●歌は、「をみなえし咲きたる野辺を行き廻り君を思ひ出た廻り来ぬ」である。 万葉の森船岡山万葉歌碑(76)(大伴池主) ●歌碑は、東近江市糠塚町 万葉の森船岡山(76)である。 ●歌をみていこう。 ◆乎美奈敝之 左伎多流野邊乎 由伎米具利 吉美乎念出 多母登保里伎奴 (大伴池主 巻十七 三九四四) ≪書き下し≫をみなへし咲きたる野辺(のへ)を行き廻(めぐ)り君を思ひ出(で)た廻(もとほ)り来(き)ぬ (訳)女郎花の咲き乱れている野辺、その野辺を行きめぐっているうちに、あなたを思い出して廻り道をして来てしまいました。(伊藤 博 著 「万葉集 四」 角川ソフィア文庫より) 「をみなへし」を詠った歌は…