購入して結構時間が経つのですが、全く聴けてませんでしたね。シフのフォルテピアノによるブラームスピアノ協奏曲集。これがまた、自分の中にあったブラームスのピアノ協奏曲への印象を劇的に変えるものとなりました。これまでこの作品たちは、聴く上であまりにも渋くて重くて辛くて長い作品という印象だったのです。ところがここでの演奏は、緑に彩られた美しい流れを目の前にしているかのよう。若々しい春の流れとでも言いましょうか。これまで自分が本作品群に抱いていた印象とは一体どこから来たのかと小一時間。クラシック音楽の面白いところは、このようにふとしたことでイメージが覆されたり、開眼させられたりすることにあると思うのです…