電子竹林:Blog

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2016-04-29

[]「アイアムアヒーロー

佐藤信介監督、野木亜紀子脚本、花沢健吾原作。冴えない漫画家アシスタント、35歳の鈴木英雄(大泉洋)は同棲中の恋人・徹子が流行中のウィルスZQNに感染し凶暴化、趣味の散弾銃を持ち逃走する途中で女子高生・比呂美(有村架純)を助ける。歯のない赤ん坊のZQNにかまれて半感染状態の比呂美を連れ、ショッピングモールで藪(長澤まさみ)、リーダーの伊浦(吉沢悠)、サンゴ(岡田義徳)と出会うが…。原作未読、映画は原作の途中までだと思う。主人公の背景、事件発生からの展開を一気に見せてくれる最初の40分はスピード感がなかなか良い。中盤から人間関係のドラマ性も上手く使う展開。予算的に限界な所はあるけど、日本映画ではかなり頑張っている感じ。スプラッタ嫌いにはおすすめ出来ないけど。これは原作も読まねば。

http://www.iamahero-movie.com/

2016-04-28

[]「サウルの息子」-Saul fia-

ネメシュ・ラースロー監督。1944年10月、アウシュビッツ=ビルケナウ収容所。ナチスによりユダヤ人の死体処理を行う特殊部隊ゾンダーコマンドに選抜されたハンガリー系ユダヤ人のサウル(ルーリグ・ゲーザ)は、ある日、ガス室で生き残りながら処刑された少年を息子と思い、遺体を埋葬しようとラビを探すが…。2015年カンヌでグランプリのハンガリー映画、アウシュビッツ解放70周年。ひたすら息苦しい映画だが目をそむけてはいけない強迫観念を持ってしまう程に力強い。手持ちでサウルに極端に寄って、背景を極力ぼかし続ける映像手法が新しい。背景には死体の山がぼんやりと映っている。現実に無感覚になっていくのをサウルの心情を上手く描き出し、くっきりと見えるよりも不安感を掻き立てられる。これが監督の初長編映画というのも驚きだ。

http://www.finefilms.co.jp/saul/

2016-04-26

[]「スポットライト 世紀のスクープ」-Spotlight-

トム・マッカーシー監督。2001年、ボストン・グローブ紙の連載コーナー"スポットライト"の担当チーム、デスクのウォルター(マイケル・キートン)、マイク(マーク・ラファロ)、サーシャ(レイチェル・マクアダムス)、ジョン(ベン・ブラッドリー・Jr)、マット(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)は編集局長マーティ・バロン(リーヴ・シュレイバー)が着任した事をきっかけにゲーガン神父による性的虐待事件を深く掘り下げる事に決定するが…。文句なしのハードな社会派。「大統領の陰謀」を連想させるような内容。ここまでの報道姿勢、社会派映画を作れる社会はいいなと報道の自由度72位の国からは見える。地道な聞き取り、証拠の収集、事実を積み重ねていく派手さがないな所を丁寧に、熱く描いていく過程が素晴らしい。監督は俳優業の方が多いが、監督作品「扉をたたく人」(id:zom-1:20091005#p1)も素晴らしい出来だった。米国の映画人の層の厚さを感じる。撮影はマサノブ・タカヤナギ(高柳雅暢)。

http://spotlight-scoop.com/

2016-04-25

[]「レヴェナント:蘇えりし者」-The Revenant-

アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督、エマニュエル・ルベツキ撮影、坂本龍一音楽、マイケル・パンク原作「蘇った亡霊:ある復讐の物語」。19世紀前半、西部開拓時代のアメリカ北西部。毛皮採取チーム、隊長ヘンリー(ドーナル・グリーソン)、ガイドのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)と原住民との間の息子ホーク(フォレスト・グッドラック)たちはアラカラ族の一団に襲われ、多くの犠牲を出しながら船で逃走、さらに川を避け山を越える。途中グラスは瀕死の重傷を負い、一行はホーク、ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)、ジム・ブリッジャー(ウィル・ポールター)とグラスを残していくが…。リチャード・C・サラフィアン監督作「荒野に生きる(Man in the Wilderness)」のリメイクらしい、未見。圧倒的な迫力の映画。広角と移動と自然光を使った抑えた撮影でありながら要所に使うCGがものすごく効果的。徹底的に主人公をイジメ抜く展開もいい。それに応えたディカプリオの演技も光る。西部劇、そして復讐劇という文脈で見ていいのか分からないけど、西部劇としても傑作。最後には復讐を超えた、浄化されたような関係性さえ感じる不思議な感覚。「バードマン…」id:zom-1:20150509#p1)も良かったけど、それを上回る。二年連続でこれだけの映画を作るってのは驚きだ。

http://www.foxmovies-jp.com/revenant/

2016-04-23

[]「フィフス・ウェイブ」-The 5th Wave-

J・ブレイクソン監督、リック・ヤンシー原作。地球に突然表れた生命体アザーズによる電磁波地震津波鳥インフルエンザの攻撃により人類は大幅に減少。女子高生キャシー(クロエ・グレース・モレッツ)はキャンプで離れ離れになった弟サミーを追い、偶然に助けられたエヴァン(アレックス・ロー)と行動をともにする。一方、サミーは軍でキャシーの友人ベン(ニック・ロビンソン)と出会うが…。1983年のドラマ「V」みたいな宇宙人侵略モノで、「ハンターゲーム」みたい若者な向けチープさ。いかにもヤングアダルト小説をベースにしている感じで、ベン、エヴァンの存在も「トワイライト(id:zom-1:20090412#p1)のエドワード、ジェイコブみたい。「V」と同じで圧倒的科学力なのに何をやりたいのかわかららないマヌケなエイリアンなのも同じか。シリーズ化するのだろうけどまったく期待できないシリーズ。クロエをこんなシリーズに消費するのはもったいないな。

