Ira Levin アイラ・レヴィン 作家。1929年ニューヨーク州生まれで、現在も同市に在住。24歳の時に発表したデビュー作「死の接吻」はアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞を受賞。「ローズマリーの赤ちゃん」も世界的なヒットを記録した。他に、「ステップフォードの妻たち」など、ヒット多数。2003年にアメリカ探偵クラブ賞の巨匠賞を受賞した。
★★★★☆ あらすじ 夫と共にいわくのあるアパートメントに引っ越した女は、やがて妊娠するも調子を崩していく。 www.youtube.com 原題は「Rosemary's Baby」。136分。 感想 妊娠した主人公がどんどんと不安に陥っていく様子が描かれる。物語には不安になる要素が散りばめられている。まだ慣れない新しい住居、そこに一人取り残される日中の孤独感、ずかずかとプライベートに踏み込んでくる隣人と、心が落ち着かないことばかりだ。そしてそれに初めての妊娠が加わる。 主人公に不安要素がまた一つ増えたわけだが、そんな彼女に妊婦の体に良いからと謎のドリンクと食べ物を押し付けてくる隣人は気持ち悪…
面白くても読んでると眠くなるのはなぜですか。歳ですか。 「ザ・キンクス」(1)榎本俊二(ワイドKC) 初読。超絶のエログロ「えの素」、底なしの深淵「ムーたち」に続く榎本俊二の家族ギャグマンガ。人は死なないし脱がないし分身もしない、という日常の範疇にギリギリ踏みとどまりながら、しかしどこかワンダーな世界に読者を連れて行きます。話の面白さに加えて、シンプルかつ繊細な描線が生み出す愛しい世界、躍動感ある構図とポーズと書き文字で描かれる一コマ一コマがすごい。漫画なのに音が聞こえ動きが見えてきます。かと思えばときおり見せる狂気をはらんだ何か。コマ運びのテンポも痛快。そして一見ぐーたらに見えてやるときはや…
これは映画なのか、それとも舞台劇なのか アメリカ、シドニー・ルメット監督、原作アイラ・レヴィン 4作連続で酷評された劇作家のシドニーは落ち込んでいた。彼の教え子クリフォードから送られてきたミステリー戯曲「デストラップ」は素晴らしい出来ばえだった。 その才能に嫉妬したシドニーはクリフォードをおびき出して殺害し、作品を自分のものにしようとたくらむ。 妻マイラの制止も聞かず、シドニーは計画通り、クリフォードを自宅に呼んで殺害し野菜畑に埋める。しばらくして、近所に住む女霊媒師ヘルガが訪ねてきた。室内をうろうろ歩き回り「痛みを感じるわ」と不吉な事を言う。 ところがクリフォードは生きていた。実は、シドニー…