エピソード編の中で、一番本編との違いを感じたのは、エピソード7のオスカル編です。私はこの作品を読んでいて辛い気持ちになりました。 この物語は、ジャルジェ家の跡取りとして、軍人として生きようとしているオスカルの心の底には、「望んでいることをすべて諦めた人間だ」という想いがあることが描かれています。 そのことは、オスカルを冷ややかに見ている、もう一人の女性としてのオスカルが現れることから、次第に分かってきます。 まだ、オスカルが近衛士官になる前、剣の稽古に励むオスカルの前に、もう一人の自分が現れたことが最初でした。 マリー・アントワネットが、初めてベルサイユ宮殿に姿を見せた時、そして、パリ、オペラ…