装丁家。デザイナー。1938年、京城(現在のソウル)生まれ。
武蔵野美術学校卒業。在学中の1960年に「日宣美」展で特選受賞。高島屋宣伝部を経て、フリーとなり本の装幀を多く手がける。また、劇団「黒色テント」や「水牛楽団」などの運動の中でデザインを実践してきた。 著書『平野甲賀〔装丁〕術・好きな本のかたち』(晶文社、1986)、『文字の力』(晶文社、1994)など。
本日のテレビ欄には平野甲賀さんの名前がありました。おおこれは珍しいことと その番組の録画予約をして、友人たちにそのことをお知らせすることになりです。 番組はNHK「サラメシ」でありまして、亡くなった有名人さんが生前に足を運ん でいた行きつけの食事やさんを訪問して、そのお店で注文していたものを紹介すると いうコーナーでありました。 いつもは俳優さんとか歌い手さんとか、そこそこ有名な人が多いので、平野さんは 地味かなと思ったりですが、平野さんが東京から活動の場を小豆島へと移したのは 2014年(お生まれは1938年ですから、その時には後期高齢者になっていまし た。)のことですから、著名人の移住の先…
LCCを乗り継いで、自宅を出てから8時間ほどで、本日の目的地に到着です。 本日は移動日でありまして、宿に入りましたら、荷物をおいてから、町の散策 を開始です。 最近はどこの町に行きましても、昔からの老舗本屋さんが、姿を消して全国 展開のお店が主流になっていますが、本日に散策した町は地元の本屋さんが健在 でありまして、たまたま立ち寄った店も品揃えがよろしくて、経営は大変なので しょうが、こういう店があって、この町の人は幸せなことと思いました。 こうしたお店では、地元に関わる刊行物をチェックするようにしているのです が、本日は当方が追いかけている方についての未知の本を目にすることになり です。ここ…
昨日の新聞読書欄にある「著者に会いたい」というところに作家 小林信彦 さんが登場です。もちろん著書は一番新しい「日本橋に生まれて 本音を申せば」 となります。 本がでたのは1月末で、当方が入手したのは2月5日でありましたので、ずい ぶんと著者の登場までに時間がかかりましたが、これは小林さんの体調などが 影響しているのでしょう。 それにしても、こうした欄で小林信彦さんの近影が見られたのは、とてもよろ しいことであります。なんとなく、こういう欄では記者がインタビューして、発言 をまとめたものが掲載となったりするのですが、ほとんど小林さんの発言は登場 せずであります。 この記事のなかでかぎかっこでの…
装丁家の平野甲賀さん死去 「深夜特急」の題字手がける:朝日新聞デジタル www.asahi.com 「平野さんは、沢木耕太郎さんの紀行小説「深夜特急」の題字などで知られる。1964年からは約30年にわたって晶文社から出版された本の装丁を一手に担い、サイのマークもデザインした。演劇との関わりも深く、「劇団黒テント」のポスター制作も続けた。」 装丁家の平野甲賀さんが22日、逝去されたそうです。本が好き、本屋さんが好き、そんな人でその描き文字をデザインした装丁を見たことない人はいないと思う。憧れました。ずっとファンです。尊敬しかない。心よりご冥福をお祈りいたします。 www.idea-mag.com…
平野甲賀 さん 装丁家。 1938年(昭和13年)、生まれ。2021年(令和3年)3月22日、死去。 訃報 装丁家の平野甲賀さん死去 「深夜特急」の題字手がける:朝日新聞デジタル 平野甲賀氏が死去 装丁家: 日本経済新聞
かれが最後に書いた本 作者:津野 海太郎 新潮社 Amazon ・TBSドラマ「不適切にもほどがある」が いやあ、面白かった。昭和の良さは、寛容だね。 改めて思った。さすがにハラスメントとか考えたら いまの世の中のほうがいいんだけど。最終回で、 そこらへんを阿部サダオと吉田羊のやりとりは うなづけた。「ディスコのサラダバー」なんて すっかり忘れていて笑った笑った。さすがクドカンです。 ・「すきゃんだる」の令和のマスターが沼田獏。 これまた懐かしい名前。調べたら84歳か。 びっくりしました。 * ・津野海太郎『かれが最後に書いた本』(新潮社) 読了! ・津野海太郎さん、84歳の本。 ・この本を寝…
