日本(出身)の作家 1937年(昭和12年) 東京都に生まれる。 日比谷高校、学習院大学文学部哲学科卒。 イタリアに渡ったのち、1968年に作家としてデビュー。以降、「ローマ人の物語」を始め数々の著作を送る。 2006年12月、1992年から刊行されていた「ローマ人の物語」がついに完結した。 吉田望事務所の顧問でもある。
今回は塩野七生氏著の「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」上巻を要約します。フリードリッヒ二世は神聖ローマ帝国の皇帝とシチリア王国の王を務めました。第六回十字軍を率い、中央集権型の法治国家を志向するなどの偉業を重ね当時としては極めて先進的な考えをもったリベラルアーツに満ちた皇帝とされます。上巻は生い立ちから43歳で第二次ロンバルディア戦役を経て北部イタリアを制圧するまでの変遷を辿る内容となります。 「皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低~中(平易な言葉で記述されていますが、中世ヨーロッパの前知識や土地勘がわからないと置いてきぼりになる場面もあるかもしれ…
今回は塩野七生氏の「十字軍物語」を要約します。「ローマ人の物語」・「ギリシア人の物語」と並んで歴史小説三部作の一つであり、4巻構成です。キリスト教の聖地イェルサレム奪還に向けてカトリック教会が掲げた大義名分を掲げた連合軍構想に集いし軍が十字軍です。4は第六次~第八次十字軍を経てアッコン攻城戦の末に十字軍国家が陥落・聖堂騎士団が壊滅に追いやられるまでの期間を描きます。神聖ローマ皇帝フリードリッヒ2世による巧みな外交の末の休戦協定と聖戦を全うするも退廃を繰り返すフランス王ルイ9世の対比が印象的です。 「十字軍物語4」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:中(周辺地域の力勢力や歴史的変遷を理…
今回は塩野七生氏の「十字軍物語」を要約します。「ローマ人の物語」・「ギリシア人の物語」と並んで歴史小説三部作の一つであり、4巻構成です。キリスト教の聖地イェルサレム奪還に向けてカトリック教会が掲げた大義名分を掲げた連合軍構想に集いし軍が十字軍です。3は第三次~第五次十字軍の時代を描いており、リチャード1世の獅子奮迅の活躍やヴェネツィア共和国の巧みな交渉の結果のラテン帝国の誕生など第一次・第二次十字軍とは毛色の異なる様相を呈します。 「十字軍物語3」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:中(周辺地域の力勢力や歴史的変遷を理解できるとより深く楽しむことのできる作品です。内容自体は平易な言葉…
評価3(5段階評価) 第二次ポエニ戦役前期(紀元前219年)から後期(紀元前206年)まで。 紀元前219年、ハンニバルは歩兵9万、騎兵1万2千、象37頭を従えてスペインのカルタヘナからイタリア半島にむけて出撃。これがかの有名な「ハンニバルのアルプス越え」である。15日を費やしたアルプス越えを含めた約4ヵ月に渡る遠征で残った歩兵はわずか2万、騎兵は6千だった。このような情勢でもハンニバルはその「包囲作戦」が炸裂して3年におよぶ会戦(ティチーノ、トレッビア、トラジメー、カンネ)すべてに連戦連勝をとげる。 第二次ポエニ戦役も中期に入ると、シラクサでアルキメデスが発明した兵器に苦しめられるもローマが…
評価3(5段階評価) アレクサンダー大王、カエサル、スキピオと並ぶ古代4大名将の一人・ハンニバルが登場するまで。と、いうことでここではハンニバルの父・ハミルカルが活躍。 第一次ポエニ戦役(紀元前264年~241年)でのシチリアをめぐるローマとカルタゴとの攻防が中心。ローマ海軍は連戦連勝を遂げ20年以上に渡る両国の争いも紀元前241年に講和が成立。その後、スペインに進出したカルタゴは再びローマと覇を競うこととなるのだった。
評価4(5段階評価) ケルト族のローマ占領(紀元前390年)を経てイタリア半島の統一(紀元前270年)まで。それは紀元前753年の建国以来500年後のことだった。 この間の出来事としてあげておかなければならないのが「アレキサンダー大王の東征」である。その時期(東征を始めてからバビロニアで客死するまで)は紀元前334年~323年までで、ちょうどローマがイタリア中南部制覇に乗り出した歳月(紀元前340年~326年)と重なっているのである。 ここで著者の塩野七生は読者に歴史上の「イフ」を提供する。「アレキサンダー大王」が東のペルシアに向かわず西征にローマに向かっていたら・・・?そこで、著者は古代ロー…
評価3(5段階評価) 4度目の再読である。 全体像はつかんであるので、現代の世界及びわが国ニッポンとの比較をしながら読んで行こうと思う。 第1巻はローマが誕生して王政を経て共和政体に至るまで。多くのことを先行するギリシアから学んだローマであるが、独立独歩・わが道を行く感の強いギリシアに対して「敗者との融合」をうまく取り入れて歴史を刻むローマの姿が際立っている。 しかしながら、まだまだローマ自体の体制が固まっていない段階なので、周辺国であるギリシアの都市国家アテネやスパルタに関する記述が多く面白みには欠ける。
評価4(5段階評価) あのカエサル、スキピオ、ハンニバルが「名将№1」にあげたアレキサンドロス(アレキサンダー大王)登場! 哲学者アリストテレスに教育を受けた若者はカイロネアの会戦(紀元前338年)で初陣を飾り、父フィリッポス亡き後、二十歳で王位に就くと紀元前334年に11年にも及ぶ東征に旅立つ。強国ペルシア相手に連戦連勝を重ね、紀元前323年6月10日バビロンの地でマラリアで死をむかえるまでを活写した塩野七生の傑作! アレキサンドロスはヘレニズム文化の基礎を築いたことでも知られ、ギリシア・マケドニアからエジプト、ペルシア、インド西北部までを短期間で征服したことによりギリシア人が大量に移住・植…
今回は塩野七生氏の「十字軍物語」を要約します。「ローマ人の物語」・「ギリシア人の物語」と並んで歴史小説三部作の一つであり、4巻構成です。キリスト教の聖地イェルサレム奪還に向けてカトリック教会が掲げた大義名分を掲げた連合軍構想に集いし軍が十字軍です。2はイェルサレム王国建国後の十字軍国家の統治劇を描き、イスラムの英雄ヌラディン・サラディンの活躍により十字軍国家陣営のボードワン四世やイベリンらの健闘もありながら1187年にジハードを完了し、再度聖地イェルサレムがイスラム陣営のものとなるまでを描きます。 「十字軍物語2」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:中(周辺地域の力勢力や歴史的変遷を…
評価3(5段階評価) 衆愚政の台頭もありアテネが没落した後、レウクトラの会戦(紀元前371年)でスパルタの覇権時代が終焉をむかえテーベの覇権時代が到来する。しかし、紀元前362年にテーベ対スパルタ・アテネで闘われたマンティネア会戦の結果は、ギリシア都市国家間の同士討ちとなってしまいギリシアには「そして誰もいなくなった」状況に陥ってしまう。 この状況下に登場したのが辺境の地マケドニアで軍事改革を成功させ、カイロネアの会戦(紀元前338年)でギリシア都市国家連合を撃破したフィリッポスだった。そのフィリッポスは「ペルシア王国への進攻とその征服」を目標に掲げ、マケドニアを中心とする連邦を提唱するも、4…