3.7 伊藤雄之助が演じた遊び人風情をトムバークに充てたのもしっくりする人選だったが、Aimee Lou Woodがまさに小田切みきタイプだった。小田切みきタイプとは愛嬌があり単純かつ健全で、よく笑うからみんなにいじられる。──という感じの学内や職場や市井で人気者になるタイプの女性。生きるのポイントは死をまえにした志村喬が小田切みきのほとばしる”生”に励まされるところだ。オリバーハーマナス監督は生きるをよく観察している。むろん黒澤明のを知らなくてもくりくり目でビーバー前歯でぽちゃなAimee Lou Woodは魅力だった。ビルナイは悪くなかったがなんとなくもっと泥臭い感じの役者のほうがいい気は…