なほざりに 頼めおくめる 一ことを つきせぬ音《ね》にやかけてしのばん 源氏は熱情を込めて明石の君に将来を誓う。 それに応える明石の君の歌🌸 (源氏の君に by 明石の君) 〜あなたがいい加減にお約束くださったお言葉でしょうが、 私はいつまでも悲しくて泣きながら、 心にかけて貴方をしのびましょう。 【第13帖 明石 あかし】 源氏のような音楽の天才である人が、 はじめて味わう妙味であると思うような手もあった。 飽満するまでには聞かせずにやめてしまったのであるが、 源氏はなぜ今日までにしいても弾かせなかったかと残念でならない。 熱情をこめた言葉で源氏はいろいろに将来を誓った。 「この琴はまた二人…