Ayyub (1169〜1250年)
十字軍国家を倒してエルサレムを奪還した英雄、サラディン(サラーフ・ウッディーン・イブン・アイユーブ)がエジプトに建てた王朝。カイロに都して、シリアやメソポタミアにも勢力を誇った。 サラディンの死後、次第に衰退。1250年にマムルーク(軍事奴隷)たちによって政権を奪われた。
ファーティマ朝→アイユーブ朝→マムルーク朝(バフリー・マムルーク)
砂糖を調味料とした鶏肉や羊肉の煮込み料理。説話集『千夜一夜物語』ではバグダードでの宴会の料理としてみえ、13世紀にバグダードで編纂された料理書にもレシピが記されている。12世紀のエジプトでは病人の滋養食の一つとして知られていた。 ジールバージャと『千夜一夜物語』 13世紀の料理書のレシピ 病人のための滋養食 参考文献 ジールバージャと『千夜一夜物語』 ズィールバージュは、イスラーム世界の説話集『千夜一夜物語』においてジールバージャ(あるいはロズバジャ)という鶏肉料理としてみえる。 すなわち、バグダードの若い商人とカリフの妃の女奴隷との結婚にまつわるエピソードを、シナ(中国)の王の御用係が以下の…
レモンがインドから中東にもち込まれ、栽培が開始されたのは9世紀・10世紀のことであり、13世紀になると、中東全域でよく知られた果物として文献資料に記述されるようになる。特にエジプトでは10世紀以降に栽培が普及し、その医学的効能についても重視されていた。 レモン栽培の伝播 アッバース朝でのレモンの利用 アンダルスへの普及 エジプトでの普及 レモンの医療利用 エジプト特産の接ぎ木レモン 参考文献 レモン栽培の伝播 レモンの原産地について、10世紀のホラズム朝出身の医学者ビールーニーは、インド北部であると述べ、以下のように効能を記載した。 カスダール(パキスタン南西部のクエッタの南に位置する町)から…