私は小学生の頃、家の留守を任されることがよくあった。共働きなわけではないのだが、母親は外での活動が多く、専業主婦の家のわりに留守番をすることが多かったと思う。共働き夫婦の児童は学童保育というところへ預けられる子たちもいたが、うちは一人息子の私に鍵が与えられていた。一人っ子であるし、留守番をよくしていたからか、独りでいることがまったく苦でない。いや、正確には友達を呼んで遊んでいたので、独りでいることは嫌だったのかもしれない。しかし、とても楽しくやっていた。 群れるのはごめんだね。 留守番のときは勝手におやつを食べていた。おやつの在り処を知っていたので、そこを開けて食べた。冷蔵庫にあるものもよく飲…