「本」をめぐる人々に話を聞いた記録、大好きな本の周りにこんなにいろんな人生が・・・と興味深かったです。 P168 ・・・日下さんの話を聞いていて興味深いのは、作品を読んだり著者に会ったりするかどうかについても、彼が次のような明確な考え方を持っていることだ。 例えば、装幀家がその本をデザインするにあたって、内容を読むのは必ずしも当たり前のことではない。編集者との打ち合わせでイメージを膨らませる人もいれば、内容をじっくり読み込んでデザインに活かす人もいる。日下さんはそうした著作に対する自らのスタンスをこう語るのだ。 「僕の場合、本は確かに読むんやけれど、あまり深く読みすぎてもあかん、と思うとるんで…
さて、旅行2日目は徳島県徳島市へと向かった。特急うずしおで徳島駅へと向かう。徳島駅に着いてからバス待ちの間に駅構内を覗くと、素敵なお土産がたくさんあり、ここで買い込みたくなる。しかし、これから市内を巡るには荷物になるので、ぐっと我慢した。 バスで向かうのは、徳島県立阿波十郎兵衛屋敷だ。ここは人形浄瑠璃の展示や公演のほか、人形浄瑠璃を育んだ徳島の風土や歴史について学べるという施設である。 徳島県は人形浄瑠璃の盛んな地として知られ、特に人形芝居のための農村舞台の数は全国一なのだそうだ。また、人形座や太夫部屋の数、人形をつくる人形師の数も他県と比べると群を抜いて多いのだという。私は人形浄瑠璃を見たこ…
今年に入ってから、始まったらなるべく早めに行く、というのを心がけてて、今のところ順調なのですが、こちらは終了近くなってからの鑑賞となりました。 21_21は会期が長めなのでつい油断してしまう 文字に関してのグラフィックデザイン展だと従来は過去の大御所デザイナーが取り上げられるイメージがあるけれど、(今回ももちろんあるけれど、あくまで文字デザインの歴史という観点からでした、新鮮!……というか歳取ったんだな、自分、となります、若い人たちの反応がおもしろかった。そして90年代ももはや懐かしい……歳取ったんだな、自分)こちらはDTPやインターネット普及以降のグラフィックデザインの観点から文字デザインの…
カレーライスと餃子ライス posted with ヨメレバ 片岡義男 晶文社 2023年09月12日頃 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 晶文社で片岡義男本というだけでなんだかうれしい。タイトルには亡くなった平野甲賀さんの題字が使われている。全体は2つに分かれていて「夕刊フジ」に連載されていたカレーライスのエッセイをまとめたものが1部。2部は餃子ライスをテーマにした書き下ろしの小説だ。このマッチングがなんだか楽しい。 エッセイは母親が彼のために作った黄色いカレーライスの思い出から始まって、次から次へとカレーの話が続いている。日本で食べることがで…
日米交換船 作者:鶴見 俊輔,加藤 典洋,黒川 創 新潮社 Amazon 『日米交換船』鶴見俊輔・加藤典洋・黒川創著を読む。 最初の鼎談がひじょうにすばらしく、いままで鶴見が明かさなかった留学時代、留学船、「日米交換船」*など、第二次世界大戦の様子が生々しく語られている。 日本では不良で女性に溺れ、落第生だった鶴見がハーヴァード大学では心を入れ替え(?)優等生になる。鶴見はそれを「一番病」と称している。ホワイトヘッド、ラッセル、クワインなど当時の哲学の最前線を講演や講義で体験している。一見やわらかくユーモアで包まれたものいいをする鶴見だが、根底には十代の頃に学んだプラグマティズムがあるとは意外…
1994年4月、晶文社から刊行された片山健(1940~)のエッセイ集。ブックデザインは平野甲賀。 目次 大井川鉄道井川線ガタンゴトン とにかく枕崎 うるわしの青森 松代にて 丹後カミナリ雨あられ 石狩バンザイ だいちゃんの海へ 上海の夜 あとがき NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索
仕事を早めに切り上げて、KT氏と飲みに。久しぶりに会って、融資の顛末と今後の展望などの相談。信頼できるので何を話しても基本的には問題なく、知らんことも教えてくれるし素直なリアクションもありがたい。個人的には、自分のやりたいことがまだ人にうまく説明できるレベルまで落とし込めていないことが気になる。 またしても仕事を早めに切り上げてKSMN氏主催の「都市浮遊」へ。そこそこの入りかなと思っていたら、あれよあれよでどんどん人が増えて盛り上がりもすごいことに。久しぶりに彼のDJが見れて良かった。△KTR氏のDJのうまさすごい。客にも演者にも文脈を分かりやすく高いクオリティで見せて、みんなにここでしかない…
