Ira Levin アイラ・レヴィン 作家。1929年ニューヨーク州生まれで、現在も同市に在住。24歳の時に発表したデビュー作「死の接吻」はアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞を受賞。「ローズマリーの赤ちゃん」も世界的なヒットを記録した。他に、「ステップフォードの妻たち」など、ヒット多数。2003年にアメリカ探偵クラブ賞の巨匠賞を受賞した。
面白くても読んでると眠くなるのはなぜですか。歳ですか。 「ザ・キンクス」(1)榎本俊二(ワイドKC) 初読。超絶のエログロ「えの素」、底なしの深淵「ムーたち」に続く榎本俊二の家族ギャグマンガ。人は死なないし脱がないし分身もしない、という日常の範疇にギリギリ踏みとどまりながら、しかしどこかワンダーな世界に読者を連れて行きます。話の面白さに加えて、シンプルかつ繊細な描線が生み出す愛しい世界、躍動感ある構図とポーズと書き文字で描かれる一コマ一コマがすごい。漫画なのに音が聞こえ動きが見えてきます。かと思えばときおり見せる狂気をはらんだ何か。コマ運びのテンポも痛快。そして一見ぐーたらに見えてやるときはや…
これは映画なのか、それとも舞台劇なのか アメリカ、シドニー・ルメット監督、原作アイラ・レヴィン 4作連続で酷評された劇作家のシドニーは落ち込んでいた。彼の教え子クリフォードから送られてきたミステリー戯曲「デストラップ」は素晴らしい出来ばえだった。 その才能に嫉妬したシドニーはクリフォードをおびき出して殺害し、作品を自分のものにしようとたくらむ。 妻マイラの制止も聞かず、シドニーは計画通り、クリフォードを自宅に呼んで殺害し野菜畑に埋める。しばらくして、近所に住む女霊媒師ヘルガが訪ねてきた。室内をうろうろ歩き回り「痛みを感じるわ」と不吉な事を言う。 ところがクリフォードは生きていた。実は、シドニー…
レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ローズマリーの赤ちゃん」(1968)です。 ローズマリー(ミア・ファロー)は売れない役者の夫ガイ(ジョン・カサベテス)とニューヨークの古いアパートに引っ越してくる。隣人ローマン夫妻は好い人だが少々お節介、ローズマリーは子供が欲しくて少しばかりイライラしていた。 そんな時、ローズマリーは人とも野獣とも思えない獣人に犯される夢を見た。そんな時、妊娠していることが判りローズマリーは喜びの絶頂に浸るのだが、やがてつわりが酷くなって… 有名なアイラ・レヴィンの同名小説をあのロマン・ポランスキー監督が映画化しました。もはや古…
3月はシドニー・ルメット月間を実施中。『セルピコ』から始めて、約半月で12本鑑賞。何故今ルメット?と言われそうだけど、その辺はルメット月間が終わったら改めて記載するとして、これまでの感想を簡単に書き記しておきたい。『セルピコ』は3/7の記事をご参照ください。 『デストラップ/死の罠』(1982年) スランプ中のベテラン劇作家(マイケル・ケイン)が、教え子(クリストファー・リーヴ)の新作戯曲を我が物にしようと企むサスペンス・コメディ。物語が二転三転して実に面白い。ミステリーを愛する2人の劇作家が作劇の流儀で対立する話でもある。原作は『ローズマリーの赤ちゃん』のアイラ・レヴィン。 スランプ中の劇作…
シンプル・イズ・ベストホラー! 同年代の「エクソシスト」や「オーメン」などとともに1960年代のアメリカのオカルトブームの火付け役になった作品。 オススメ:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
・19世紀中頃から流行したアメリカの西部開拓を正当化する標語といえば「マニフェスト・○○○○○○」? →デスティニー ・20世紀初頭にこの地の温泉のオーナーがインパクト重視で自ら考案した、アメリカのカリフォルニア州にある地名は? →ZZYZX ・20世紀初頭にニューオーリンズで発達したジャズを「○○○○○○○○・ジャズ」という? →ディキシーランド ・1773年に起こったアメリカ独立戦争のきっかけになった事件は? →ボストン茶会事件 ・1831年にバージニア州で起こったアメリカ史上に残る大規模な奴隷反乱を、指導者の名前から○○○○○○○○の反乱という? →ナット・ターナー ・1916年に出版さ…
8つの完璧な殺人 (創元推理文庫) 作者:ピーター・スワンソン 東京創元社 Amazon 雪嵐の日、ミステリー専門書店の店主マルコムのもとに、FBI捜査官が訪れる。マルコムは10年ほど前、もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも成功確実な殺人が登場する犯罪小説8作を選んで、ブログにリストを掲載していた。ミルン『赤い館の秘密』、クリスティ『ABC殺人事件』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、アイルズ『殺意』……。捜査官によると、そのリストの“完璧な殺人”の手口に似た殺人事件が続いているという。犯人は彼のリストに従って殺しているのか? 著者のミステリーへの愛がふんだんに込められた、謎と企みに満ちた傑作長…
