応えがある。311で公開が4年も伸びたのは残念。直後に観るべき映画だったかもしれない。唐山地震、同年9/9に毛沢東死去、文革の終わり、改革開放、市場経済への移行、そして2008年四川大地震と、背景となる中国の歴史もコンパクトに分かる。

http://tozan-movie.com/

[]「ストロボ・エッジ

廣木隆一監督、咲坂伊緒原作。高校1年生の仁菜子(有村架純)は、電車で知りあった人気者の同級生・蓮(福士蒼汰)に告白するが、蓮には年上の彼女・麻由香(佐藤ありさ)がいた。そして蓮の中学の同級生・拓海(山田裕貴)は仁菜子に好意を寄せてくるが…。原作は「アオハライド」(id:zom-1:20141221#p1)の咲坂伊緒少女コミック。単純すぎて子供向け、まあ観客もほとんど子供だけど。「アオハライド」の方がまだマシだったかも。全体に女中二病的な設定にガックリきてしまう。印象的なのは真央(黒島結菜)だけど、ポジション的には面白くなかった。「アオイホノオ」の津田ヒロミ役。

http://www.strobe-movie.com

2015-03-14

[]「イミテーション・ゲーム-エニグマと天才数学者の秘密」-The Imitation Game-

モルテン・ティルドゥム監督、グレアム・ムーア脚本、アンドリュー・ホッジス原作。1939年英国はドイツに宣戦布告、数学者チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はデニストン中佐(チャールズ・ダンス)が指揮する暗号解読チームに参加、一人で機械によるエニグマ暗号解読機の作成を始める。やがて責任者となったチューリングは、新聞に載せた難解なクロスワードパズルによりケンブリッジ大学卒のジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)を採用するが…。地味な話だけど緩急つけてドラマチックに作り上げている。ベネディクト・カンバーバッチが「SHERLOCK シャーロック」で見せた、アスペっぽい天才性の出し方も見事。ある目的への執念と方法論、才能の代償となる苦悩と、色々と勉強にはなるので技術者はみな観て欲しい。

http://imitationgame.gaga.ne.jp

[]「イントゥ・ザ・ウッズ」-Into the Woods-

ロブ・マーシャル監督。呪いにより子供が授かれないパン屋(ジェームズ・コーデン)とその妻(エミリー・ブラント)に、隣に住む魔女(メリル・ストリープ)は呪いを解くには"赤いずきん"、"黄色い髪","白い牛","黄金の靴"を森から持ち帰る事を命じる。赤ずきん(リラ・クロフォード)は森の中のおばあさんの家へお見舞いに、少年ジャック(ダニエル・ハッスルストーン)は友達である牛を売るために市場へ、シンデレラ(アナ・ケンドリック)は継母のために王子(クリス・パイン)の舞踏会へ出かけられず、塔の上で暮らす長い黄金の髪を持つラプンツェル(マッケンジー・マウジー)は王子の弟と出会うが…。オリジナルは1987年初演のミューカル。オリジナルはまるで知らなかったけど、こんな話なのかあ。ヒネリあり過ぎで子供向けではないし、ミュージカル嫌いな人はやめたほうがいいかも。オープニングあたりはいい感じもするけど、全体の楽曲はイマイチ退屈だし、展開もテンポが悪い。童話のパロディとしてもあまり面白くない、笑えないかも。日本では知名度高いジョニー・デップを前面に出しているけど、出番少ない。

http://www.disney.co.jp/movie/woods.html

2015-03-08

[]「ソロモンの偽証 前篇・事件」

成島出監督、真辺克彦脚本、宮部みゆき原作。1990年江東区立城東第三中学校、雪のクリスマスの朝、うさぎの世話で早くから登校してきた藤野涼子(藤野涼子)は転落した柏木卓也(望月歩)の遺体を発見する。それは自殺と断定されるが、大出俊次(清水尋也)ら3人の不良による犯行だという告発状が涼子たちに届く。そして涼子は卓也の友人だった他校生の神原和彦(板垣瑞生)と知り合い、学校内裁判を開く事を決意するが…。原作未読。不可解な事件、見通せない善悪と癖のある人物が交錯する、なかなかに上手い話。この複雑な構成は宮部の「理由」を連想させる。それだけに期待感がある。地味な話ではあるけど、これだけ引きつけられるとは予想以上に凄い。連続して観た方が良かったかなあ。続きが気になりすぎて、先に原作を読んでしまいそう。オーディションによる子役達の演技もみんな自然で上手い。ここから将来の名優が生まれる予感もする。

