一条真也です。『もののけの日本史』小山聡子著(中公新書)を読了。「死霊、幽霊、妖怪の1000年」というサブタイトルがついていますが、素晴らしい通史でした。著者は1976年茨城県生まれ。98年筑波大学第二学群日本語・日本文化学類卒業。2003年同大学大学院博士課程歴史・人類学研究科修了。博士(学術)。現在、二松学舎大学文学部教授。専門は日本宗教史。共編著に、ブログ『幽霊の歴史文化学』で紹介した本があります。 本書の帯 本書の帯には『稲生物怪録絵巻』(堀田家本)の一部が使われ、「なぜ目に見えぬものに惹かれるのか」と大書され、「藤原道長がおそれた数々の死霊、葵の上に憑いた六畳御息所、霊界にこだわった…