アニャ・テイラー・ジョイが目当てだったが、マイルズ・テラーもいい味を出していた。色恋沙汰がハマるような大物二枚目でもなく、アクション全開でもないことで色が強すぎないので、アニャの圧倒的な目力を中和しつつ展開を落ち着かせるには絶妙なキャスティングだったように思う。 この作品は、前半と後半でまったく異なる内容と展開を持つ。前半は明確な目的を知らされないまま、とある谷の警備を命じられた米国人とリトアニア人が向かい合ったぞれぞれのサイトで徐々に交流を深めるロマンスが静かに展開する。アニャとマイルズのやり取りは知的かつユーモアにあふれていて、いかにもハリウッド映画らしい世界観だ。 一方、後半は一気にアク…