ペリー来航によって日本は日米修好通商条約を結ぶことになる。そこに至った背景はどのようなものだっただろうか。清とイギリス、フランスとの戦争、そして日本とアメリカとの関係を見ていく。 ■イギリスと清のアヘン戦争(1839-1842) ヨーロッパ諸国は産業革命を起きたことで、これまで以上にアジアに対して軍事的に優位な状況に立った。軍事力で支配して植民地化し、市場の独占を行おうとした。こういった政治と経済政策は「帝国主義」と言われている。イギリスは清との間で貿易赤字を抱えていた。清はイギリス製の綿織物を輸入しなかった。そこでイギリスはインドに対しては綿織物を輸出する。一方、イギリスは清からはお茶を買う…