前回の記事の続きです。 「挑発する少女小説」(斎藤美奈子著、河出新書)はミサンドリー(男性嫌悪)に満ちた本でした。理性が飛んでいるとしか思えないほど、ミサンドリーあるいは結婚嫌悪が強いです。特に「若草物語」の章はひどいです。 若草物語は4人姉妹の物語です。主人公の「男の子でなかったのがくやしくてたまらない」次女ジョーは、長女メグが結婚するとき、異常なほどの嫌悪感を表出します。「メグはあの人(結婚相手)に夢中になって、私(ジョー)なんか何もおもしろいことがなくなる」とジョーは私憤を爆発しますが、著者はこの私憤を正当なものとみなして、「そうだ、そうだ、もっと言ってやれ」と囃し立てています。「(ジョ…