有馬記念でタマモクロスは引退し新年を迎える。 笠松のオグリに続けと言わんばかりに、新年度には大井からイナリワンが参入する。 だがオグリたちは怪我に泣かされ、イナリとの対決は秋に持ち越させる。 そして季節は秋となり怪我から復帰したオグリたちとイナリワンの対決が始まった。 毎日王冠ではアルダンに焦点が当てられるがオグリキャップが勝利を飾る。 秋天ではクリークとシングレオリキャラトレーナー奈瀬文乃の絆が描かれクリークが1着となる。 領域対決となりがちだった本作で領域を捨てたクリークが作戦とスタミナで勝利した感動的な戦いとなった。 【目次】 イナリワンの中央編入とオグリたちの怪我 毎日王冠(1989.…
シンデレラグレイ第二章はタマモクロスとの戦いを中心として描かれる。 オグリは日本ダービーに出られなかったことから目標を喪失してしまう。 そんなオグリに対するマーチの激励により日本一のウマ娘を目指すことにする。 その前に立ちはだかったのがこの時点では最強を誇ったタマモクロスだったというワケ。 秋天、次いでJCと激闘を繰り広げ、最終的に有馬記念でオグリはタマに勝利する。 【目次】 日本ダービーに参加できなかったショックと新たな目標 秋天(1988.10.30) ~オグリキャップのゾーンの目覚め~ 菊花賞(1988.11.6) ~スーパークリーク物語~ ジャパンカップ(1988.11.27) ~ゾー…
シングレ第一章ではクラシック登録問題がクローズアップされる。 カサマツから編入してきたオグリキャップはクラシック申請を逃してしまう。 そのため日本ダービーの出場資格を失ってしまうのだ。 オグリは実力を示し実績を積んでこのルールを覆そうとする。 漫画の展開上はあたかもオグリが日本ダービーに出ているかのように見せられるのだが……。 実際には日本ダービーへの出場は叶わずオグリが走っていたのはNZTというオチであった。 だがオグリの功績により制度の見直しが図られることになり怪物が常識を覆したエンドになる。 地方から編入したため申請が間に合わずクラシック登録を逃したので日本ダービーに出場できなかったオグ…
ゲーム本編では地方からトレセン学園へやってきた所から始まるオグリキャップシナリオ。 漫画版ではオグリキャップを主人公とし、地方競馬時代が描かれていきます。 主な題材となるのはオグリイジメ、母の愛情、トレーナーの葛藤あたりでしょうか。 漫画版ではオグリの天然が強調されておりイジメを受けるがそれすら気づかず実力で跳ね返す。 オグリの柔らかな脚力は幼少期に動かなかった脚をママンがマッサージしてくれたから。 最後は中央でのライセンスを持っていないトレーナーのエゴが焦点となる。 地方競馬編:最初はオグリイジメだったが、途中からトレーナー更生譚になった オグリイジメとオグリライバル 中央から遠く離れた地方…
単独行動好きで自分ひとりの時間を大切にしていたスズカが集団生活の楽しみを味わうようになる話。 夏合宿に参加することになったスズカだが、朝トレも夜トレも出来ず、ストレスを溜めて行った。 走ることが何よりも好きだったスズカは他者との共同生活よりも一人の方が好きだったのである。 人間が生きる以上、一人では生きられず、全てが他者との関わりにより成り立っているのは理解できる。 だがこれは正論パンチであり、空気を読んで場を乱さず調和を大事にするという同調圧力が激しすぎる。 集団生活において社会性を身につけろなんて言われなくても百も承知なんだけど言われても難しいのよ。 だからこそ個により集団からはじき出され…
意志の弱い流され体質の弱者男性がシリウスの主体的な自己決定に脳を焼かれる話。 これもまたトレーナーの話。シンボリトレは自己主張の出来ない弱者男性であった。 トレセン学園に入学できたのも就職予備校で言われたことをやってきただけのように感じる。 体中からひ弱さが滲み出るトレーナーであったがその子犬のような姿がシリウスに気に入られる。 そんな弱者男性トレーナーであったがシリウスと接するうちに自我が芽生えてくるようになる。 全て一人で自分の意志を貫き通そうとするシリウスに対し「選択」をぶつけあう関係性を構築する。 弱者男性☆シリウスシンボリのトレーナーのキャラクター表現とフラグ生成過程 弱者男性を見か…
