あらためて考えると アルコールはタチが悪い。最初は笑顔で言葉巧みに近づいて 楽しい時間振り撒いては 自分はイノセントな存在だと強調する。そして暫くは後の潜在的病根として 側面をお首にも出さず、 ほどよい距離感で 最高のパートナーとして 一緒に暮らしてくれる。「俺は酒をいつでも止めるし、 現に今も完全に コンロ―ル下に置いている。」このまま上手くやっていける。 と思った。が、ある日を境に突然牙を剥く。 自信があったはずのバランスは崩壊し 歯止めが効かなくなるまで 呑み続ける事を強要される。酒の為だけに尽くす生活が始まる。あっという間に 今の生活と社会的立場をぶち壊わされ、 立ち上がれないくらい …