[(フランス) maniérisme] 美術・文学などの様式の一。極度に技巧的・作為的な傾向をもち、時に不自然なまでの誇張や非現実性に至る。その背後に多く新プラトン主義などの観念的・主知的な意識がある。美術史では、ルネサンスからバロックへの移行期に生まれ、ポントルモ・ブロンツィーノ・グレコなどにみられる。マニリズモ。 三省堂提供「大辞林 第二版」より
[(フランス) maniérisme]
美術・文学などの様式の一。極度に技巧的・作為的な傾向をもち、時に不自然なまでの誇張や非現実性に至る。その背後に多く新プラトン主義などの観念的・主知的な意識がある。美術史では、ルネサンスからバロックへの移行期に生まれ、ポントルモ・ブロンツィーノ・グレコなどにみられる。マニリズモ。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
中世の終わりころから近世の英文学を非常に広範な視野から眺める。マニエリスムのやり方で様々な糸を紡ぎ合わせ驚きを与えてくれる本。 300年忘れられたシェイクスピア 優れてambiguity=両義性、多義性に富んだシェイクスピアだが、それを嫌うピューリタンの数学者らからなる王立協会の隆盛により軽んじられ、忘れられる。それは口誦文化から活字文化の転換である。劇場封鎖令も出される。ジョンダンも読まれなくなる。 マニエリスム マニエリスムとは世界が荒廃していく/拡大していき、世界が分断されていく(ように感じる)際にそれでも世界はひとつにつながっているのだということを示す態度。またそのことによってすげえ(…
前回は凸面鏡とアナモルフォーズの絵画を例として、『ハムレット』のシンメトリー構成が歪んだシンメトリーである事をみました。このブログの3.ルネサンスのシンメトリーで見ましたように、シンメトリーはルネサンスの芸術で重視された概念でした。 絵画の世界でラファエロやレオナルドらが活躍した盛期ルネサンスには、シンメトリーが尊ばれ一点透視の遠近法によって描かれたものが多いのですが、後期ルネサンスになりますと、もはやシンメトリーには描かれず、遠近法も不思議な雰囲気を醸し出すものに変化していきます。 この後期ルネサンスとはマニエリスムの事ですが、シェイクスピアもまたマニエリスムの劇作家といわれます。今回から数…
前々回からの続きです。前々回は『ハムレット』のABCDEF| fedcba構成の中心である第三幕第二場のガートルードに向ける鏡について考察しました。今回は、その鏡に関連しながらABCDEF| fedcba構成全体について考えてみたいと思います。 このブログの3.ルネサンスのシンメトリーで、ルネサンス期はシンメトリーが重視されていた事と、それゆえに『ハムレット』がシンメトリーに構成されているというのもあり得るのではないかと書き、ルネサンスのシンメトリー絵画の例としてラファエロの『アテネの学堂』の画像を添付しました。 symmetricalhamlet.hatenablog.com その後のブログ…
〈メンバー〉 〈活動期間〉 〈公式ファンクラブ名〉 〈音源〉 -2014年- IMMORTALIS*初回生産限定盤☆☆☆☆☆ -2016年- MUTANS // 2016.7.17 sukekiyo 2016 live「裸体と遊具、泥芝居に賛歌の詩」-漆黒の儀-*公式通販限定盤☆☆☆☆☆ -2017年- ADORATIO*限定盤☆☆☆☆☆ -2019年- PASSIO*会場限定盤☆☆☆☆☆ INFINITUM*限定盤☆☆☆☆☆ -2020年- LIQUEFACIO*公式通販限定盤☆☆☆☆ -2021年- LUXURIA*公式通販限定盤☆☆☆ 〈メンバー〉 Vo.京Gu/Pf匠GU/Va.utA…
a1. 『セリーヌとジュリーは舟で行く』(ジャック・リヴェット) a2. 『赤い夜/影の男』(ジョルジュ・フランジュ) 明日はモンス・デジデリオの画集が届くはず。なんやかんや忙しいから週末まではお預けかな。土曜日に読み込もう。それから私の本棚の積ん読本の中でも異彩を放つ背表紙の『アドムルコ会全史』(文字が金色でピカピカ輝く)にそろそろ手を付けようかな、なんて考えていた一日。ただ、『ピラネージ』の余韻をもう少し味わいたく、小説はまだいいかも。 ウロンスキー(ヴロンスキーとも表記される)との邂逅が、レヴィ『高等魔術の教理と祭儀』に与えた影響の大きさを知る。ウロンスキーは数学者であり科学者であったが…
