「~をさわる」という言い方を、最近耳にすることが多いけれど、耳ざわりで仕方がない。「~にさわる」じゃないのか? で、辞書くんたちに訊いてみた。 ▶岩波国語辞典5版(1994) さわる【触る・障る】①(体の一部、特に指や手のひらや足先などが)物に(軽く)くっつく。【触】「手が―」「何かが足先に―」…▷「手で―」は意図的な場合を言い、「手が―」は意図の有無にかかわらず状態を言う。 近ごろ、「その問題には―らずにおこう」のように、触れる②の意に使う人が出てきたが、避けて済ませたい気持ちからの比ゆでなければ、本来の用法とは言えない。「触れる」との混同から、「壁を―」のような他動詞的用法も現れ始めた。 …