酒吞童子絵巻の展覧会を開いたサントリー美術館入り口=東京都港区 東京・六本木のサントリー美術館で開かれていた「酒呑童子(しゅてんどうじ)ビギンズ」展は6月15日が最終日。前売り券を買っており、転倒による膝の骨折を繰り返して先延ばしにしていたが、もう後はない。座れそうな時間帯の電車や駅のエレベーターの位置を探し、つえをついて出かけた。 鬼は私の子ども心にすみついた。母が読み聞かせてくれた絵本に登場したり、節分の豆まきで「鬼は外」と叫んだり。最近はテレビアニメ「鬼滅の刃」に見入った。 鬼の酒吞童子を世に広めたのがサントリー美術館所蔵の重要文化財・狩野元信筆「酒吞童子絵巻」とされる。平安時代の武将・…