古代ギリシアの哲学者;ソクラテス(BC470〜399)の荊妻の名前。Xanthippe。鬼嫁で、主人の着る物に頓着させず、図らぬ頭陀行のように擦り切れた襤褸を着せ、何かというとソクラテスを詰り、小突き、服を剥ぎ取り、水をぶっかけたり、ヒステリックに暴れ狂い、夫を困窮させたというエピソードが伝わっている。
ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』には、ソクラテスも「ほら、彼女がゴロゴロ鳴り出したら雨を降らせるぞ!」と語ったとある。
ただプラトンの著作『パイドン』の中では、獄中にあるソクラテスを思って取り乱すという描写がある。
また、このクサンティッペとの間にソクラテスはランプロクレスという子を設けたが、この他にも「ミュルト」という妻をもち、そちらでも2人の子があった。当時アテナイでは人口減が問題になっていたので、一夫多妻を議会で可決し、ソクラテスが率先してそれを実戦したのだ。