建築が好きになったきっかけのひとつは1998年に早稲田大学で石山修武さんが催されたA3ワークショップでした。2週間、24時間とにかく建築漬けの日々でした。参加者は建築家の卵から学生、ゼネコンの設計部から銀行マン、左官職人から主婦まで多種多様。午前中は第一線の建築家や哲学者、芸術家などのレクチャー、午後はひたすら手を動かす毎日でした。それまで建築の世界から離れた場所に居ると思っていた自分にとって、それまで鬱積していたものが全部消えていくような素晴らしい時間でした。 石膏で照明器具を考えなさいという課題。学生時代はどうしても頭でばかり考えがちです。それは狭い世界なんですね。 原寸で考えること、手で…
返却期限が明日に迫っている図書館本を、あわてて手にすることにです。 かけこみ乗車ならぬかけこみ読書(どくしょとはいえないか)でありますね。 明日期限のものは4冊でありまして、ほとんど読めていないものばかりですが、 パラパラと最後までページをめくることができたものは、借り直しはせずに 返却してしまうことにしましょう。 ということで、パラパラとページをめくっていたのは、菊地信義さんの次の 本でありました。 装幀余話 作者:菊地信義 作品社 Amazon 当方は菊地さんの装幀本とはあまり相性がよろしくなくて、古井由吉さん、 中上健次さんなどほとんど読むことができておりません。いくつかは持っては いる…
タイトルにつられた。「カレーライスと餃子ライス」の題が、平野甲賀さんの書体で書かれている。「日本語の外へ」もそうだったが、いかにも晶文社の本って姿である。日本のカレーは、縦横無尽というか変幻自在というか、いろんな形がある。具によっていろいろなカレーがあるし、カレーうどんのような蕎麦屋さんで出るような和風のものもある。カツカレーに至っては、おなかはもちろん、ちょっとした贅沢感や満足感を満たしてくれる。 さて、片岡義男さんのこの本は、前半は夕刊紙に連載されたエッセーが元になっている。前半というのは「カレーライス」のこと。後半の「餃子ライス」は、連載だけでは一冊分の本にならないので、書き足した部分。…
邪眼鳥 筒井康隆 新潮社 1997年4月25日初版発行 1300円+税 筒井康隆氏の断筆解除後に出た短編集「エンガッツィオ司令塔」を先日再読した影響で、断筆解除作「邪眼鳥」が気になり、こちらも再読することにした。 「邪眼鳥」の出版は、世間的にも、私にとっても、ちょっとした事件だった。ようやく筒井氏の断筆が解除され、表紙にもでかでかと「復活第一作!!」と謳われ、3年半ぶりに新作が読めるということで、前のめりで読んだ記憶がある。もう25年も前のことなのだなあ。 「顔のある者がいない。」というかなり印象的な書き出し。そこでは、富豪・入谷精一の通夜が営まれ、残された若き美貌の未亡人に注目が集まっていた…
本の買取強化中です。JR小倉駅北口「小倉の古本屋」古書城田 JR小倉駅北口(新幹線口)の古本屋、古書城田です。北九州市内をはじめ福岡県内&近県、本の出張買取、本の遺品整理を行なっています。大量歓迎です。査定無料、出張費無料です。どうぞご相談くださいませ。 (買取専門)093-551-3009 メール:shirota@mx71.tiki.ne.jp 古物商許可証 [第32483号/福岡県公安委員会] 全国古書籍商連盟北九州古書組合所属 店舗はJR小倉駅北口、徒歩1分の場所にございます。ファミリーマート小倉駅北口店さんのすぐ裏手となります。ご来倉の折は、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。 〒8…
僕は珈琲 posted with ヨメレバ 片岡義男 光文社 2023年01月24日頃 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 片岡さんと光文社の篠原恒木さんによるコラボのようなエッセイ集。コーヒーに関するエッセイは「珈琲が呼ぶ」がすでに出てるから第2弾ということになる。2人のコラボとしては4冊目の本だ。もちろんどれもおもしろいし、片岡さんの篠原さんへの信頼が随所で感じられなんだかうれしくなる。