greats2022.jp 時代のおさらい(ざっくり) ルネサンス:15-16c マニエリスム:16c頃 バロック:16c後半-17c前半 ロココ:18c ロマン派:18c後半-19c前半 印象派:19c後半~ ※ルネサンス: 文艺复兴|バロック:巴洛克|ロココ:洛可可 バロック FFっぽい風景。 アールベルト・カイプ「ファルクホフ城の見えるネイメーヘンの風景」 館内で飾られてる絵がイギリス近辺のものだからか、館内全体的に天気が悪そうな絵が多い気がした…(イギリスは雨が多い)。 ロココ あとから知ったけど、ロココの展示スペース冒頭の2作品を描いたアントワーヌ・ヴァトーはロココ様式の先駆けだった…
これは今から約10年ほど前の話だ。 まだ10代だった私は、無味乾燥な日常にうんざりして、心安らぐ箱庭欲しさに夢遊病者のように街を徘徊する日々を送っていた。どこを歩いても、ルートヴィヒ2世の狂気のノイシュヴァンシュタイン城は現れないし、デ・ゼッサントの美と退廃のヴンダーカンマーは見つからない。ヴェルレーヌは詩作と堕落の旅に攫ってくれないし、美少年ジルベールにも美少女メリーベルにも出会えない。退屈で発狂しそうなのに、流薔園(中井英夫が描いたサナトリウム)からの招待は永遠に来ない。 「日本の街並みは世界で一番醜い」と言ったのは、果たして誰だったか。 コピー&ペーストしたようなビルと住宅の羅列。バグ増…
吸血鬼ラスヴァン: 英米古典吸血鬼小説傑作集作者:G・G・バイロン,J・W・ポリドリ東京創元社Amazon 夏来健次さんのことだから! きっと何かやるだろうと思っていたら! 期待にたがわずやってくれました。この本の掉尾を飾る「魔王の館」の(そういっては失礼かもしれないが)恐るべきゲテモノぶりを見よ。さすがにマイケル・スレイドとか『ネクロスコープ』とか『赤い右手』とかを紹介してきた人の手によるアンソロジーだけのことはある。こんな小説と同じ本に収録されたと知ったらバイロン卿も怒り狂って墓から蘇ってきそうな大怪作である。だって「シェークスピアも実は吸血鬼だった」とかほのめかされているし、そもそも作者…
「人工の夜景───────欲望果てしなき者ども 」タイトルからしてキレキレであるそれに続く言葉、シュルレアリスムの詩・・・なのかな? ロートレアモン伯爵(イジドール・デュカス)の「解剖台の上でのミシンとこうもりがさの不意の出会いのように美しい」という言葉を見た時と同じものを感じたので夢の中なのか、想像の中なのか、浮遊感を表すためにあえて人形を浮かせて歩行シーンを撮るのいいね街の中で男が一人目を閉じて佇んでいるというよりは、男が頭の中で実際の街の様子を思い出して(それか男の頭の中にしかない街)いるという感じ造形はそこはかとなく不気味だし、動きも最小限でぎこちない(多分意識してやってる)のに、ど…
「日本人は不満に強く、不安に弱い」とよく言われる。その裏返しとして「欧米人は不安に強く、不満に弱い」ということも言えるのであろう。不満が新たなニーズを生みイノベーションの源泉であるとすると(「機能飢餓」はその典型例であろう)、日本人の「不満に強い」という特性は弱みであるとも言える。尊敬する起業家の各務太郎さんは著書(Amazon - デザイン思考の先を行くもの | 各務 太郎 |本 | 通販) のなかで「不便に気付くことは才能である」という趣旨のことを書いておられるが、不便であるから不満に感じるのだとすればやはりイノベーションに対する気づきを得る(「0→1」)という点では、不便さに対する感度を…
現代アートがさっぱりわからない。 印象派以前の作品(特に絵画)は、 「あーこれ好きだな〜」とか、 「これはあんまり好きじゃないな〜」とか、 観たあとに何かしら思うものがあるんだけど、 現代アートに限っては、好き嫌いという次元ですらなく、 全く理解できない、という次元だ。 こうなると、せっかく美術館に来たというのに、さーーーーっと流し見て、終わり。 といった感じになる。 こりゃあかんと思いつつ、勉強するもの面倒で、先延ばしにしていた。 ここに来て、ようやっといくつか読んでみた。 1冊目 女子のための現代アート入門ーMOTコレクションを中心に(長谷川祐子) これは良かった! 私にはやや難しい部分も…
