「anamorphose」(=歪像画)のことである。または「anamorfosi」。中心に「鏡面の円筒」を置いて、初めて氷解する絵・鑑賞できる絵。「だまし絵」の一種である。
つまり「鏡面の円筒」が無ければ、グニャグニャで何が描かれているのか皆目見当も着かぬが、ひとたびこの反射円柱を設置するだけで、万事が氷解する。
その起源は16世紀の中国とも云われるが、実際にはイタリアのルネサンス期に華々しく開花しており、この名称はギリシア語の「ana(=再)*1+morphe(=形成)」から合成された。プラトンのファンタスティックな「想起」=「アナムネーシス」もそうだが、現地人か猿人と間違いそうな昆虫学者アラン・オズボーン本人が豪快な『天国の青い蝶』などで再注目を浴びているが、その中の象徴的な「ブルー・モルフォ」も同じ語源である。
http://www.geocities.jp/sakushiart/ana1.htm
http://130.158.186.230/museum/Mathematics_tools/parre_pantagraph/parre_pantagraph_sub1.htm
*1:「下から上に、後ろに、逆に」という含意もある。