スランプ克服物語。好きな物や専門性を仕事にしたことで結果を出せずに嫌になってしまう話。 マーチャンからは割とあるあるな話で放置すれば「ときぐすり」が全てを解決すると評される。 好きな物でプロになったからこそ、夢の方が自分を離してくれないのだと。 たとえ一時的に自分が好きだったものが嫌になったとしても、好きな物が自分を捕えて離さない。 インスピレーションが重要な感性を大切にする仕事はムラっけがあって波があるよなと。 続ける事の大切さとか、低空飛行の時のモチベーションの保ち方とかを考えさせるシナリオだった。 挫折やスランプを日常茶飯事と見なしモチベーションが低い時の人生の過ごし方を良く知っているア…
ローレルの脚質を良く理解した椿がローレルと共に戦略を練り二人で挑んだレースだったが結果として惜敗に終わる。 椿は鼻水を流しながら悔し泣きするが、ローレルは脚を気にせず最後まで全力で走れたことに対し椿に感謝する。 レース後、椿は父に呼び出され、レースの所感を問われることになり、その悔しさについて語っていく。 椿の表情から椿が本気であることを感じ取って父親は今一度椿にローレルの人生を背負えるか覚悟と決意を問われる。 椿はその覚悟を表明し、父からはついに認められることとなり、口先だけにならぬようと訓示と激励を受けるのであった。 明石椿、父からローレルのトレーナーになることを認められる 敗北して鼻水を…
明石椿がサクラローレルの脚質を理解して、その長所をレースで活かす方法を伝授する話。 ローレルを自チームに入れようとしたら父に反対され何故か1対1のレースをすることになった椿。 まだデビューすらしていないローレルをどのように戦わせるかに注目が集まっていた。 椿はローレルの走りを分析し、力強い脚力とそれ故に脚に反動が来てしまうことに気付く。 相手に惑わされずペースを刻んで脚を残せばラスト600mで勝負を決めることができる。 自分を信じてくれた椿を信じるローレルは見事その走りを実践し高い実力を発揮する。 ガラスの脚であるローレルの長所は何か サクラローレルの諸刃の剣を活かすには 力強い脚質とその反動…
邪気眼系中二病に罹患した少女がその青春の刹那に命を燃やそうとする生き様を描く話。 仕事に失敗したトレーナーは行きずりのバーで酒浸りになっていた。 バーテンダーのバイトをするタニノギムレットは自ら調合した酒を振る舞う。 その酒はトレーナーの気分を爽快にする味でありいつしか憂いも吹き飛んでいた。 こうしてトレーナーはギムレットに惹かれていき次第にその姿を目に追うようになる。 ギムレットもまた自分が実力でトレーナーを酩酊させたいと考えており練習に打ち込む。 芝1600mから連続して芝2400mを走るローテでギムレットはトレーナーをときめかせる。 フラグ成立後はギムレットによる謎かけ問答で彼女が拘る「…
1989年におけるオグリキャップのマイルCS・JCの連闘問題を六平銀次郎の掘り下げにより描く話。 史実でオグリは1989年にマイルCSとJCを連闘することになり酷使との批判を浴びることになった。 当然ウマ娘でも非常識なので、どうオグリを連闘させるように描くのかが見所となっていた。 そこで取られたのがオグリの中央でのトレーナー六平銀次郎を悔恨から救済するという脚本だった。 ウマ娘の全盛期は短く、皆が皆走りたいときに走れるわけではないと強く出走を訴えるオグリキャップ。 そんなオグリの姿は六平銀次郎に捨ててしまったはずの理想を取り戻させずにはいられない。 若き頃根拠のない信頼により担当ウマ娘との関係…
トレセン学園においてレースに人生を賭けるわけでもないモブ側ウマ娘の心情を描く話。 これまでのウマ娘とは異なりヒシミラクルはただ何となく学生生活を送るだけの少女。 人生における自分の使命だとか役割だとかレゾンデートルとかには無縁で生きてきた。 諾々と授業をこなし、スポーツ系大学へ行き、スポーツ系企業に入って幸せな人生を送る。 そんな風に漠然と生きてきたミラ子の前に、彼女に「期待」をかけるトレーナーが現れる。 これまでの人生においてモブキャラでしかなかったミラ子はその期待が嬉しかったのだ。 トレーナーの声援にノったミラ子は期待に応えるという快感を得て脳内麻薬がドバドバでる。 ミラ子はトレとの熱量を…
ウマ娘界においてトレーナーとはどのような存在なのか、その一端を描く話。 明石椿はチームにローレルを誘うがチーフである父親から反対されてしまった。 さらにチームに所属するヨシノはローレルの態度が気に入らず食って掛かってくる。 ウマ娘なら芝の上で白黒つければイイジャナイということで、模擬レースをすることに。 今回はローレルとヨシノの戦いが描かれるかと思いきや、一拍入れられる。 ローレルをレースに送り出す前にテーピングを施しレースプランニングを立てる。 芝1600mをローレルはどのような走りで攻略するのか。次回が楽しみ。 レースの前に一拍入れて、トレーナーとしての役割を描く 深まる椿ローレルの絆 ロ…