私は無性にイライラしていた。 通勤途中、比較的自宅から近い地点で踏切を渡るのだが、 私の前をのろのろのろのろ走る車がいた。 踏切まであと少し、なんとなく嫌な予感がしていたが、 前の車が踏切を渡り、私も一旦停止をして踏切を渡ろうとしたとき、 カンカンカンカンと踏切が鳴り出した。 あーーーもう。 あーーーーーーもう。 ちんたら走ってんじゃねーよ。こっちは急いでんだよ。 ふざけんな。〇ね! ただ踏切を渡り損ね、1回電車が通り過ぎるのを待つだけのシチュエーションとは思えないほどに、怒りが湧いていた。 (自分でもちょっと引く) そして、踏切を挟んで向かい側で待っている車両たちに目を向けた。 見ようと思っ…