http://solomon-movie.jp/

2015-03-07

[]「シェフ〜三ツ星フードトラック始めました」-Chef-

ジョン・ファブロー監督脚本製作主演。一流レストランのシェフ、カール・キャスパー(ジョン・ファブロー)は保守的なオーナーと対立し料理ブロガーに酷評された事から突発的に店を辞めてしまう。そして元妻イネス(ソフィア・ベルガラ)と暮らす息子と、助手マーティン(ジョン・レグイザモ)と共にキューバサンドイッチのフードトラックを始める事になるが…。料理、親子関係、ロードムービーといい材料をバランス良く組み合わせ味付けして成功している。マイアミ、ニューオリンズ、LAと見所もうまく作っている。見事な料理の表現もいいし、音楽も細部に気が効いている。Twitterの使い方も巧みで現代的、その表現の仕方も面白い。問題点は元妻が美人すぎるトコぐらいかな(^^

http://chef-movie.jp/

[]「妻への家路」-帰来-

チャン・イーモウ/張芸謀監督、ゲリン・ヤン原作。文化大革命中1970年代の中国。収容所から脱走したルー・イエンチー(チェン・ダオミン)は、妻フォン・ワンイー(コン・リー)、バレエ団の娘タンタン(チャン・ホエウェン)と再会するが逮捕されてしまう。文革が終わった4年後、ルー・イエンチーは20年ぶりに家に戻るが、妻は記憶障害となり夫と認識出来なかった…。チャン・イーモウ文革モノ。本筋は夫婦純愛の話ではあるけど、背景となる文革への批判は厳しいように見える。文革モノは心に刺さる映画が多いけど、これもその一つ。娘との関係もうまいし、文革でのイデオロギー表現としてバレエをうまく使っている。コン・リーも49歳、老け役で演技の幅を広げようという感じかな。原作はやはり文革モノの「シュウシュウの季節」のゲリン・ヤン。

http://cominghome.gaga.ne.jp/

2015-03-05

[]「プリデスティネーション」-Predestination-

ピーター・スピエリッグ&マイケル・スピエリッグ監督脚本製作、ロバート.A.ハインライン原作「輪廻の蛇」。時空警察のエージェント(イーサン・ホーク)は、連続爆弾魔フィズル・ボマーでパニック状態になっている1970年のニューヨークでバーテンダーとなり、一人の客ジョン(セーラ・スヌーク)からその生い立ちを聴き始めるが…。原作はハインラインの中では一番好きな短編、オーストラリア映画。映画化されたのは知ってたけどタイトル忘れていて、見始めて最初のトコで気がついた。映画化としてはかなり上手い。これを読んだ時のショックは忘れられないが同じ体験が出来る。単なるSF、アクション、サスペンスとしても楽しめると思うけど。あまり派手にせずに押さえた演出も上手くハマっている。イーサン・ホークは無難にいいけど、セーラ・スヌークの難しい役所の演技は光っている。

http://www.predestination.jp

2015-03-01

[]「フォックスキャッチャー」-Foxcatcher-

ベネット・ミラー監督.1984年LA五輪のレスリング金メダルのマーク・シュルツ(チャニング・テイタム)、兄のデイヴ(マーク・ラファロ)も金メダリスト。ある時、マーク・はデュポン財閥の御曹司ジョン・デュポン(スティーヴ・カレル)から彼のチームへの参加をもとめられるが…。実話ベースの殺人事件。ひたすら抑えた演出が緊張感を作っている。スティーブ・カレルはアンソニー・ホプキンスのレクターみたいな不気味さ。ひたすら、そこに価値がある映画かも。チャニング・テイタムマーク・ラファロの兄弟の対比もいいんだけど、やっぱりカレルの存在が一番か。LA五輪の金って東側諸国のボイコットの影響の年。

http://www.foxcatcher-movie.jp

[]「娚の一生

廣木隆一監督。西炯子原作。東京の一流IT企業に勤めていたつぐみ(榮倉奈々)は 、染色家だった祖母の家に一人暮らすことになるが、その離れに祖母の知り合いの50代の大学教授・海江田(豊川悦司)が現われる…。漫画のハプニング的同棲モノを中年でやっているみたい、まあもともと漫画だけど。全体に違和感だらけで納得性ない。豊川悦司は中年というよりジイさんみたいだし。原作読んでないので分からないけど。

