前回の服部半蔵の「西念寺」から少し西へ行くと観音坂があります。 この坂の途中に「蓮乗院」と「真成院」が並んであります。最初の蓮乗院を横目に通り過ぎ、先ず真成院(しんじょういん)を訪問します。直ぐに真成院の看板が目に付きます。 「自分のまちがいを正さずに人の過ちをせめるのは、自分の足の腫れ物を隠して、他人のできものをあばくようなものだ。」とあります。 これは、空海の書いた平安前期の仏教書で、秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)の中に書かれています。 御由緒 金鶏山真成院は、高野山真言宗の寺院です。慶長3年(1598)、祈祷僧である清心法印によって開山されました。 江戸城外濠工事のため、幕府に替地として与え…