帚木蓬生さん。一度、小説を読んでみたいと思っていた作家なのだが、最初に読んだ本がまさかノンフィクションになるとは……。「ネガティブ・ケイパビリティ」という単語に引っかかった。でも、読んでよかった。得ることが多かった。 ネガティブ・ケイパビリティとは? 副題をそのまま使うと「答えの出ない事態に耐えうる力」ということになるが、これだけでは、まだぼやけている気がする。すぐに解決できないことには焦らずに時間を使って対応することなのだが、精神科医でもある帚木さんの例えを借りると少し分かりやすくなると思う。 ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書) 作者:帚木 蓬生 朝日新聞出…