アリストテレス ARISTOTELES 古代ギリシアの哲学者。
『形而上学』『自然学』『カテゴリー論』『分析論前書』『分析論後書』などなど。全学の祖、諸学の父とも呼ばれる。形式論理学を完成させた。しかし、それが絶対に正しいという保証はどこにもない。
意志の倫理学 カントに学ぶ善への勇気秋元康隆月曜社2020年1月25日 第1刷発行 『いまを生きるカント倫理学』と同様に、図書館で 探して借りた本。シンプルな装丁の ソフトカバー 単行本。 megureca.hatenablog.com 裏表紙には、 概要が説明されている。 ”カントは、 道徳的善の姿、ならびに、 それを探求する道筋について明らかにした。 本書では、 カントやその批判者たちから学びつつ、 そこから我々が生きる上での糧が得られることを示す。 第一部では、 カントの言葉を順序立てて 理論的に説明する。 第ニ部では、 そのカントへの批判を紹介し、 退けていくが、すべての 批判が回避で…
恥は若者にとって名誉であり、老人には屈辱である。アリストテレス 「恥は若者にとって名誉であり、老人には屈辱である」――この一文を、あなたはどれだけ深く味わったことがありますか。古代ギリシアの哲学者アリストテレスが残したこの言葉は、時代を超えて今もなお私たちの胸を打ちます。30代、40代、50代と年齢を重ねるほど、心の奥底で何かがざわつき始める。それは、ほんの少しのミスを「取り返しのつかない失敗」にすり替えてしまう恐れです。胸板がキュッと締めつけられるような会議室の空気。社内の廊下でささやかれる噂の声。それらが「恥」という名の荷物を、知らぬ間に背負わせてしまうのです。 目の前に広がるパワーポイン…
“人間は、目標を追い求める動物である。目標へ到達しようと努力することによってのみ、人生は意味あるものとなる。” アリストテレス アリストテレス
あたしは、語る。勝ち馬だけがすべてじゃない。「あと一歩届かなかった」その瞬間にこそ、命が燃えてる馬もいる。 その名は――アリストテレス。 コントレイル。あの“令和の無敗三冠馬”に、最も迫った存在。 でも彼は、それだけじゃない。己の弱さと限界に挑み、何度でも立ち上がった“職人肌の名脇役”だった。 ■ 血統に宿る、スタミナとロマン 父はエピファネイア、母はブルーダイアモンド。 エピファネイアといえば、あの女傑デアリングタクトの父でもあり、瞬発力よりも「持久力と魂」で勝負する血統。 アリストテレスにも、その“芯の強さ”が流れていた。 新馬戦では目立たず、クラシック戦線では注目されなかった。でも、「距…
①アリストテレスの生涯 アリストテレス(紀元前384年~紀元前322年)は、古代ギリシャの哲学者であり、科学者であり、「万学の祖」として知られる人物です。彼はプラトンの弟子でありながら、師の思想を批判し、独自の哲学体系を構築しました。その思想は哲学、論理学、倫理学、政治学、生物学、物理学、文学など、幅広い分野にまたがり、後世に多大な影響を与えました。 1. 生涯 出生と幼少期 アリストテレスは紀元前384年、マケドニア王国のトラキア地方スタゲイロスに生まれました。彼の父、ニコマコスはマケドニア王アミュンタス3世に仕えた侍医であり、この医術や自然科学への知識がアリストテレスにも影響を与えました。…
アリストテレスの中庸の徳 アリストテレスの「中庸の徳(メソテース)」は、彼の倫理学の中心的な概念の一つであり、美徳が過剰や不足を避けた適切なバランスの中に存在するという考え方です。これは『ニコマコス倫理学』で詳しく論じられており、人間が適切な行動や選択をするための指針を提供します。 1. 中庸の基本理念 中庸とは、行動や感情が過剰にも不足にも偏らず、適切なバランスに達する状態を指します。このバランスの位置を見極め、選択・行動できることが美徳(アレテー)であり、アリストテレスが理想とする「よく生きる」ための基盤です。 中庸の特徴 適切なバランスを取ること。 過剰や不足を避けること。 個人や状況に…
アリストテレスの正義と愛 アリストテレスの哲学における「正義」と「愛」は、倫理学と政治哲学の中心的なテーマであり、人間関係や共同体の調和を探求する彼の思想の重要な側面です。これらの概念を深く掘り下げることで、彼の考え方を包括的に理解できます。 1. 正義(ディカイオシュネー)の詳細な構造 正義の核心 人間関係における平等性と公平性 アリストテレスの正義は「他者に与えるべきものを与える」という倫理的原則に基づいており、人間関係の中で公平性と平等性を維持するための基盤とされます。 正義と法 アリストテレスは正義を法律と密接に結びつけましたが、単なる法令の遵守にとどまらず、法律が倫理的・社会的な価値…
アリストテレスの最高善 アリストテレスの「最高善」とは、人間の活動や存在が究極的に目指すべき目標を指します。この概念は彼の倫理学体系において中心的な位置を占めており、『ニコマコス倫理学』をはじめとする著作で詳しく論じられています。 1. エウダイモニア(幸福)を深く理解する 「エウダイモニア」はアリストテレス哲学の核心です。これは、単なる感覚的な快楽や物質的な満足ではなく、長期的な充実感と繁栄的な生活を指します。 アクティビティとしての幸福 幸福は単に所有するものではなく、活動を通じて実現されるものです。アリストテレスは、「良い活動」を人生の本質的な要素と見なしました。これには知性的な思索、美…
アリストテレスの形質と質料 アリストテレスの哲学における形相(エイドス)と質料(ヒュレー)は、存在論や自然哲学の核となる概念です。これらを掘り下げて説明することで、彼の現実主義的な視座と物質世界に対する深い洞察を理解する手助けになります。 1. 形相と質料の哲学的意義 アリストテレスの形相と質料の理論は、西洋哲学全体に深い影響を与えました。この理論は、物質的世界における存在の本質と、その変化を理解するための枠組みを提供します。 形相(エイドス)の哲学的役割 形相は物事が「何であるか」を定義するものであり、本質や本来的な目的を表します。 形相が形を与えるため、それに基づいて物体はその存在意義を果…
アリストテレスの現実主義 アリストテレスは師であるプラトンのイデア論に対して批判を展開し、自身の哲学を形成しました。その批判の中心は、「形而上学」や「ニコマコス倫理学」などの彼の著作に表れています。 1. 可能態と現実態 アリストテレスの現実主義において、物事の「可能態(デュナミス)」と「現実態(エネルゲイア)」という概念は、単なる理論ではなく、自然や存在に対する深い洞察を提供するものでした。 潜在力と現実化の過程 例えば、彫刻家が石を彫り、像を作り出す過程を考えてみてください。石は潜在的に像になる可能性を秘めていますが、それが現実化するためには彫刻家の手が必要です。この過程は、可能態が現実態…