大河ドラマ『花の乱』(1994年)・第23回「密命」より 畠山義就「三郎、ここがどこだか分かるか?」 伊吹三郎「右衛門佐殿(畠山義就)の陣屋と心得まするが?」 畠山義就「たしかにわしの陣屋だが、つい先ごろまでは上皇様がお住まいあそばされていた仙洞御所だぞ。 そしてここには上皇様がお座りあそばされていた。今その席にわしがあぐらをかいて座っているのだ。 お主が公家の領主に忠義を尽くしたとて、それには何の意味もない。 それもこれもこの度の大乱(応仁の乱)のおかげだ。 分かるか? 元をたどれば次期将軍の跡目をめぐって御所様(足利義政)と御台様(日野富子)、 細川右京太夫殿(細川勝元)と山名宗全入道殿の…