2023年10月3日、TIMEのWeb版でTHE 100 BEST MYSTERY AND THRILLER BOOKS OF ALL TIME(史上最高のミステリー&スリラー小説100選)というリストが公開されました。この記事では、その100選を紹介します。 参照記事:The 100 Best Mystery and Thriller Books of All Time | TIME 『白衣の女』ウィルキー・コリンズ 『罪と罰』フョードル・ドストエフスキー 『リーヴェンワース事件』アンナ・キャサリン・グリーン 『ねじの回転』ヘンリー・ジェームズ 『バスカヴィル家の犬』アーサー・コナン・ドイル…
録画していた『ローズマリーの赤ちゃん』(1968年/監督:ロマン・ポランスキー)を再見。アイラ・レヴィンの小説を映画化したオカルトサスペンスです。 売れない俳優ガイ(ジョン・カサベテス)と若妻ローズマリー(ミア・ファーロー)がマンハッタンの古いアパートに引っ越してきます。このアパートは、以前から不吉な噂が絶えない、いわくつきの場所。隣室の老夫婦ローマン(シドニー・ブラックマー)とミニー(ルース・ゴードン)は、異常なまでに親切でお節介。ある日、薬草の入った異様な臭いのするペンダントを身につけていた彼らの養女が飛び降り自殺をします。老夫婦は形見としてローズマリーにそのペンダントをプレゼント。主役の…
・8つの完璧な殺人 著者:ピーター・スワンソン 訳:務台夏子 出版:創元推理文庫(Kindle版) ボストンでミステリ専門書店を経営しているマルコム。 ある日、彼の元にFBI捜査官グウェンが訪れる。 彼女は10年ほど前にマルコムが書いたブログ「完璧なる殺人8選」を示し、そこで紹介されている犯罪小説を模して連続殺人が起きているのではないかという疑念を伝える。 半信半疑でグウェンと未解決変死体事件の詳細を調べるマルコムは、やがて自分自身の過去の深淵も覗き込むようになる… <完璧なる殺人8選>にピックアップされているのは、 「赤い館の秘密」AA・ミルン 「殺意」フランシス・アイルズ 「ABC殺人事件…
「ホラー小説の先駆け」らしいガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』(1910)も後半は冒険活劇だった - KJ's Books and Music ルルーといえばかつては江戸川乱歩選のオールタイムミステリ十傑に入った『黄色い部屋の秘密』が元祖密室トリックで名高かった 何が乱歩の10傑かというと 海外探偵小説十傑 1. 黄色の部屋 ルルウ 2. トレント最後の事件 ベントリー 3. 赤毛のレドメイン一家 フィルポッツ 【ボーガス注】 「レドメイン」を高く評価した乱歩は翻案物として『緑衣の鬼』を発表。 4. 男の頭 シメノン 5. アクロイド殺し クリスティー 6. 僧正殺人事件 ヴァン・ダイン 7…
「ブラジルから来た少年」(原題:The Boys from Brazil、1978)はアイラ・レヴィンの同名小説の映画化作品。 第51回アカデミー賞では「主演男優賞」「作曲賞」など3部門にノミネートされた。日本では劇場未公開。ナチス復興を目論む恐るべき陰謀を描く。 監督は「猿の惑星」「パットン大戦車軍団」「パピヨン」などのフランクリン・J・シャフナー。出演は「ローマの休日」「ナバロンの要塞」のグレゴリー・ペック、「ハムレット」「オセロ」「探偵スルース」のローレンス・オリヴィエ、「海底二万哩」「北北西に進路を取れ!」のジェームズ・メイスンなど。アメリカの良心ともいわれたグレゴリー・ペックが、ナチ…
一条真也です。ここ数日で、ブログ「Pearl パール」、ブログ「ヒッチハイク」、ブログ「ヴァチカンのエクソシスト」、ブログ「オールドマン」で紹介したホラー映画を立て続けに観ましたが、『ホラーの哲学』ノエル・キャロル著、髙田敦史訳(フィルムアート社)という本を読みました。本書の原著は1990年に刊行されています。著者はアメリカの哲学者・美学者。1947年生まれ。ニューヨーク市立大学大学院卓越教授。元アメリカ美学会会長。著書多数。待望の邦訳である本書は、分析美学の第一人者であり、映画・大衆芸術(マス・アート)研究の分野でも活躍する著者による、ホラーの哲学の初めての体系的著作です。 本書の帯 本書の…
はじめに 2021年にディズニー+で配信された『ワンダヴィジョン』を「アメリカの郊外」という視点で見た感想です。ふせったーにざっと書いたものをそのまま載せていたのですがあまりに体裁が悪いことに気づいたので、もっと詳しく書いてここに投稿し直すことにします。 当ブログ比でわりとごりごり考察しています。楽し〜。 MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のフェーズ4は基本的に「お馴染みのキャラクターたちの『エンドゲーム』後」と「新キャラクターの紹介」で構成されているのだが、本作はそのワンダ・マキシモフ版である。 本来だったらフェーズ4の三作目か四作目あたりに位置付けられ、最終話が配信された直後に…
図書館で借りた本が尽きてしまって途端に退屈になりました。仕方なく家の本棚から選んで読み始めた本がこれ。 「ブラジルから来た少年」 アイラ・レヴィン 何度も読んでボロボロというかバラバラです。昔の本なので活字も小さくて読みにくい。 ➖ナチスのメンゲレ博士が残党と共にナチス復活のための悪魔のような計画を立てて実行していくという話。謎と恐怖のサスペンス巨編です。表紙の男の子の目を見てください。 凄い絵ですね。目の中の鉤十字がこの小説の内容をよく表しています。 グレゴリー・ペック主演で映画化されています。ラジオドラマでも聴いたことがあります。 アイラ。・レヴィンはアメリカの作家で2007年に亡くなりま…