「情報の非対称性」の文脈で語られる、欠陥品・不良品のこと。特に中古車の欠陥品のことを指す。
中古車の品質は、売り手にはわかっているけど買い手にはわからない。これを「情報の非対称性」という。
仮に100万円である車が売り出されていたとしよう。車が不良品であるかどうかはわからないので、買い手としては、例えば50%の確率で不良品であると考えざるを得ない。良品だった場合の価値が100万円、不良品だった場合の価値が50万円だとすると、その車の「期待値」は100*0.5+50*0.5=75万円となり、75万円以上の値段をその車に付けることはできない。
他方、100万円の車の売り主(車についての完全情報を保有)は、その車が真にどれぐらいの価値があるものか知っている。もし仮に真に100万円の値打ちがあるとすると、彼は車を売ろうとはしない。なぜなら、買い手は上記のように75万円しか出さないから。他方、車が不良品であることを知っていれば、彼は売ろうとするだろう。なぜなら、車の真の価値は50万円であるにもかかわらず、買い手は75万円を出してくれるから。
結果として、良品は中古車市場には出品されず、不良品ばかりが出回ることになる。これを「レモン市場」という。
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檸檬
ミカン科ミカン属
:果物
:植物