http://otokonoissyou-movie.jp

2015-02-28

[]「さいはてにて-やさしい香りと待ちながら」

チアン・ショウチョン/姜秀瓊監督、柿木奈子脚本。石川県能登半島珠洲市、子供の頃に別れた父が海難事故で行方不明になり8年、吉田岬(永作博美)は父の遺産の船小屋でヨダカ珈琲を始める。向かいの民宿ではシングルマザーの絵里子(佐々木希)が小学生の有沙(桜田ひより)、翔太と暮らしていたが…。台湾人の初監督作品、なぜか日本が舞台。ホウ・シャオシェン/侯孝賢の弟子で似た雰囲気のところも多い。コーヒーも使っているし、彼の「珈琲時光」(id:zom-1:20040918#p1)をちょっと意識しているかな。全体にドラマの作り方が緻密で、日本人よりも日本という舞台の使い方が上手いし、社会性も高い。今後も期待できる監督。監督本人が「クーリンチェ少年殺人事件」に出演しているというのは驚き。

http://www.saihatenite.com

[]「味園ユニバース

山下敦弘監督。刑務所を出た直後に受けた暴行で記憶を失い、広場で行われていた"赤犬"のライブに乱入したポチ男(渋谷すばる)。その歌声に圧倒された"赤犬"のマネージャーのカスミ(二階堂ふみ)は、ポチ男をスタジオで働かせ"赤犬"のボーカルにしようとするが…。山下敦弘としては久しぶりの納得の作品、彼の中では3番目ぐらいに好き。渋谷すばるは地なのか分からないけど役にすっぽりはまっている。二階堂ふみは相変わらずソツなく印象的なキャラを作り上げている。荒削りながら迫力のあるボーカル・シーンが素晴らしく良い。スイカの種飛ばしシーンはワンカットなのが個人的には感動的(^^。

http://misono.gaga.ne.jp

2015-02-27

[]「スペシャルID-特殊身分」

クラレンス・フォク監督。香港、黒社会のホンの組織に潜入する捜査官ロン(ドニー・イェン)は、組織を裏切ったサニー(アンディ・オン)を追い広東省のジン刑事(ジン・ティエン)たちとサニーを追うが…。ストーリは単純というか、かなり雑だけどアクションは面白い。カンフーに加えてMMA(総合格闘技)の実践的な動きが新鮮、グラウンド攻防戦とかすごく細かい。運転しながらの腕ひしぎ逆十字とか史上初だろうな、あまりに斬新。ムエタイ封じの猪木アリ戦式の寝転がり戦法とかもマニアック。「激戦-ハート・オブ・ファイト」(id:zom-1:20150130#p1)でもMMAだったけど、香港では流行なのかな。スタントもすごいというかかなり危ない、ジャッキー・チェンを思い出させるけど谷垣健治がスタントコーディネーターだからかな。

http://www.specialid.ayapro.ne.jp

2015-02-26

[]「花とアリス殺人事件」

岩井俊二監督原作。中学3年生のアリスこと有栖川徹子(声:蒼井優)、母の離婚で転校してきた石ノ森学園中学のクラスは奇妙な雰囲気。アリスは昔バレエ教室で友達だった睦美(声:鈴木蘭々)から31年前にユダが4人のユダに殺され呪われたクラスという奇妙な噂を耳にする。そしてアリスは花屋敷と呼ばれる向かいの家に引きこもっているハナ(声:鈴木杏)と出会うが…。「花とアリス」の前日譚、岩井俊二の初アニメ。謎で引っ張る物語の展開はかなり引き込まれる、中学生という大人でもない子供でもない中途半端感のある存在の二人もいいし、周りのキャラも魅力的。「花とアリス」はかなり好きなので贔屓目はあるだろうけど、ストーリ自体はかなり良かったので岩井の実写で観たかったと強く思う。アニメは動きはほとんどロトスコープで手抜き感あるけど、まあ雰囲気は出てる。いい落としどころだったのかもしれないが、やはり実写みたいなあ。表情とかはイマイチだもの。

http://hana-alice.jp

 
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