―その709― ●歌は、「大和には聞こえも行く大我野の竹葉刈り敷き廬りせりとは」である。 紀伊風土記の丘万葉植物園万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑(プレート)は、和歌山市岩橋 紀伊風土記の丘万葉植物園(13)にある。 ●歌をみていこう。 ◆山跡庭 聞徃歟 大我野之 竹葉苅敷 廬為有跡者 (作者未詳 巻九 一六七七) ≪書き下し≫大和(やまと)には聞こえも行くか大我野(おほがの)の竹葉(たかは)刈(か)り敷き廬(いほ)りせりとは (訳)いとしい人の待つ大和には聞こえていったかな。ここ大我野の竹の葉を刈り敷いて、私が廬に籠っているということは。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より) (…