この文章では、あるコンプレックスにまつわる嫉妬の地獄について書きます。そしてどうか願わくば、同じコンプレックス、嫉妬に苦しんでいる人たちにこの文章が届いて、ほんの少しでも楽になる手助けが出来れば、と思っています。この文章が同胞たちを救えるなんて言えません。しかし何かしらの参考データくらいになればよいと本当に願う。同胞たちがコンプレックス地獄から抜け出せるための指針をどうか同胞たち自身で掴んでほしい。なぜなら、同胞たちの嫉妬の苦しみは、この筆者たる自分が、「真綿で首を切り締める」思いで心身を焦がしたから、よくわかるのです。 そのコンプレックスは、「絵・漫画が描けない」というものです。 嫉妬歴史 …
ロエベ 2022年春夏 おすすすめシューズをご紹介します。 サンダル バースデーキャンドルサンダル ソープサンダル ネイルポリッシュサンダル ブロークンエッグサンダル ローズヒールサンダル ミュール ゲートフラットミュール スニーカー フローランナー クラウドベンチャー ランニングシューズ サンダル 飾っておきたいほど可愛いサンダルが5モデル登場しました! 「予期せぬ組み合わせ」をテーマに掲げた今季らしいデザインです。 バースデーキャンドルサンダル 8センチヒール キッド ¥138,600 ソープサンダル 9センチヒール キッド ¥138,600 ネイルポリッシュサンダル 8センチヒール キッ…
極私的回顧第30弾は幻想文学です。毎年同じことを書いていますが、SF・ファンタジー作品の中でも幻想性・文学性が髙いと思ったもの、および文学・文藝作品で幻想性が髙いと判断したものを配しています。作品数が少ないので、内外の作品を取り混ぜて扱っております。また、いつものお断りですが、テキスト作成のために『SFが読みたい』およびamazonほか各種レビューを参照しております。
はてなブログの今週のお題が「コレクション」ですので、私が『ハムレット』を読み解くのに集まっていった本を本棚に集めて写真に撮りました。参考文献として見てもらえればと思います。 一枚目の画像の下段は『ハムレット』と『ハムレット』の解説本です。上段はマニエリスムとルネサンス関係です。 下に置いてあるのはマルセイユ版タロットカードです。10代の頃にタロットカードを集めていた時があったのですが、当時はマルセイユ版には見向きもしないでした。ルネサンスに関心を持ってからマルセイユ版に惹かれるようになりました。 二枚目の下段は主にフランセス・イエイツとロザリー・コリーの著作で、上段は主に占星術と新プラトン主義…
前回は絵画の技法から、ルネサンスとマニエリスムを比較し、それを『ハムレット』の表現に当てはめて考察しました。今回は人文学としてのルネサンスと、それがどのように『ハムレット』に影響を与えているかを見てみたいと思います。 教科書的には、ルネサンスには人文主義者によって、古典の研究から人間が考察され、それによって封建的な中世からの世界観から人間は解放され自由になったといわれています。まあ、そんな単純なものではないので、このようなルネサンス観は現代では批判されることも多いようです。 以下に引用したのは、そんな教科書にも取り上げられることも多いピコ・デラ・ミランドラの『人間の尊厳についての演説』の一節で…
ヒストリーとビジョンは、対立するだけではなく、交差することもあります。 ここでは、ヒストリーとビジョンの交差の例を扱います。 つくば市は、都市計画の見本市なので、著名な建築家の建築が多数あります。 過去に人気投票はなされていませんが、仮に人気投票をすれば、第1位間違いなしと思われる建築は、磯崎新氏の設計したつくばセンタービルです。 ウィキペディアには、「つくば市のランドマークで、建築家・磯崎新の代表作で、日本のポストモダン建築の代表的な作品」と書かれています。 つくばセンタービルは、1983年に竣工していますが、2020年には改修計画が出て、現状維持を支持する人との議論になりました。 ウィキペ…