「第2作は唐代の中国を舞台にしたもので、これはシリーズの第1作にしたいと思っています。 700枚ぐらいの作品になる予定で、半年前の時点で650枚まではできていたんですが、 ラストが書けなくて苦しんでいるところです。8月中には脱稿するつもりなので、 うまくいけば今年中には出せるんじゃないかと思います。」 『ダ・ヴィンチ』2001年10月号
崑崙奴 (星海社FICTIONS コ 6-01)作者:古泉 迦十講談社Amazon 大唐帝国の帝都・長安で生ずる、奇怪な連続殺人。 屍体は腹を十文字に切り裂かれ、臓腑が抜き去られていた。 犯人は屍体の心肝を啖(く)っているのではーー。 崑崙奴ーー奴隷でありながら神仙譚の仙者を連想させる異相の童子により、捜査線は何時しか道教思想の深奥へと導かれ、目眩めく夢幻の如き真実が顕現するーー! メフィスト賞の中でも異色さは群を抜く「火蛾」の作者が24年振りに復活。 太田克史だからこそ引きずり出せたってとこなんだろうなぁ。 その前作はイスラムをテーマにした難解な作品だったので、 個人的には評価の難しい作品だ…
内容(amazonより引用) 12世紀の中東。聖者たちの伝記録編纂を志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。男が語ったのは、アリーのという若き行者の《物語》──姿を顕さぬ導師と四人の修行者だけが住まう《山》の、閉ざされた穹盧(きゅうろ)の中で起きた連続殺人だった!未だかつて誰も目にしたことのない鮮麗な本格世界を展開する、第17回メフィスト賞受賞作がついに文庫化。 火蛾 (講談社文庫) 作者:古泉迦十 講談社 Amazon 感想(ネタバレなし) ”20年以上の時を経て、漸く文庫化された幻の作品”という肩書に違わぬ傑作だった。 舞台の根幹をなすイスラーム及びそれに連なる…