Gracchus 紀元前2世紀の共和制ローマの政治家・改革者。 兄ティベリウス・センプロニウス・グラックス(紀元前162年?〜133年)と弟のガイウス・センプロニウス・グラックス(紀元前153年〜121年)の二人。 いずれも護民官として土地所有に関する改革を試みたが、保守派の反撃を受けて失敗し、殺害されたり自殺に追い込まれたりしている。彼らの改革失敗によって、共和制ローマは末期の内乱の時代を迎えることになる。
今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。6は「勝者の混迷」の上巻であり、紀元前133~紀元前78年の混沌とした時代を描きます。ポエニ戦争が終結し、マケドニア王国・カルタゴが滅亡しヨーロッパ世界に圧倒的な覇権をもって君臨するローマ帝国の様相を呈した時代は内乱が絶え間ない時期でした。上巻ではグラックス兄弟の改革・ガイウス・マリウスの台頭・同盟者戦役勃発・ルキウス・コルネリウス・スッラの台頭までを描きます。 「ローマ人の物語6」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低(非常によみやすい文体で書かれており、一部物語調なのでサクサク読めます。世界史の教科書や地図を手元に置いて読む…