フリーマン・ウィルス・クロフツ。1879年−1957年。
イギリスの推理作家。元・鉄道技師。
代表作「樽」、「クロイドン発12時30分」、「マギル卿最後の旅」など多数。
倒叙モノ、アリバイ崩し、法廷論争など、豊富なバリエーションを持つ作家である。
著作一覧
長編
1920年 『樽』
1921年 『ポンスン事件』
1922年 『製材所の秘密』
1923年 『フローテ公園の殺人』
1925年 『フレンチ警部最大の事件』
1926年 『フレンチ警部とチェインの謎』
1927年 『スターヴェルの悲劇』
1928年 『海の秘密』
1929年 『フレンチ警部と紫色の鎌』
1930年 『マギル卿最後の旅』
1931年 『英仏海峡の謎』
1932年 『二つの密室』
1932年 『死の鉄路』
1933年 『ホッグズ・バックの怪事件』
1934年 『クロイドン発12時30分』
1934年 『サウサンプトンの殺人』
1935年 『ギルフォードの犯罪』
1936年 『ヴォスパー号の遭難』
1936年 『船から消えた男』
1937年 『フレンチ警部と漂う死体』
1938年 『シグニット号の死』
1938年 『フレンチ警部と毒蛇の謎』
1939年 『フレンチ警部の多忙な休暇』
1940年 『黄金の灰』
1941年 『山師タラント』
1941年 『蜘蛛と蠅』
1942年 『チョールフォント荘の恐怖』
1943年 『二重の悲劇』
1945年 『見えない敵』
1946年 『列車の死』
1947年 『少年探偵ロビンの冒険』
1951年 『フレンチ警視最初の事件』
1956年 『フレンチ油田を掘りあてる』
1957年 『関税品はありませんか?』
短編集
1947年 『殺人者はへまをする』
1955年 『クロフツ短編集』1
1956年 『クロフツ短編集』2
ANTIDOTE TO VENOM 1938年発表 フレンチ警部18 霜島義明訳 創元推理文庫発行 前作『シグニット号の死』 次作『フレンチ警部と多忙な休暇』 三大倒叙の一つと呼ばれる『クロイドン発12時30分』を生み出して以降、クロフツの倒叙に対する興味はしばらく色褪せなかったようで、その後も数作の倒叙作品を発表しているが、本作もそのひとつ。 主人公ジョージ・サリッジは動物園の園長を務めている。仕事には誇りを持ち、同僚からの信頼も厚い彼にもただ一つ不満があった。しかしそんなある日、ジョージはナンシーという女性と運命的な出会いを果たす。そして、これがジョージの破滅の始まりだった。 倒叙によくあ…