鹿児島県姶良市蒲生町に「漆(うるし)」というところがある。けっこう山奥のほうへ入っていくような感じだ。林道を車で進むと開けた場所に出る。田んぼが広がっている。 田園地帯の辻にタノカンサァ(田の神)がいる。「漆の田の神」と呼ばれている。 山里の風景の中に タノカンサァ(田の神)は、鹿児島県と宮崎県で見られる神像である。五穀豊穣・子孫繁栄の神様である。像は18世紀頃以降に造られたものが多い。詳細についてはこちらの記事にて。 rekishikomugae.net 「漆の田の神」は、田の神舞(タノカンメ)の姿を模したものである。大きめのメシゲ(しゃもじ)を両手で抱えている。頭には大きなシキ(米を蒸す道…