http://www.5thwave.jp/

2016-04-22

[]「のぞきめ」

三木康一郎監督、鈴木謙一脚本、三津田信三原作。テレビ局で制作のAD三嶋彩乃(板野友美)は夜中の事件発生で報道を手伝い、青年・勇太郎の怪死事件を取材することになる。奇妙な死体が気になった彩乃は知り合った勇太郎の恋人の岩登和代(入来茉里)から大学の合宿での奇妙な体験を聞く。その話から彩乃は恋人で作家の信二(白石隼也)とともに民俗学者の四十澤(吉田鋼太郎)を訪ねるが…。原作未読、原作者はホラーとしては有名で著作も多いみたいだけど読んだことない。映画は原作とモチーフは同じだけど物語はかなり違う模様。多分板野友美ありきの物語に再構成したせい。この監督の作品も初めて。ジャパニーズホラーな怖さの出し方は上手い、展開はリング的だけどディティールが粗くて前半はいいけど正体が見えた後半はダラダラしてしまう。六部殺しを使っている所も深みがあっていいのだけど後半にはつながってないし、「のぞきめ」と原因となる過去の因縁がうまく噛み合ってない感じ。ラストも物足りない。もうちょっと面白くなりそうだったんだけど残念。

http://www.nozokime.jp

2016-04-21

[]「名探偵コナン 純黒の悪夢

静野孔文監督、櫻井武晴脚本、青山剛昌原作。検察庁サーバー室に女スパイが侵入、世界の潜入捜査官の情報であるノックリストを狙うが失敗、逃走する。翌日、東都水族館の大規模リニューアルに遊びにきていたコナンたちは、ケガをした左右の瞳の色が異なるオッドアイの女性を助けるが…。劇場版第20弾、黒ずくめの組織絡みの展開で推理性ゼロ、無駄に事件を大きくしているだけで個人的には好みじゃない。そして世界中の潜入捜査官のリストがそれも日本にあるなんてのが非現実的。

http://www.conan-movie.jp/

2016-04-20

[]「ミラクル・ニール!」-Absolutely Anything-

テリー・ジョーンズ監督。ロンドンの教師ニール(サイモン・ペッグ)は愛犬デニスと暮らし、近所のキャサリン(ケイト・ベッキンセール)が気になりながらも何もできない冴えない男。銀河の彼方ではエイリアンたちが地球を滅ぼすことに決定するが法律により存続のチャンスを与えるためにランダムに選んだニールに全知全能を力を与えるが…。監督がモンティ・パイソンテリー・ジョーンズで、エイリアンの声などがメンバーのテリー・ギリアムなどなど。SF風味のがコメディで、まあ適当に笑えるが物語的にはやや平凡、ギャグもやや古臭い感じかな。まあ、古臭さくチープであるのはある意味モンティ・パイソンの味ではあるけど、今時には受けないと思う。ロビン・ウィリアムズも犬のデニスの声に出演で遺作。クレジットにその録音風景が流れるが、そこが一番の見どころだったかもしれない。

http://miracle-neil.jp

2016-04-17

[]「ボーダーライン」-Sicario-

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、テイラー・シェリダン脚本。FBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)はメキシコの麻薬組織ソノラ・カルテルによる死体発見を機会に、特別捜査官マット(ジョシュ・ブローリン)の対メキシコ麻薬カルテルの部隊に参加することになる。ケイトはマット、謎のコロンビア人のアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)たちの部隊とともにカルテルの幹部の身柄を受け取りにメキシコへ向かうが…。主人公ケイトが作戦的には脇役になっていて、全貌がまるで見えていない設定がうまく不気味さを作っている。全体に息をするのを忘れるほどの緊張感の連続、特にクライマックスのデル・トロがシーンの息苦しさはそれまでの見せ場をすべてかっさらっている程に迫力ある。前作「プリズナー」(id:zom-1:20140516#p1)も悪くはなかったが、あの善悪の境界を突きつけてくる感じを、より洗練させて見せてくれている。スカっとした感じゼロなのは前作と同じだが、より洗練され完成されたスタイル 。原題のSicarioとはスペイン語で『殺し屋』の意。

http://border-line.jp/

2016-04-16

[]「グランドフィナーレ」-Youth-

パオロ・ソレンティーノ監督脚本。スイス・アルプスの高級ホテル、英国の作曲家で指揮者の老人フレッド(マイケル・ケイン)は療養中、親友の映画監督ミック(ハーベイ・カイテル)は新作のシナリオ執筆中、秘書で娘のレナ(レイチェル・ワイズ)はミックの息子と破局し失意の中。他の宿泊客は俳優のジミー(ポール・ダノ)など。ある時、フレッドの元にエリザベス女王の使者から指揮の依頼が来るが…。前作の「グレート・ビューティー」(id:zom-1:20140830#p2)に似た人物配置、テーマ、映像の重ね方、淡々とした展開も同じ感じ。しかし、映像や音楽的にはより洗練されて心に響く印象。映像は徹底的に美しいのだけど、いかにもアートだという押し付けのない所がいい。かなり好きな映画だ。ジェーン・フォンダは短い登場シーンながらなかなか見せてくれる演技。タイトルは原題「YOUTH」の方がいい。テーマとなる人生、残された時間をYOUTHとまとめるシンプルさがいいと思う。

http://gaga.ne.jp/grandfinale/

 
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