一条真也です。『〈怪異〉とナショナリズム』怪異怪談研究会監修、茂木謙之介/小松史生子/副田賢二/松下浩幸編著(青弓社)を読みました。カバー表紙には、「文学作品、怪談、天皇制、二・二六事件、マルクス主義と陰謀論、オカルトブーム――〈怪異〉とナショナリズムとの関係性を戦争・政治・モダニズムという3つの視点から読み解き、両者が乱反射しながら共存した近代日本の時代性を浮き彫りにする」と書かれています。 アマゾンの「内容紹介」には、こう書かれています。「人々を政治的・社会的・文化的に統合し均質化する近代の国民国家は、非合理な他者の一つとして〈怪異〉を排除した。だが〈怪異〉はそのような近代社会と緊張関係を…