1.地下鉄サリン事件 1995年3月20日、オウム真理教の信者らが営団地下鉄(現在の東京メトロ)の地下鉄車両内に神経ガス・サリンを散布し、乗客および職員14名が死亡、さらに被害者の救助にあたった人々も含めて6300人あまりの被害者が出た。いわゆる地下鉄サリン事件である。 この事件をきっかけに、オウム真理教の教団本部に司直の捜査の手が及び、教祖・麻原彰晃=本名・松本智津夫を頂点する数々の凶悪犯罪が明らかとなった。 この時、国民を驚かせたのが、教団幹部を含む信者の中に理系の大学を卒業した優秀な若者が多数いたことであった。 高等教育を受けた彼らが、なぜ道を踏み誤ったのか? 当時、多くの国民がこの疑問…